津軽平野の冬を満喫する「地吹雪ライド」は快晴の中行われた1日目に続き、2日目へ。古津軽の鬼信仰、ローカルの生活、そして真冬でも津軽の名所をサイクリングできるバーチャルライド体験と、盛りだくさんのプログラムが待っていた。



2日目のテーマの一つが神社。鳥居の朱は雪に映えますね2日目のテーマの一つが神社。鳥居の朱は雪に映えますね
「明日も天気悪くは無いのか、残念ですね」とは、今回の「地吹雪ライド」の仕掛け人で「(一社)かなぎ元気村」理事の木谷敏雄さんが、1日目の夜に天気予報を見て発した台詞。天気が良くて残念がられるイベントというのは、全国津々浦々訪れてきた中でも記憶に無い。

予報通り、快晴とはいかないまでも悪くない空模様となった2日目。出発前にはちらほらと雪が舞ってくるものの、吹雪というにはほど遠いレベル。風も穏やかで、心穏やかに走れそうな1日である。

朝はストレッチから。寒いので入念にほぐしておきましょう朝はストレッチから。寒いので入念にほぐしておきましょう 昨日とは逆方向に出発!昨日とは逆方向に出発!


岩木川の河川敷ではちょっと吹雪いてきたかも?岩木川の河川敷ではちょっと吹雪いてきたかも?
現代のかっちょが道を吹雪から守ってくれる現代のかっちょが道を吹雪から守ってくれる
今日も江利山元気さんによるガイドの下、軽くストレッチとブリーフィング。コースとしては反時計周りだった1日目に対し、時計回りで金木のスポットを回っていくのだという。ということで、昨日とは逆の左方向へと出発だ。

皆さん2日目とあって、ファットバイクにもかなり乗り慣れてきた様子。途中、吉田松陰も利用したという史跡「神原之渡し」を見学しつつ、岩木川沿いを北上していく。2日目のテーマとなるのが神社巡り。そういうと、どこにでもあるじゃん、なんて思う方もいるかもしれないが、津軽の神社には他の地域にはない特色があるのだという。

鬼っこの写真をスマホに収めるみなさん鬼っこの写真をスマホに収めるみなさん
鳥居に鬼っこが!鳥居に鬼っこが!
戦没者慰霊の役割も持っており、零戦の模型も奉納されていた戦没者慰霊の役割も持っており、零戦の模型も奉納されていた
それが、「鬼っこ」。寒さ厳しい津軽平野においては、鬼は厳しさと恵みを合わせ持つ存在として祀られているのだという。特に岩木山のふもとに位置する鬼沢村には鬼を祀る鬼神社も存在し、節分でも豆をまかないのだとか。今でも厄除けや子の成長を見守る存在として津軽地域の神社には、鳥居や拝殿に小さな「鬼っこ」がいるのだという。

最初に立ち寄った熊野宮は拝殿の中に仕舞われているとのことで目通りは叶わなかったものの、次の三柱神社の鳥居にはちょこんとたたずむ鬼っこの姿が。この三柱神社では、戦争の慰霊も行っており、境内には木製の零戦模型が奉納されているというのもユニークだ。

ちょっとしたダウンヒル、雪だとこれでも結構スリリングですちょっとしたダウンヒル、雪だとこれでも結構スリリングです
小高い丘へと登っていきます。途中には長芋の直売所なんかも小高い丘へと登っていきます。途中には長芋の直売所なんかも
お地蔵さんが見守る中を「川倉賽の河原地蔵尊」へ入っていきますお地蔵さんが見守る中を「川倉賽の河原地蔵尊」へ入っていきます
ここから先は少し丘を登ることに。位置としては1日目に訪れた芦野公園の裏側をぐるりと回るようなコース取り。次に到着したのは「川倉賽の河原地蔵尊」。かの恐山と同様に、イタコの霊媒が有名で例大祭に行われる口寄せには多くの人が訪れるのだとか。こちらには鬼っこはいない代わりに、大小2000体のお地蔵様が祀られているのだそう。

