2019/09/29(日) - 21:50
第74回国民体育大会が茨城県で開幕。自転車競技の初日はつくば市でロードレースが行われた。成年男子は山梨県の武山晃輔、少年男子は奈良県の岩田聖矢が優勝。今回初開催となる女子のロードレースは、徳島県の川上唯が優勝した。
都道府県対抗で行われる国民体育大会=国体の今年の開催地は茨城県。自転車競技は9月29日に開幕。初日はつくば市でのロードレース、9月30日から10月3日の4日間は取手市の取手競輪場でトラック競技が行われる。
ロードレースのコースは、「つくばウェルネスパーク」をスタート/フィニッシュ地点とし、筑波山を望む周辺の公道に設定された1周11.5km。若干の起伏はあるものの、ほぼフラットと言ってよいコース設定だ。
今年のトピックは、初めて女子のロードレースが開催されたことだろう。2016年の岩手大会から女子種目が加わったが、ロードレースは男子のみとなっていた。今回女子のロードレースが開催されたことで、ようやく男女の機会均等がなされたと言えよう。
この日のつくば市は雲が多めながら時折陽が差す天気。9月末ながら夏を思わせるような湿度の高い暑さの中でのレースとなった。
女子国体ロード初代チャンピオンは川上唯
茨城国体自転車競技の最初の種目は、初開催の女子ロードレース。エリートから高校生まで、各県1名ずつ計31名が出走。開催地茨城県の梶原悠未、鹿児島県の上野みなみ、Jフェミニンツアーで走る唐見実世子(広島県)や、伊藤優以(兵庫県)らが出場した。
4周46kmのレースは序盤から集団で進行。集団前方で唐見や伊藤が動き、2周目には池上あかり(福岡県、早稲田大学)と菅原朱音(鳥取県、八戸学院大学)らが飛び出すも、ほどなく吸収される。
決定的な動きがないまま迎えた最終周回、 川上唯(徳島県)、今西瑠花(奈良県、榛生昇陽高校)、石田唯(京都府、北桑田高校)、大蔵こころ(愛媛県、松山城南高校)の4名が先行。15秒ほどまで差が開く。お見合い状態となったメイン集団から、伊藤優以(兵庫県)が追走して合流。5名となった先頭集団はそのまま逃げ切り、スプリントを制した川上が優勝。女子国体ロード初代チャンピオンとなった。
川上唯コメント
「あれ?という感じで逃げが決まってしまって、乗っかってしまったという感じでした。高校生ばかりの集団でしたが、あとから合流してきた伊藤優以さんとあわせてこのまま行こうという雰囲気でした。最後は伊藤さんに続いてスプリントに入りましたが、勝ちを意識することはなくて、そのままでも(入賞なので)良いと思っていました。うまく言えないけれど、まさか国体で勝てるなんて・・・という感じです。明日からのトラック競技はチームスプリントとスクラッチに出るので、そちらも頑張ります」
都道府県対抗で行われる国民体育大会=国体の今年の開催地は茨城県。自転車競技は9月29日に開幕。初日はつくば市でのロードレース、9月30日から10月3日の4日間は取手市の取手競輪場でトラック競技が行われる。
ロードレースのコースは、「つくばウェルネスパーク」をスタート/フィニッシュ地点とし、筑波山を望む周辺の公道に設定された1周11.5km。若干の起伏はあるものの、ほぼフラットと言ってよいコース設定だ。
今年のトピックは、初めて女子のロードレースが開催されたことだろう。2016年の岩手大会から女子種目が加わったが、ロードレースは男子のみとなっていた。今回女子のロードレースが開催されたことで、ようやく男女の機会均等がなされたと言えよう。
この日のつくば市は雲が多めながら時折陽が差す天気。9月末ながら夏を思わせるような湿度の高い暑さの中でのレースとなった。
女子国体ロード初代チャンピオンは川上唯
茨城国体自転車競技の最初の種目は、初開催の女子ロードレース。エリートから高校生まで、各県1名ずつ計31名が出走。開催地茨城県の梶原悠未、鹿児島県の上野みなみ、Jフェミニンツアーで走る唐見実世子(広島県)や、伊藤優以(兵庫県)らが出場した。
4周46kmのレースは序盤から集団で進行。集団前方で唐見や伊藤が動き、2周目には池上あかり(福岡県、早稲田大学)と菅原朱音(鳥取県、八戸学院大学)らが飛び出すも、ほどなく吸収される。
決定的な動きがないまま迎えた最終周回、 川上唯(徳島県)、今西瑠花(奈良県、榛生昇陽高校)、石田唯(京都府、北桑田高校)、大蔵こころ(愛媛県、松山城南高校)の4名が先行。15秒ほどまで差が開く。お見合い状態となったメイン集団から、伊藤優以(兵庫県)が追走して合流。5名となった先頭集団はそのまま逃げ切り、スプリントを制した川上が優勝。女子国体ロード初代チャンピオンとなった。
川上唯コメント
「あれ?という感じで逃げが決まってしまって、乗っかってしまったという感じでした。高校生ばかりの集団でしたが、あとから合流してきた伊藤優以さんとあわせてこのまま行こうという雰囲気でした。最後は伊藤さんに続いてスプリントに入りましたが、勝ちを意識することはなくて、そのままでも(入賞なので)良いと思っていました。うまく言えないけれど、まさか国体で勝てるなんて・・・という感じです。明日からのトラック競技はチームスプリントとスクラッチに出るので、そちらも頑張ります」
