サンウェブによる完璧な作戦が遂行された第14ステージ。最後に飛び出し勝利を掴んだクラーウアナスンや、序盤からレースをコントロールするも届かなかったサガン、アラフィリップの動きに反応したベルナルなどのコメントを紹介します。



ステージ優勝 セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ)

3度目のツール出場でステージ初優勝を飾ったセーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ)3度目のツール出場でステージ初優勝を飾ったセーアン・クラーウアナスン(デンマーク、サンウェブ) photo:Kei Tsuji
信じられない。今朝起きたときは、まさかこんなことになるなんて思ってもいなかった。今日のチームの働きにとても満足している。彼らがレースをハードにしてくれたおかげでアタックする完璧な瞬間がやってきたんだ。仕掛けたとき、みんな疲れてお互いを見合っていたのが見えた。そのときに正しい瞬間(に飛び出したの)だと分かった。脚の調子が良かったのでフィニッシュラインまで全力で踏むことができた。このレースを僕たちは手中に収めている。もしかしたらこれがツール・ド・フランスだということに気がついてないのかもしれない。でも僕たちが走っているのは、世界最大のレースだ。

ステージ2位 ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)

メイン集団はルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)を先頭にフィニッシュメイン集団はルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット)を先頭にフィニッシュ photo:Kei Tsuji
甘酸っぱさと失望感がある。ツール・ド・フランスでのステージ優勝という大きなチャンスを逃したんだ。でもこれが初めてのツールだし、自分の調子が良いことは分かっている。

みんなアタックがあることは分っていた。特に(ジュリアン)アラフィリップが仕掛けることは。どうにかして彼についていこうとしたが、彼(のアタック)は成功しなかった。だが残り3kmで(集団が)止まった瞬間にセーアン(クラーウアナスン)が飛び出し、それで終わりだった。

ボーラ・ハンスグローエには脱帽だよ。みんな彼らがいくことは分っていて、実際そうなった。登りは厳しく、最後は更に厳しかった。

ステージ3位 シモーネ・コンソンニ(イタリア、コフィディス)

ステージ終盤でチームは素晴らしい働きをしてくれ、おかげで前に出てスプリント勝負をすることができた。フィニッシュラインまで僕をチームメイトが守ってくれた。ツール・ド・フランスで日に日に良くなっていることを実感している。それが今後の励みになるんだ。

ステージ4位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)

マイヨヴェールのために動いたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)マイヨヴェールのために動いたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) (c)CorVos
今日はタフなステージにしてスプリンターたちを(メイン集団から)落としたいと思っていた。そのために僕たちはフィニッシュまで頑張った。4位になってマイヨヴェールの為にポイントが取れた。目標はもっと加算することだったが、これが僕たちにできるベストだった。とてもハードなツール・ド・フランスになっているが、今日だけではなくニースから毎日素晴らしい働きをしてくれているチームメイトに感謝したい。

マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

2級山岳ベアル峠を下るプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) 2級山岳ベアル峠を下るプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:Makoto.AYANO
今日はもっと楽なステージになると思っていたし、そうなることを期待していた。ボーラとCCCの働きによりスタートからフルスロットルだった。集団牽引をしなくてよかったのは事実だが、それでも集中を切らさず、先頭付近で走り続けなければならなかった。特にテクニカルだった終盤ではね。今回もチームはとても強く、ベルナルのアタックへの素早い対応は素晴らしかった。ツールでは毎日何が起きてもおかしくない。我々が怯むことはできない。

アラフィリップのアタックに反応したエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

ケムナ、アラフィリップに次いでアタックするエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)ケムナ、アラフィリップに次いでアタックするエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ) photo:Makoto.AYANO
ハードなステージだった。最初の山岳からサガンのために、そしてサム・ベネットを落とすためにボーラは全力で牽引していた。マイヨヴェールの為にレースはとてもハードになった。最後はみんな限界だった。(アラフィリップのアタックに反応したのは)計画にはなかったが、最後の登りで調子が良かったので行った。正直あまり考えもなくただ飛び出したんだ。楽しかった。レース自体を、そしてレース終盤を楽しむ必要があると思う。パリまで集中してレースを勝ちたい。だってこれはツール・ド・フランスだよ。

マイヨヴェール サム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)

4級山岳ラ・クロワルース峠をこなすサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ4級山岳ラ・クロワルース峠をこなすサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ photo:Makoto.AYANO
ハードな一日だったが最終的には大丈夫だった。登りの前の中間スプリントでは脚を使ってでもいこうと思って、全力を尽くした。(メイン集団から)遅れたとしても頑張ろうと思った。そのおかげで貴重なポイントを取ることができた。

チームは僕のために素晴らしい働きをしてくれ、僕をメイン集団に戻そうとしてくれたが不可能だった。だから3つ目の登りで懸命に追っても意味がないと思いペースを落とすことにした。ユニークかつ素晴らしいウルフパックの精神を体現し、日々手助けをしてくれるこんな素晴らしいチームメイトが周りにいて僕は幸せだ。パリまでの道のりはまだ長く、簡単ではないが戦い続ける。

マット・ウィンストン監督(サンウェブ)

ティシュ(べノート)によるファーストアタックでのアドバンテージを使い、マルク(ヒルシ)が登りで有力選手をマークし、その後セーアン(クラーウアナスン)がアタックする良い機会を見つけた。チーム全体がうまく機能し、選手たちは良い位置についていたと思う。更にカスパー(ピーダスン)はスプリントの準備をしていた。このステージはチームに適していると分っていたので、全ての局面をカバーして良い結果がでることを期待したいた。そして実際それが上手くいった。みんなとても喜んでいるし、最終週に向け頑張っていきたい。

text:Sotaro.Arakawa

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