引退したファビアン・カンチェラーラがオーナーを務め、高級腕時計ブランドのチューダーをメインスポンサーとするプロチーム「チューダー・ブロサイクリングチーム」が発足した。



アルプス山脈をバックに、新ジャージに身を包んだ選手たちアルプス山脈をバックに、新ジャージに身を包んだ選手たち photo:TudorProCyclingTeam
開催中であるツール・ド・ロマンディ(2.UWT)初日の4月26日、北京五輪の金メダリストであるファビアン・カンチェラーラがスイス籍のプロチーム「チューダー・ブロサイクリングチーム」の発足を発表した。チームは2019年に創立したスイス籍のコンチネンタルチーム「スイス・サイクリングアカデミー」をベースとしており、現在10名のスイス人選手を含む16名が所属している。

2016年に現役を退いたカンチェラーラは世界選手権個人TTを4度制覇し、また北京五輪の個人TTでも金メダルを獲得。その他にもパリ〜ルーベ3勝など数え切れないほどの功績を残してきた名選手だ。そんなカンチェラーラはチームにあくまでもオーナーという立場で携わるのだと語る。「僕はコーチや監督ではない。数年に渡りメンター(助言者)としてチームに関わり、また様々な企業との関係を深めてきた。そんな僕はオーナーという役割が1番合っているんだ」。

チームのメインスポンサーはスイスの高級腕時計ブランドであるチューダー。1926年にロレックスの派生ブランドとして誕生し、現在は独自ブランドとして日本で路面店を構えるほどの人気を誇っている。そしてバイクは前チームのスポンサーでもあったスイスのBMCが供給し、ホイールも同国ブランドであるDTスイスを使用する。

「既にツール・ド・ロマンディやツール・ド・スイスからの招待を受けるチームであるものの、会社が創業1日で大企業とならないように、我々も時間をかけて辛抱強くチームを育てていきたい。ピラミッドも基礎がなければ建たないように、全ては土台作りから始まる。今日は個人的にも、またスイスの自転車界にとっても重要な日だ。ここから新しい冒険が始まる」と、カンチェラーラは意気込みを語っている。

バイクはBMC、ホイールはDTスイスとスイスブランドで統一されるバイクはBMC、ホイールはDTスイスとスイスブランドで統一される photo:TudorProCyclingTeam

text:Sotaro.Arakawa

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