直近のリエージュ~バストーニュ~リエージュを制覇したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)が4月28日、トレーニング中の落車により右手首を骨折した。また昨年末の落車で昏睡状態に陥っていたエイミー・ピーターズ(オランダ、SDワークス)が4ヶ月振りに目を覚ました。



直近のリエージュ~バストーニュ~リエージュ・ファムを制したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)直近のリエージュ~バストーニュ~リエージュ・ファムを制したアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター) photo:CorVos
「昨日元チームメイトのイリス・スラッペンデルとサイクリング中に落車し、その衝撃を全て手首で受け止めてしまった。単純な骨折ではあったものの、手術が必要なほどの怪我だった」。リエージュ~バストーニュ~リエージュ・ファムで優勝した4日後に起きた落車の状況を、アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、モビスター)は自身のWebサイトでそう語った。

「約2週間に渡って家でリラックスした時間を過ごす予定だった。しかしその計画は崩れ去ったようだ」。ファンフルーテンは予定していた5月8日のグラン・プレモ・シウダッド・デ・エイバール(1.1)から、イツリア・ウィメン(2.WWT)やブエルタ・ア・ブルゴス フェミナス(2.WWT)というスペインでの連戦をキャンセル。当面はオランダ国内の病院に入院し、治療に専念するのだという。

心配されるジロ・デ・イタリア・ドンネ(6月30日〜)や初開催となるツール・ド・フランス・ファム(7月24日〜)への出場について、チームは「ファンフルーテンの復帰時期は未定だが、手術後の検査によるとグランツールへの影響はないものと見られている」と影響がないことを強調。ファンフルーテンも「病院を信頼しているし、私の希望を最優先に治療してくれるから心配していない。(グランツールに向け)トレーニングで遅れを取ることはないだろう」と前向きなコメントで締めくくっている。

オランダロード国内王者のエイミー・ピーターズ(SDワークス)オランダロード国内王者のエイミー・ピーターズ(SDワークス) photo:Team SD Worx
また、同じオランダから昏睡状態にあったエイミー・ピーターズ(オランダ、SDワークス)が意識を取り戻したという嬉しいニュースが飛び込んできた。昨年の12月23日にスペインでトラック競技の練習中に落車し、頭を強く打ち付けたピーターズ。その後昏睡状態に陥り、1月6日にスペインからオランダの病院へと搬送されていた。

そして所属するSDワークスは4月28日、ピーターズの意識が4ヶ月振りに回復したことを発表した。「現在ピーターズは非言語的なコミュニケーションを取ることができ、また人の識別や話しかけに対して理解を示している。ただピーターズの脳への損傷や、後遺症については明言できない状態にある」と、チームはリリースの中で説明している。

トラック世界選手権のマディソンで3連覇中のピーターズは、ロードでも2021年にオランダ国内選手権ロードで優勝し、ウィメンズ・ツアーで区間優勝を挙げるなど今年も活躍が期待されていた。チームによると、ピーターズには引き続き脳神経に関するリハビリプログラムが施されるのだという。

text:Sotaro.Arakawa

最新ニュース(全ジャンル)