4年ぶりのフルスペック開催となったツアー・オブ・ジャパンは、ネイサン・アール(JCLチーム右京)の個人総合優勝で幕を閉じた。各賞受賞選手の記者会見でのコメントを紹介。



個人総合優勝 ネイサン・アール
「怪我から復帰して勝てたことが自信になった」


個人総合連覇を決めたネイサン・アール(JCLチーム右京) photo:Satoru Kato

昨年優勝して、ディフェンディングチャンピオンとして戻ってくることが夢だった。今年は8日間になって本当のツアー・オブ・ジャパンになったと思う。タイムトライアルの短いコースや富士山ステージなどバラエティの富んだコースで、1ステージの距離が短かく感じるところもあったが、全体的にとてもバランスが取れていて全ての選手がひとつは得意とするコースがあったと思う。どのステージもエキサイティングだったけれど簡単なステージはひとつも無く、リラックスできる日は少なかった。でも最後まで集中を維持して臨んだ。

チーム総合優勝も決めたJCLチーム右京のメンバー、スタッフと共に photo:Satoru Kato

怪我から復帰して以前の状態とは違っていて、肩や腕に影響が残っているのでそれに合わせて自転車の乗り方を変えた。首や肩に痛みが残っているが、それに合わせて色々調整した。これから徐々にコンディションは良くなっていくと思うし、こんな状況で勝てたことは特別な意味があった。腕には固定用の金属が入っているので、今年末にそれを取ったら以前のようなパフォーマンスになると思う。今回は自分にとっても自信になった。



ポイント賞 ルーク・ランパーティ(アメリカ、トリニティレーシング)
「ヨーロッパとは違うレースだが勝つのは簡単ではない」


ポイント賞 ルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)は今大会ステージ3勝を挙げた photo:Satoru Kato

素晴らしいレースだった。今回が初来日だったが、すばらしく美しい国でこれ以上ない成績を残すことが出来た。チームとしても良い結果を残せた。また近いうちに日本のレースに戻ってきたい。

ツアー・オブ・ジャパンはハイレベルなレースだと思う。ヨーロッパのものとはかなり違うけれど、勝つのは簡単ではないことを実感した。来年の行き先についてはワールドチームを含め色々話が出ているが、まだ何も決まっていない。直近の目標はクラシックレースに出場して経験を積むこと。それがワールドツアーに出場することにつながると思う。



山岳賞 レオネル・キンテロ・アルテアガ
「8日間は長くて難しかった」


山岳賞 レオネル・キンテロ・アルテアガ(ヴィクトワール広島) photo:Satoru Kato

ツアー・オブ・ジャパンに初めて出場した昨年は4ステージだったので、今回の8日間は長くて難しかった。海外チームの参加が多くてレベルの高い大会だったと思う。その中で山岳賞を取ることが出来てとても嬉しい。十分な準備が出来てチームも自分を信頼してくれていたので、このような結果を得ることが出来た。昨年はポイント賞を取ったけれど、今回のようなレベルの高いツアー・オブ・ジャパンで賞を取って、個人総合でも6位に入れたので良い結果になった。



新人賞 リアム・ジョンストン (オーストラリア、トリニティレーシング)
「それぞれのステージで違う景色とキャラクターがあった」


新人賞 リアム・ジョンストン(オーストラリア、トリニティレーシング) photo:Satoru Kato

今回日本は初めてだったが、各ステージとても楽しいものになった。それぞれの地域で違う景色を見ることが出来たし、全てのステージが違うキャラクターを持っていた。自分が慣れているコースとは違うものではあったけれど、良い結果を出すことが出来て良かったと思う。

text:Satoru Kato