ツール・ド・ポローニュ第1ステージで発生した落車によって、重篤な状態に陥っていたファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)がレース後初となるコメントを発表。重度の脳震盪のため数か月の安静を必要としながらも、一歩一歩着実に回復しているとコメントしている。



ツール・ド・ポローニュ第1ステージで発生した大規模落車ツール・ド・ポローニュ第1ステージで発生した大規模落車 (c)CorVos
時速80kmを超える下りフィニッシュにおいて発生した大規模落車の結果、深刻なダメージを受け、一時は人工昏睡状態にまでおかれたファビオ・ヤコブセン。ポーランドの病院でICUに入ったのち、オランダのライデン大学医療センターにて治療を受けていたオランダチャンピオンが、レース後初となるコメントを発表した。

コメント中で、ヤコブセンはポーランドの病院スタッフやレースオーガナイザー、チーム、そして家族へ感謝を述べつつ、現在の状況について語っている。今は顔の怪我からの回復を目指し、自宅にて療養中だという。以下、チームオフィシャルサイトに掲載されたヤコブセンのコメントとなる。

ドクターヘリで緊急搬送されるファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)ドクターヘリで緊急搬送されるファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
「ポーランドでの事故からほぼ2週間が経ちました。事故現場となったフィニッシュ地点では、外傷外科の医師と看護師が命を救ってくれました。その後、ソスノヴィエツにある聖バーバラ病院の集中治療室へ運び込まれ、1週間を過ごしました。ここでは、すぐに5時間の手術が行われ、私に生きるチャンスを与えてくれました。この病院のすべての従業員に感謝しています。

ICUにいた一週間は、このまま死んでしまうのではないかという恐怖と絶望に包まれていました。ツール・ド・ポローニュのオーガナイザーとドゥクーニンク・クイックステップのおかげで、家族がそばにいてくれて、大きな力を与えてくれました。

先週の水曜日、私はライデン大学医療センターに移され、耳鼻咽喉科に入院し、さらに治療を受けました。一歩一歩、自立した生活ができるようになりつつあります。現在は自宅で、顔の傷や怪我からの回復を続けていますが、重度の脳震盪のため、今後数ヶ月間は安静にしていなければなりません。今後数週間から数ヶ月の間、顔の怪我を治すために幾度かの手術や治療を受ける予定です。

オランダ王者のファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)オランダ王者のファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
ここに、私が生きていることにとても感謝していると、皆さんにお伝えしたいと思います。皆さんからのメッセージや応援の言葉は、私にとってとてつもなく大きな力であり、これ以上ないほど励まされたのです。一歩一歩、少しずつ未来を見据えることができるようになってきましたし、これから回復に向けて戦っていきたいと思います。

特に、ポーランドで私の外科医を務めてくれたラファエル医師、ポーランドでチームドクターとして参加してくれたヴァンモル医師、私の家族を呼び寄せてくれたパトリック・ルフェーヴル、そして私の家族をケアしてくれたツール・ド・ポローニュのアガタ・ラングとその家族に感謝したいと思います」


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