ベルギーの平坦ワンデーレースでヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が勝利。ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)を下し、シーズン終盤戦向けて好感触を掴んでいる。



好調を維持するファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)好調を維持するファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVosブエルタ後初レースに挑むヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)ブエルタ後初レースに挑むヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) photo:CorVos


ブルージュとコルトレイクの中間に位置する街、コールスカンプで「カンピエンスハップ・ファン・フラーンデレン(UCI1.1)」、直訳するとフランドル選手権(チャンピオンシップ)が世界選手権に向けて慌ただしさを増す9月17日(金)に開催された。

今年で開催105回目を迎える伝統ある一戦であり、ロンド(1913年初開催)よりも歴史が古いフランドル最古クラスのワンデーレースであり、コールスカンプを発着する平坦な周回コースを13周する合計195kmのスプリンター向けレイアウト。なお出場選手にフランドル生まれの縛りはないが、過去104回中84回ベルギー人選手が制している。

ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)とディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)、ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)、ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、クベカ・ネクストハッシュ)が顔を揃えたレースは、これらトップチームが幅狭ハンドルでおなじみのヤンウィレム・ファンシップ(オランダ、ビートサイクリング)たちの逃げを残り10km地点で捉え、予定通り大集団スプリントに持ち込まれた。

超幅狭ハンドルを愛用するヤンウィレム・ファンシップ(オランダ、ビートサイクリング)が逃げる超幅狭ハンドルを愛用するヤンウィレム・ファンシップ(オランダ、ビートサイクリング)が逃げる photo:CorVos
ワールドチーム勢がメイン集団をコントロールワールドチーム勢がメイン集団をコントロール photo:CorVos
残り2kmまではフルーネウェーヘンを引き連れたユンボ・ヴィズマがリードを得ていたものの、トタルエネルジーやトレック・セガフレードがそのトレインを打ち崩す。決定的なリードを奪うチームが現れず、混沌とする中ヤコブセンはドゥクーニンクトレインと共に沈没。マッテーオ・モスケッティ(イタリア、トレック・セガフレード)の加速をきっかけにスプリント勝負が幕開けた。

モスケッティはゆるくS字を描く残り100m地点を先頭で駆け抜けたものの、後方からヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)が加速。鋭い加速で追い込むディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)をハンドル投げの接戦の末に下し、勝利した。

フルーネウェーヘンを抑え勝利したヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)フルーネウェーヘンを抑え勝利したヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) photo:CorVos
チャンピオンジャージでクワレモントビールを飲むヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)チャンピオンジャージでクワレモントビールを飲むヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス) photo:CorVos
「ブエルタ後の初勝利だ。とても嬉しいよ。休息明けの脚がどう動くかは誰にもわからないことだけど、自信とモチベーションを上げる勝利になったよ。難しくないレースだが、ソファーに座ってリラックスできないこともわかっていた。最後のコーナーは気をつけていたけれど、囲まれずに済んで良かった。自分のスプリントができて嬉しい」と、ステージ2勝を挙げ、途中マイヨプントスを着用したブエルタ後の初レースで勝利したフィリプセンは喜んでいる。

フィリプセンはこの後エシュボルン・フランクフルトに出場し、フランスのレースを転戦して10月3日のパリ〜ルーベに挑む。アルペシン・フェニックスはマチュー・ファンデルプール(オランダ)やティム・メルリール(ベルギー)、フィリプセンとエースをフルに揃えた最強メンバーで臨む予定だ。
カンピエンスハップ・ファン・フラーンデレン2021結果
1位 ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
2位 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
3位 マーティン・ラース(エストニア、ボーラ・ハンスグローエ)
4位 マッテーオ・モスケッティ(イタリア、トレック・セガフレード)
5位 ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、トタルエネルジー)
6位 バティスト・プランカールト(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
7位 ウェーセル・クルル(オランダ、SEGレーシングアカデミー)
8位 マルティンス・プルト(ラトビア、アブロックCT)
9位 ネイサン・ファンデプッテ(フランス、ビンゴール・パウェルスソースWB)
10位 スタニスラウ・アニオルコウスキ(ポーランド、ビンゴール・パウェルスソースWB)

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