「調子の良さを感じており、チーム一丸となって挙げた勝利」とパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)は笑顔で喜び、左臀部の骨折を負ったゲイガンハートは「ショックだが暖かいメッセージに感謝」とSNSに綴った。ジロ11日目を選手たちの言葉で振り返ります。



区間1位 パスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ)

4年振りのジロ区間優勝を手に入れたパスカル・アッカーマン(ドイツ、UAEチームエミレーツ) photo:RCS Sport

昨年の尾てい骨骨折を乗り越え、掴んだ勝利ということもあり特別な思いがある。ここ数日の調子が良かったものの、上手くその強さを示す事ができないでいた。だが今日はチームメイトが僕を良い位置まで導いてくれ、彼らの期待に勝利で応えることができた。シーズン初勝利は本当に嬉しいよ。

スプリンター全員が強く、最終盤は向かい風と横風が吹いていたので後方からのスプリントは不利になると思ったんだ。また最終コーナーの路面状況もわからなかったので、危険回避のために集団前方にいるよう心がけた。最後に争ったカヴェンディッシュは本当に強かったものの、結果的に彼が僕のリードアウトになってくれた。この後にやってくる山岳ステージでは総合陣に協力し、彼らが近々勝利をもたらしてくれるだろう。

区間2位&マリアチクラミーノ(ポイント賞) ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)

悔しがりながらスプリントの映像を確認するジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:RCS Sport

2度目の勝利まであと一歩だったのに!ただ、今日もまたタフなステージだったので勝利したパスカル(アッカーマン)におめでとうと伝えたい。何度かスプリントを見返したが、(ラインを大きく変更した)判断そのものは間違っていなかった。だがいまはジロ勝目を逃して落ち込んでいるよ。

フィニッシュまで数百メートルの間ならば、どうやら僕が最も強いみたいだ。その事実が僕に自信を与え、次のチャンスに臨む原動力になってくれる。集団スプリントが濃厚なステージはあと2つ。そして明日はこの美しいマリアチクラミーノを着て走る11日目となる。素晴らしいし、誇りに思うよ。

区間3位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)

今大会初めて勝利に迫ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン) photo:CorVos

チームとして今日にかける想いは強く、コースプロフィールを見ても良いスプリントステージのように見えた。ただ、そこまでたどり着くのは簡単じゃなかった。ワジム(プロンスキー)は一日を通して集団前方で牽引に加わり、逃げとの差を一定に保ってくれた。その他の選手たちも僕を守り、ライバルチームによる攻撃の中でも僕を終盤まで導いてくれた。

チームメイトの走りが僕の力となったものの、それを勝利に繋げることができなかった。あれ以上のスプリントは不可能だったので、それを上回ったアッカーマンとミランという2人の若きスプリンターを褒めるしかない。勝ったパスカルに賛辞を贈りたい。

マリアローザ ゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

チームメイトを失いながらも、マリアローザを保持したゲラント・トーマス(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:RCS Sport

位置取りのため押しあいが行われるなか、左コーナーで僕の隣りにいたUAEの選手が落車。幸運にも僕は彼の上に被さるように着地した。後続の選手たちが同じ落車に巻き込まれたのか、はたまた同じ箇所でタイヤを滑らせたのかはわからない。だけどテイオ(ゲイガンハート)が大怪我を追い、パヴェル(シヴァコフ)は無事だが身体を痛めた。またログリッチも落車し、不運としか言いようがないね。

―ゲイガンハートのリタイアは、チームの戦略にどういう影響を及ぼすだろうか?

良い走りを見せていた彼のリタイアはチームとして大きな損失だ。僕がマリアローザ着用者としてレース後のインタビューに答え、僅か5秒遅れの彼が秘密兵器のように虎視眈々と狙う予定だった。もちろん悲しみは大きく、まだ彼の状態については聞いていないが、無事であることを願っている。

リタイアは免れたものの、落車により怪我を負ったパヴェル・シヴァコフ(フランス、イネオス・グレナディアーズ)

幸運にも骨折はなかったものの、臀部を激しく打ち付けた。痛みが強く、すぐにバイクに跨ることはできず、4〜5分休まなければならなかった。だが無事にレースを終えることができた。道に横たわるテイオを見ているのは辛く、彼はストレッチャーで搬送されていった。彼の無事を祈っている。

落車し、左臀部の骨を骨折したテイオ・ゲイガンハート(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

悲劇とも言えるこの終わり方にショックを受けている。ただ、暖かいメッセージやサポートに感謝している。残りのレースを楽しみにしていたし、一瞬一瞬をとても愛おしく思いながら走っていた。アリベデルチ(また会おう)。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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