「OITAサイクルフェス」が、大分県大分市で開幕。初日はJR大分駅前で「おおいた いこいの道クリテリウム」が行われ、スプリント勝負を制した小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が優勝した。



10月9日、10日の2日間に渡り、大分市内を舞台に開催される「OITAサイクルフェス」。9日は大分駅前のコースで「おおいた いこいの道クリテリウム」、10日は大分スポーツ公園周辺に設定される公道コースを使用して「おおいたアーバンクラシック」が開催される。

地元チームのスパークルおおいたを先頭にスタートラインに揃った出場選手地元チームのスパークルおおいたを先頭にスタートラインに揃った出場選手 photo:Satoru Kato
今回は2019年以来となるUCIレースとしての開催となり、5月のツアー・オブ・ジャパンに続く国内2例目の国際大会となった。とは言え、日本入国に制限がある状況にあるため、ツアー・オブ・ジャパン同様に国内チームのみの参加だ。

出場チームは以下の通り。UCI登録チームと、JCL(ジャパンサイクルリーグ)参加チームを中心に、九州を本拠地とするチーム、学生選抜チームなど計14チームだ。
キナンサイクリングチーム宇都宮ブリッツェン
マトリックスパワータグチーム右京相模原
愛三工業レーシングチーム那須ブラーゼン
シマノレーシングさいたまディレーブ
レバンテフジ静岡ヴィクトワール広島
VC福岡シエルブルー鹿屋
スパークルおおいたレーシング日本学生選抜
なお、シエルブルー鹿屋はおおいたアーバンクラシックのみ出場となった。

また、当初はJCLのシリーズ戦を兼ねての開催として予定されたが、その後シリーズ戦からは外され、「JCLチームの選手が獲得したUCIポイントの10倍のJCLポイントを加算」に変更された。



分裂した集団でのスプリントを制して小野寺玲が優勝

JR大分駅前を折り返していく集団JR大分駅前を折り返していく集団 photo:Satoru Kato
大会名称にもなっている「いこいの道」は、JR大分駅南口前にある公園。レースはその周辺の公道に設定された1周1kmのフラットコースを40周で行われた。

ファーストアタックは天野壮悠(シマノレーシング)ファーストアタックは天野壮悠(シマノレーシング) photo:Satoru Kato
マトリックスパワータグが早々にレースコントロールを開始マトリックスパワータグが早々にレースコントロールを開始 photo:Satoru Kato
スタート直後、天野壮悠(シマノレーシング)がファーストアタック。これを吸収する動きの中、マトリックスパワータグが集団先頭を固め始め、コントロールを開始。他のチームが対抗する場面もあったものの、マトリックスパワータグ主導でレース前半を消化する。

落車をきっかけに集団が大きく二つに分かれた落車をきっかけに集団が大きく二つに分かれた photo:Satoru Kato
前方集団はマトリックスパワータグと宇都宮ブリッツェンがペースを上げていく前方集団はマトリックスパワータグと宇都宮ブリッツェンがペースを上げていく photo:Satoru Kato
レースが後半に入ってすぐ、落車をきっかけに集団が大きくふたつに分かれる。前方の集団がペースを緩め、後方の集団は開いた差をほどなく詰めたものの、ひとつになり切らず、マトリックスパワータグを中心に前方集団がペースを上げたことにより再び差が開き始める。前方集団は、マトリックスパワータグの吉田隼人、フランシスコ・マンセボら5名、宇都宮ブリッツェンの小野寺玲、増田成幸ら4名、チーム右京相模原の宇賀隆貴ら3名、キナンサイクリングチームの中島康晴、畑中勇介など、16名。

孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)を先頭に前を追う後方集団孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)を先頭に前を追う後方集団 photo:Satoru Kato
シマノレーシング、スパークルおおいたなど、後方集団に全員が取り残されたチームが牽引して追走するものの、30秒以上まで開いた差は取り戻せず、勝負は前方集団での勝負となった。

最終周回が近づくと、マトリックスパワータグと宇都宮ブリッツェンが集団前方でのポジション争いを展開。そして最終コーナーに入り、フィニッシュに続くゆるやかな右コーナーで小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が仕掛けていく。

「このコースはイン側でもがけば抜くのが困難とわかっていたので、自分のロングスプリント能力を信じてもがきました」という小野寺が、オノデライダーポーズを決めてフィニッシュ。Jプロツアーとして開催された2017年大会以来の優勝を飾った。

小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が優勝 今回のポーズは「ヒシアマゾン」小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が優勝 今回のポーズは「ヒシアマゾン」 photo:Satoru Kato
増田成幸らと優勝を喜ぶ小野寺玲(宇都宮ブリッツェン、写真中央)増田成幸らと優勝を喜ぶ小野寺玲(宇都宮ブリッツェン、写真中央) photo:Satoru Kato表彰式 表彰式  photo:Satoru Kato

「集団が大きく割れたのは想定外でしたが、マトリックス支配下で難しいレースになると予想していました。それを崩すのは無理とわかったので、最後の局面でその隙をつくことをチームメイトと狙っていました」と、レースを振り返る小野寺。

「今日のポーズはウマ娘のヒシアマゾンからインスピレーションをもらったものです。とっさに出しましたが、なんとか決まりました。明日のロードレースも狙っていきます」と、語った。

シャンパン代わりの炭酸水ファイト 2位吉田隼人(マトリックスパワータグ)と、3位中島康晴(キナンサイクリングチーム)から手荒な祝福を受けるシャンパン代わりの炭酸水ファイト 2位吉田隼人(マトリックスパワータグ)と、3位中島康晴(キナンサイクリングチーム)から手荒な祝福を受ける photo:Satoru Kato周回賞は、孫崎大樹(スパークルおおいた、写真左)と、安原大貴(マトリックスパワータグ、写真右)が獲得した周回賞は、孫崎大樹(スパークルおおいた、写真左)と、安原大貴(マトリックスパワータグ、写真右)が獲得した photo:Satoru Kato

一方、人数的に不利になりながらも3位に入った中島は、「終盤キナンは2人になってしまいましたが、ベテランの畑中選手と2人残ったというのが幸いで、彼が足を使って助けてくれました。向かい風のスプリントで、小野寺選手が早めに仕掛けたのでそれに合わせて行ったのですが、小野寺選手の力が圧倒的に上でした。昨年も3位で、相性悪くないと思うので悔しいですね」と振り返った。

明日はUCI1.2クラスのロードレース「おおいたアーバンクラシック」が150.8kmで行われる。
おおいた いこいの道クリテリウム 結果(43.75km)
1位小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)54分51秒
2位吉田隼人(マトリックスパワータグ)+0秒
3位中島康晴(キナンサイクリングチーム)
4位岡本 隼(愛三工業レーシングチーム)
5位本多晴飛(VC福岡)
6位安原大貴(マトリックスパワータグ)

text&photo:Satoru Kato