そんな金木屈指のパワースポットだが、今回確認できたお地蔵さんは鳥居の前の7体だけ。拝殿の中に多くの地蔵が祀られているほか、芦野公園からの参道にずらりと並んでいるとのことだが、参道は完全に雪に埋もれておりお地蔵さんの影も形も無いレベル。雪解けとともに、ぴょこぴょこと頭を出していくのだろうと思うと、少し微笑ましい。

川倉賽の河原地蔵尊から次なる目的地へ出発川倉賽の河原地蔵尊から次なる目的地へ出発
お次に目指すのはローカルスーパーの「食祭館中谷」。これは個人的にめちゃくちゃ嬉しい立ち寄りスポットだ。何故なら旅先でスーパーに立ち寄るのが好きなのだ。これは納得してくれる人と理解できない人が分かれがちな分野だけども、やはり地域の生活が一番詰まっているのはこういったスポットだ。

寺社仏閣が歴史の凝縮であれば、スーパーは生活の鏡である。なんとなればイオンのようなGMSですら地域性というのは出るものなので、こういったローカルスーパーに至っては、地域の特色を圧縮したような存在、つまり「金木.zip」とさえいえるだろう。

様々な種類のリンゴが木箱いっぱいに。青森のパブリックイメージって感じです様々な種類のリンゴが木箱いっぱいに。青森のパブリックイメージって感じです
金木の台所ともいえるスーパー「食祭館中谷」金木の台所ともいえるスーパー「食祭館中谷」 これはアブラツノザメの頭 実は昨日の食事にも出ていたのだとか。これはアブラツノザメの頭 実は昨日の食事にも出ていたのだとか。


これだけのにんにくが入って、なんと980円これだけのにんにくが入って、なんと980円
まず目につくのが1kg980円というニンニク。青森の名産品でもあるが、その品質と価格のため全国の料理店が指名買いするほどの人気商品なのだという。その横には青森らしく木箱に入った様々な品種のリンゴがずらり。

魚介類売り場では生のニシンやホッケなど関東ではなかなか見ない魚たちが、そしてホタテが大きい&安い!更に目を引いたのが「サメの頭」。どうやって食べるのだろう、と思っていると、昨日の夜に出された煮凝りが実はサメの頭だったのだとか。サメ頭の「酢くめ」と言うそうで、普段から食べられる郷土料理なのだという。

他にもやたらと豆の種類が豊富であったり、くるみが山ほど積まれていたりと、かなり個性豊かな品ぞろえ。色々写真を撮っていると、お客さんに「お兄ちゃんこれがおいしいんだよ!」と教えてもらったスイートポテトをおやつ用に購入。外に出てみると、リュックにニンニクを詰めている参加者も。

一面真っ白な雪原を経由してかなぎ元気村へ戻っていきます一面真っ白な雪原を経由してかなぎ元気村へ戻っていきます
最後の神社、金比羅宮の前で。実はここにも鬼っこがいるんです最後の神社、金比羅宮の前で。実はここにも鬼っこがいるんです
再び雪原へと戻ると最後の立ち寄りスポットである金毘羅宮へ。こちらも2つ目の鳥居に鬼っ子が座っておりみんなで記念撮影。白い雪に映える朱色の鳥居は、雪国ならではの風景でしょう。

ひとしきり走って、かなぎ元気村へ帰着。距離は昨日とほぼ変わらず13kmほどのサイクリング。でも、神社の境内を歩き回ったりしたこともあり、結構おなかも減っている。そんな腹ペコ軍団に用意されていたのは、手作りのカツカレー!スパイシーなカレーで体の内側から温まれるのは何ともうれしいひと時。

