ツアー・オブ・グアンシー第5ステージは集団スプリントに持ち込まれ、フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)がパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)を下して大会2勝目を挙げた。



石灰岩のタワーカルストで有名な桂林市を走る石灰岩のタワーカルストで有名な桂林市を走る photo:CorVos
中国南部で開催中のワールドツアー最終戦、ツアー・オブ・グアンシーは大会5日目。柳州市から、山水画でも知られる石灰岩のタワーカルストで有名な桂林市を目指して北上する212.2km。基本的には平坦基調だが、後半に用意された3級(1.3km/7.7%)、2級(2.1km/5.9%)、1級(3.1km/5.5%)と3つのカテゴリー山岳を無事にこなせるかがスプリンターにとっての課題だ。

この日逃げたのは、この大会中積極的にエスケープしているライアン・ミューレン(アイルランド、トレック・セガフレード)や、タコ・ファンデルホールン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)など4名。終盤のカテゴリー山岳区間に入ると捉えられ、ら山岳ポイント狙いの総合2位ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト)と同ランキング首位ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール)、そして同2位トーマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル)が加速する。

風情ある下町風景の中を通過していく風情ある下町風景の中を通過していく photo:CorVos序盤にエスケープしたタコ・ファンデルホールン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)ら序盤にエスケープしたタコ・ファンデルホールン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)ら photo:CorVos

山岳ポイントをきっかけにメイン集団からアタックが発生。多くの有力勢が先行した山岳ポイントをきっかけにメイン集団からアタックが発生。多くの有力勢が先行した photo:CorVos
スプリンターを擁するメイン集団に捉えられる総合首位エンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ)らスプリンターを擁するメイン集団に捉えられる総合首位エンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ)ら photo:CorVos
この流れにはエンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ)など総合上位勢も加わり、登りに苦しむスプリンターが入るメイン集団を置き去りにした。1級山岳の計測ライン上でマルタンを下したマルチンスキーが山岳賞ランキング首位に浮上し、マッテーオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)やディエゴ・ローザ(イタリア、チームイネオス)を含む超強力な10数名の先頭グループが出来上がった。

しかし先頭グループは協調体制を組むことができず、後方から猛追してきたメイン集団によって捉えられる。激しく動いた第5ステージは集団スプリントに持ち込まれた。

集団スプリントを制したフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)集団スプリントを制したフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
パスカル・アッカーマン(ドイツ)を引き連れたボーラ・ハンスグローエが優位に運んだが、後方から一気に弾け出たのはフェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ)。番手に入ったアッカーマンを並ばせることなく、開幕ステージに続く大会2勝目を達成。「1日中調子が良く、登りでもリズムを崩さずメイン集団からなるべく離れないようにした。そのあと先頭グループに追いついたのはチームメイトの働きがあったから。スプリントでは良い位置から加速し、調子の良さそのままに勝利できたよ」とガビリアは語っている。

総合トップ10の順位に変動はなく、ツアー・オブ・グアンシーは集団スプリントが予想される最終日を迎える。
ツアー・オブ・グアンシー2019第5ステージ結果
1位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) 5:13:42
2位 パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
3位 マッテーオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット)
4位 フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・メリダ)
5位 ティモシー・デュポン(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)
6位 ベン・スウィフト(イギリス、チームイネオス)
7位 マックス・カンター(ドイツ、サンウェブ)
8位 ダヴィデ・マルティネッリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)
9位 ジョン・デゲンコルプ(ドイツ、トレック・セガフレード)
10位 ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)
個人総合成績
1位 エンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ) 19:04:32
2位 ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト) 0:05
3位 ディエゴ・ローザ(イタリア、チームイネオス) 0:14
4位 アントワン・トールク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) 0:22
5位 カールフレドリク・ハーゲン(ノルウェー、ロット・スーダル) 0:29
6位 フェリックス・グロスチャートナー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)
7位 オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、ワンティ・グループゴベール)
8位 ダヴィ・デラクルス(スペイン、チームイネオス)
9位 ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、アスタナ) 0:37
10位 マーティン・トゥスフェルト(オランダ、サンウェブ) 0:38
ポイント賞
1位 パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) 47pts
2位 マッテーオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) 38pts
3位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、UAEチームエミレーツ) 33pts
山岳賞
1位 トーマス・マルチンスキー(ポーランド、ロット・スーダル) 40pts
2位 ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール) 36pts
3位 ライアン・ミューレン(アイルランド、トレック・セガフレード) 20pts
ヤングライダー賞
1位 エンリク・マス(スペイン、ドゥクーニンク・クイックステップ) 19:04:32
2位 ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト) 0:05
3位 アントワン・トールク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) 0:25
text:So.Isobe
photo:CorVos

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