7月1日(土)に開幕するツール・ド・フランスに向け、各チームが続々と出場メンバーを発表。ロット・デスティニーはユアンをエースに据え、今年引退のピノ擁するグルパマFDJはゴデュで総合上位を目指す。



スペインのバスク州ビルバオで開幕する第110回ツール・ド・フランス。大会まで残り10日となった6月21日、出場権を有する3チームがそのメンバーを発表した。

ツールで2020年以来の区間優勝を目指すカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー) photo:Makoto AYANO

今年はプロチームとしての出場となるロット・デスティニーは、スプリンターエースであるカレブ・ユアン(オーストラリア)を中心にチームを組んだ。2021年は落車により第3ステージでリタイアし、昨年はトレインが整わず区間8位が最高位と悔しい結果に終わったユアン。また今シーズンもここまで僅か2勝と本調子ではないものの、ヤスペル・デブイスト(ベルギー)とジャコポ・グアルニエーリ(イタリア)という経験豊富な2人がリードアウトを務める。

それ以外では直前のツール・ド・スイスで山岳賞を射止めたパスカル・エインコールン(オランダ)や怪我から復帰したヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)、チーム最年少23歳のマキシム・ファンヒルス(ベルギー)が逃げ切りなどから勝利を目指す。

総合4位だった昨年の成績の更新を目指すダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) photo:CorVos

アルノー・デマール(フランス)が直前で外れ、今年現役を引退するティボー・ピノ(フランス)がメンバー入りするなど話題を集めているグルパマFDJ。総合エースは昨年総合4位と表彰台に迫ったダヴィド・ゴデュ(フランス)が務め、先に発表された5名の選手の他に山岳アシストが期待されるラルス・ファンデンベルフ(オランダ)とカンタン・パシェ(フランス)、オリヴィエ・ルガック(フランス)の3名が選ばれた。

ワールドチームへの昇格を目指し、ツール初出場を果たすのがウノエックス・プロサイクリングチームだ。そのエースは今年加入した35歳のアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)で、今季は2勝と調子も悪くない。クリストフ以外の全員がツール初出場と若いチームには、直近のバロワーズ・ベルギーツアーで区間優勝(個人タイムトライアル)を果たした現U23TT世界王者のソーレン・ヴァーレンショルトなどタレントが揃う。

その中でも2021年ツール・ド・ラヴニールの総合優勝者であり、昨年のクリテリウム・デゥ・ドーフィネではヤングライダー賞に輝いた23歳のトビアス・ヨハンネセン(ノルウェー)には注目だ。

ロット・デスティニー ツール出場メンバー
ヤスペル・デブイスト(ベルギー)
カレブ・ユアン(オーストラリア)
フレデリック・フリソン(ベルギー)
マキシム・ファンヒルス(ベルギー)
フロリアン・フェルミールス(ベルギー)
ヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)
パスカル・エインコールン(オランダ)
ジャコポ・グアルニエーリ(イタリア)
グルパマFDJ ツール出場メンバー
ダヴィド・ゴデュ(フランス)
ティボー・ピノ(フランス)
ケヴィン・ゲニエッツ(ルクセンブルク)
ラルス・ファンデンベルフ(オランダ)
ヴァランタン・マドゥアス(フランス)
オリヴィエ・ルガック(フランス)
シュテファン・キュング(スイス)
カンタン・パシェ(フランス)
ウノエックス・プロサイクリングチーム ツール出場メンバー
アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)
トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー)
トースタイン・トレーエン(ノルウェー)
ラスムス・ティレル(ノルウェー)
ソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー)
ヨナス・グレゴー(デンマーク)
ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー)
アントン・チャーム(デンマーク)
text:Sotaro.Arakawa