女子 結果(46km)
1位 | 川上 唯(徳島県) | 1時間9分16秒 |
2位 | 伊藤優以(兵庫県) | |
3位 | 今西瑠花(奈良県、榛生昇陽高校) | 1時間9分17秒 |
4位 | 石田 唯(京都府、北桑田高校) | 1時間9分18秒 |
5位 | 大蔵こころ(愛媛県、松山城南高校) | |
6位 | 梶原悠未(茨城県、筑波大学) | 1時間9分21秒 |
7位 | 上野みなみ(鹿児島県、シエルブルー鹿屋) | 1時間9分23秒 |
8位 | 中村愛花(福井県、日本体育大学) |
成年男子 武山晃輔が2度目の国体ロード制覇
男子エリート+U23に相当する成年男子は、10周115kmで行われた。パレードなしでスタートしたレースは、直後からアタックが繰り返されるも決定的な動きがないまま進行していく。
レースが後半に入ると、18名の集団が先行。窪木一茂(福島県)、孫崎大樹(京都府)、中島康晴(福井県)、狩野智也(群馬県)、渡邊翔太郎(岐阜)、武山晃輔(山梨県)らを含む強力な先頭集団は、後続に1分近い差をつけて逃げる。メイン集団は人数を減らしながらも、岡本隼(和歌山県)らが前を追おうとするが、足並みが揃わずタイム差が縮まらない。
先頭集団は最終周回までに10名まで絞られるも、メイン集団との差は1分以上までに開く。残り2kmをすぎると勝負を意識した牽制が始まり、それまで協調してローテーションを回してきた先頭集団が蛇行を始める。残り1km、先頭集団のペースが緩んで横に広がった一瞬を突いて武山がアタック。反応が遅れた窪木や中島が追うも捕まえ切れず、武山が逃げ切り勝ち。2016年の岩手国体以来となる国体ロード優勝を決めた。
武山晃輔コメント
「気づいたら分裂するような形で先行する集団が出来ていた。メンツも良く、ハイペースで協調して回していくことで意思疎通が出来ていた集団だったので、後ろとのギャップを稼いでいけた。ド平坦のレースだったけれど、残り2周から足の調子がそれほど良くなく、しかけるタイミングは絞っていかないとと考えていた。スプリントになったら窪木さんらに勝てる自信は無かったし、入賞を狙うかワンチャンに賭けるか考え、自分の勝ちパターンでまとめることが出来た。
全日本、インカレ、国体と優勝出来たが、取らなければいけない大会でしっかり勝ててこれたので、やるべきことはやれたと一安心している。トラック競技はポイントレースとチームパーシュートに出場する予定。明日1日しっかり休んで、積極的にしっかり走れるようにしたい」
成年男子 結果(115km)
1位 | 武山晃輔(山梨県、日本大学) | 2時間29分33秒 |
2位 | 窪木一茂(福島県、チームブリヂストンサイクリング) | 2時間29分34秒 |
3位 | 中島康晴(福井県、キナンサイクリングチーム) | |
4位 | 孫崎大樹(京都府、チームブリヂストンサイクリング) | |
5位 | 近谷 涼(富山県、チームブリヂストンサイクリング) | 2時間29分35秒 |
6位 | 當原隼人(沖縄県、日本体育大学) | |
7位 | 渡邊翔太郎(岐阜県、愛三工業レーシングチーム) | |
8位 | 奥村十夢(奈良県、中央大学) |
少年男子 岩田聖矢が優勝
高校生がメインとなる少年男子は8周92kmで行われた。序盤から7名の集団が先行し、タイム差を徐々に広げていく。追走の足並みが揃わないこともあってレース終盤には1分30秒以上の差となり、勝負は7名に絞られる。最終周回に入る直前、岩田聖矢(奈良県)と寺田吉騎(静岡県)の2人が先行。これで先頭集団は解体され、岩田と寺田でフィニッシュを目指す。最後は1対1のスプリント勝負となり、岩田が先着して優勝した。
岩田聖矢 コメント「最初に出来た7名の逃げメンバーが厚かったので、ラスト3周くらいから入賞は確定かなと思っていた。でも昨年は3位で今年は優勝したかったので、自分から仕掛けて人数を絞った。でも残ったのがスプリントに強い寺田さんだったので、スプリント勝負には持ち込みたくなかった。でも声援が聞こえてきて、足がつりながらだったけれど最後ギリギリで差し切れた。
来年はU17に上がるので、全日本で津田(悠義)君に勝ちたい」
少年男子 結果(92km)
1位 | 岩田聖矢(奈良県、榛生昇陽高校) | 2時間4分57秒 |
2位 | 寺田吉騎(静岡県、磐田北高校) | 2時間4分58秒 |
3位 | 五十嵐洸太(神奈川県、横浜高校) | 2時間5分45秒 |
4位 | 天野壮悠(大阪府、千里高校) | |
5位 | 堀川敬太郎(福岡県、祐誠高校) | 2時間6分21秒 |
6位 | 大河内将泰(鹿児島県、南大隅高校) | 2時間6分21秒 |
7位 | 北宅柊麻(愛媛県、松山城南高校) | 2時間6分24秒 |
8位 | 邊見竜馬(福島県、石川高校) | 2時間6分42秒 |
text&photo:Satoru Kato
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