ベルギーの建材メーカーのドゥクーニンクが、アルペシン・フェニックスの共同スポンサーになることが発表された。新たなチーム名は明らかにされなかったものの、ロードの他にシクロクロスやMTB、女子チーム「プラントール・プラ」のスポンサーも務める。



ドゥクーニンクを共同スポンサーに迎えるアルペシン・フェニックスドゥクーニンクを共同スポンサーに迎えるアルペシン・フェニックス photo:CorVos
11月30日、アルペシン・フェニックスは共同スポンサーにベルギーの建築資材メーカーであるドゥクーニンク社を迎えると発表した。チームマネージャーであるフィリップ・ルードフーフト氏は「ドゥクーニンクとパートナーシップを結ぶことができ嬉しく思っている。ここ数年、我々は爆発的な成長を遂げてきたが、この旅はまだまだ続いていく。ドゥクーニンクを迎い入れたことで自分たちの現在地を見つめ直し、更に発展していく具体的な手段を得ることができた。共に良い結果を掴み取ることを確信している」と、公式リリース内でドゥクーニンク社を歓迎している。

ドゥクーニンクが自転車界に参入したのは2019年。ワールドツアーチームの中で最多となる勝利を挙げたのにもかかわらず、スポンサー探しに難航していたクイックステップフロアーズ(現ドゥクーニンク・クイックステップ)に手を差し伸べると、ジュリアン・アラフィリップ(フランス)による世界選手権2連覇(2020、2021年)などプレゼンスを発揮した。ちなみにドゥクーニンク・クイックステップは来季よりクイックステップ社の製品名を冠したクイックステップ・アルファビニールとして活動を継続する予定だ。

マチュー・ファンデルプール(オランダ)がマイヨジョーヌを着用するなど全グランツールで活躍を見せたアルペシン・フェニックス)マチュー・ファンデルプール(オランダ)がマイヨジョーヌを着用するなど全グランツールで活躍を見せたアルペシン・フェニックス) photo:Luca Bettini
2020年より活動するプラントール・プラ2020年より活動するプラントール・プラ photo:CorVos
ドゥクーニンクはファンデルプールを中心に参戦するシクロクロスやマウンテンバイクに対してもスポンサードしていく意向を明言。フランシス・ファンエークハウトCEOは「若い才能と女子の自転車競技の強化はとても価値あることだ」と、フィリップとクリストフのルードフーフト兄弟が代表を務める女子チーム「プラントール・プラ」の活動も支援していくことを明らかにした。

カテゴリこそ1つ下であるプロチームではあるものの、ワールドツアーへの出場権を獲得した今年はチーム最多となる通算33勝を挙げたアルペシン・フェニックス。ストラーデ・ビアンケを制したマチュー・ファンデルプール(オランダ)を始め、ティム・メルリール(ベルギー)やヤスパー・フィリプセン(ベルギー)らによって全グランツールでステージ優勝を挙げるなど、ワールドチームをも上回る戦力を有している。

「個人的には春のクラシック、特にロンド・ファン・フラーンデレンでの活躍が楽しみだ」と語るファンエークハウト氏は、「アルペシン・フェニックスとのコラボレーションは我々のブランドをシーズンを通して際立たせてくれるだろう」と2022年シーズンへの期待で締めくくった。

text:Sotaro.Arakawa