お昼ご飯はカツカレー。冷えた体にうれしいメニューですお昼ご飯はカツカレー。冷えた体にうれしいメニューです
帰ってきたらスノーハイク体験もできました帰ってきたらスノーハイク体験もできました
「青森良いところですよねほんと」「空気は寒いけど、人は暖かい!」なんてベタな会話をしていると、自然に話題は自転車のことに。スノーシーズンにしか来た事がないけれども、夏は夏で楽しそうなロケーションですよね、と話を振るとニヤリと笑う木谷さん。

「実は今から夏の津軽を走ってもらいます!」というのだ。どういうことかと思っていると、なんと現在バーチャルサイクリングアプリのROUVYにおいて、津軽半島の3コースを走れるROUVY CHALLENGEが開催中なのだという。現在、古民家かなぎ元気村の蔵の中にスマートローラーが設置され、バーチャルライドを楽しめる環境が整えられているのだ。

ちなみにROUVYとは現実のコース上をアバターに走らせることができるアプリで、バーチャルワールドを走るZWIFTとは少し趣の違ったバーチャルサイクリングアプリ。ユーザーがコースを投稿できるため、自宅に居ながらにして世界中をサイクリングできるとあって、人気を集めているサービスだ。

ROUVYについてレクチャーを受けますROUVYについてレクチャーを受けます
今回のAOMORI ROUVY CHALLENGEは第1ステージ「十三湖一周」、第2ステージ「津軽縄文遺跡群」、第3ステージ「竜飛崎」からなる全3ステージで、全て走破するとROUVY内でバッジが贈られるのだとか。中でも難関ステージとなるのが最終ステージの竜飛崎。最大16%の勾配区間も登場するクライミングコースで、途中は雲海の中を走る区間もあるなど、幻想的な体験が出来る。ただ、今回の体験にはちょっぴりハード。なので、シジミで有名な十三湖の風景を楽しめる22kmの第1ステージを3人ごとの2チームに分け、5km交代で走ることに。

実は私もROUVY初体験。ZWIFTはしばらくやっていたが、こういったリアル映像系のバーチャルライドに対しては、没入感が少なく感じあまりいい印象が無かった。それならいっそのこと、バーチャルと割り切ったZWIFTのほうが馴染みやすい、と思っていたのだけれど、実際に体験してみるとこれがどうして完成度が高い。

結構リアルな映像でバーチャルサイクリングを楽しめるROUVY結構リアルな映像でバーチャルサイクリングを楽しめるROUVY
みんなで応援しながら走っていきますみんなで応援しながら走っていきます
もちろん撮影した素材自体のクオリティの影響も大きいのだろうが、スピードに合わせてヌルヌルと動くので違和感が少ない。POVではなくアバターを後ろから追う視点で走ったが、それはそれで人と走っているようで楽しめる。

肝心のコースも、景色の変化に富んでいて満足度も高く、思わず足を止めて景色を眺めていたいような箇所も。周りの風景を見渡したくなるし、何ならちょっと横道に入ってみたくなるほどだ。残念ながらROUVYにはそういった機能は無いけれど、夏の青森にも訪ねてみたいと思わされる分、これはこれで絶妙な匙加減とも言えそうだ。

十三湖のサイクリングを真冬の金木で満喫中十三湖のサイクリングを真冬の金木で満喫中
ワフーのスマートローラーが用意されているので、がっつり走りたい人も満足できるはずワフーのスマートローラーが用意されているので、がっつり走りたい人も満足できるはず
外は一面の雪化粧をしている中、夏真っ盛りの十三湖をぐるり一周するころには、皆さん結構いい汗をかきつつも、楽しそうな表情に。かくいう私も、一度このコースを走りたくなってきた。

スマートローラーをお持ちの方は是非一度ROUVYで体験してみては?このROUVY Challengeについては、奥津軽バーチャルライドforROUVY特設ページに詳しくまとまっている。また、ROUVY内の青森チャレンジページも参考になるはずだ。とりあえず、私はこの原稿の前にもう一度十三湖を一周しているが、これはあくまで追加取材の一環である。決してサボリではないのだ。

ROUVYチャレンジの3コースの実走動画


text&photo:Naoki Yasuoka
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