SDワークスが4戦全勝のブルゴス女子が閉幕　超級山岳を制したフォレリングが総合優勝

スペインを舞台にしたワールドツアー3連戦を締めくくるブエルタ・ア・ブルゴス・フェミナスが閉幕。SDワークスのロレーナ・ウィーベスとデミ・フォレリング（共にオランダ）がそれぞれ区間2勝を挙げた大会は、超級山岳を制したフォレリングが総合優勝を飾った。

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女子ブエルタことラ・ブエルタ・フェメニーナが9月から移動してきたことにより、5月はスペインを巡るワールドツアーのステージレースが3つ連なった。そしてブエルタ、イツリア・ウィメンに続くスペイン3連戦はブエルタ・ア・ブルゴス・フェミナス（5月18〜21日）で締めくくられる。

舞台となったのはその名の通りスペイン北部にあるカスティーリャ・イ・レオン州ブルゴス県。短い急勾配坂を特徴とする地域だが、初日から3日目までは平坦路で争われ、最終日は超級山岳ラグナス・デ・ネイラの頂上にフィニッシュするお馴染みのステージとなっている。

前年は第3ステージのスタート地点であったメディーナ・デ・ポマールにフィニッシュする大会初日は、大方の予想通り集団スプリントに持ち込まれた。ルシンダ・ブラント（オランダ、トレック・セガフレード）のリードアウトからイタリア王者エリーザ・バルサモが飛び出したものの、ロレーナ・ウィーベス（オランダ、SDワークス）がバルサモのスリップストリームを使うことなく勝利。欧州王者が今季7勝目をマークした。

昨年うだるような暑さの中開催されたブルゴス女子だったが、大会2日目の気温は11度。選手のほとんどがロングスリーブを着る中、序盤で集団は3つに分裂し、デミ・フォレリング（オランダ、SDワークス）やウィーベス、バルサモなど有力選手を含んだ47名が先頭集団を形成した。

しかし横風で先頭グループは更にバラバラとなり、石畳が敷かれたレルマの市街地に突入。フィニッシュラインまで続く緩斜面をフォレリングが飛ばし、クロエ・ダイガート（アメリカ、キャニオン・スラム）を抑えてチーム2連勝を飾った。

第3ステージは初日同様に集団スプリントで決着した。7名が逃げ切りを目指したものの、フォレリングが牽引するプロトンが残り100mで捉え、バルサモを退けたウィーベスが区間2勝目をゲット。そしてSDワークスが土付かずも3連勝のまま、大会最終日を迎えることになった。

昨年はデミ・フォレリング（オランダ、SDワークス）が制した、超級山岳ラグナス・デ・ネイラ（距離11.8km/平均勾配6.3%）の頂上を目指す第4ステージ。序盤からSDワークスがメイン集団の先頭でペースを作り、登坂に入るとフォレリングが残り9km地点から早くも加速した。

フォレリングのスピードに唯一食らいついたのは、今年3月のトロフェオ・アルフレッド・ビンダ（UCIワールドツアー）でプロ初勝利を飾ったシリン・ファンアンローイ（オランダ、トレック・セガフレード）。しかし、フォレリングは残り8kmでファンアンローイを引き離し、後続に1分半以上の差をつけフィニッシュ。2年連続となる超級山岳制覇と共に、昨年は果たせなかった総合優勝に輝いた。

「思っていたよりも長い時間シリン（ファンアンローイ）がついてきたものの、自分のペースを守り登った。来るツール・ド・フランスや他のレースに向けて、弾みとなる優勝となった」とフォレリングは、イツリア・ウィメンに続く総合優勝を喜んだ。

総合2位には、この日を2位で終えた21歳の新鋭ファンアンローイがランクイン。そしてポイント賞は区間2勝を挙げたウィーベスが獲得し、SDワークスにとってはこれ以上ない大成功の大会となった。