マイヨジョーヌを着るマイク・テウニッセン擁するユンボ・ヴィズマがトップタイム。ブリュッセルを駆ける27.6kmで行われたツール・ド・フランス第2ステージでチームイネオスを20秒差で下したユンボ・ヴィズマがステージ2連勝を飾った。



7月7日(日)第2ステージ
ブリュッセル王宮〜ブリュッセル・アトミウム
距離:27.6km(チームTT)
獲得標高差:210m
天候:曇り時々晴れ
気温:19〜22度


ブリュッセルの市街地を走るブリュッセルの市街地を走る photo:A.S.O.
7月7日(日)第2ステージ ブリュッセル王宮〜ブリュッセル・アトミウム 27.6km(チームTT)7月7日(日)第2ステージ ブリュッセル王宮〜ブリュッセル・アトミウム 27.6km(チームTT) photo:A.S.O.7月7日(日)第2ステージ ブリュッセル王宮〜ブリュッセル・アトミウム 27.6km(チームTT)7月7日(日)第2ステージ ブリュッセル王宮〜ブリュッセル・アトミウム 27.6km(チームTT) photo:A.S.O.
マイヨジョーヌのマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)を先頭に進むマイヨジョーヌのマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)を先頭に進む photo:Kei Tsuji


第1走者チームイネオスを下した最終走者ユンボ・ヴィズマ

ツール・ド・フランス2日目は27.6kmのチームタイムトライアル。ブリュッセル王宮をスタートするコースは多くの国際機関が拠点を置くブリュッセル(人口120万人)の幹線道路を繋いだもので、中盤のボワ・ド・ラ・カンブレ公園道路を含めて幅広。大きくスピードを落とすようなコーナーは少ない。第1ステージのフィニッシュ地点ラーケン王宮の温室庭園や日本風の五重の塔、中国館を通過すると、いよいよ選手たちの目には1958年ブリュッセル万国博覧会のモニュメントである「アトミウム」が見えてくる。鉄の結晶構造(体心立方格子構造)を表している高さ103mのモニュメントの先がフィニッシュ地点だ。チームメンバー8人の中で4番目にフィニッシュした選手のタイム(脱落した選手には反映されない)がチーム成績に反映される。

第1ステージの結果を受けて、チーム総合成績下位のチームから22チームが5分間隔でスタート。トップと同タイムながらステージ順位の関係でチーム総合成績最下位のチームイネオスが第1走者として午後2時30分に先陣を切ってスタートを切り、29分17秒という好タイムでフィニッシュする。平均スピード56.551km/hで駆け抜けた前年度覇者ゲラント・トーマス(イギリス)やエガン・ベルナル(コロンビア)擁するチームイネオスがそこから長時間ホットシートに座ることとなった。

曇り時々晴れの天気で、路面は完全にドライ、そして風も弱めのコンディション。この高速レースの条件が整った27.6kmコースで、サンウェブやドゥクーニンク・クイックステップ、EFエデュケーションファーストが第1計測(13.2km地点)でチームイネオスを上回るタイムを記録し、第2計測(20.1km地点)でもサンウェブとドゥクーニンク・クイックステップがリード。しかしいずれのチームもチームイネオスのタイムを破ることはできずに「アトミウム」にフィニッシュしている。

そして迎えた最終走者ユンボ・ヴィズマの走り。22チームの最後、午後4分15分にスタートしたオランダチームが、第1計測(13.2km地点)でチームイネオスを14秒も上回る圧倒的なタイムを出した。マイヨジョーヌ擁するユンボ・ヴィズマは後半に入ってもペースを落とさず、第2計測(20.1km地点)でチームイネオスから16秒のリードを奪うと、メンバー5名(テウニッセン、クライスヴァイク、ファンアールト、ベネット、マルティン)でフィニッシュまで快走。最終的にチームイネオスに20秒差をつける圧倒的なタイムでステージ優勝を果たした。
中間計測タイム&フィニッシュ
順位チーム名第1計測(13.2km)第2計測(20.1km)フィニッシュ(27.6km)
1位ユンボヴィズマ0:13:45(1)0:20:55(1)0:28:57
2位チームイネオス0:00:14(5)0:00:16(4)0:00:20
3位ドゥクーニンク0:00:12(3)0:00:16(3)0:00:21
4位カチューシャ0:00:17(7)0:00:24(7)0:00:26
5位サンウェブ0:00:11(2)0:00:14(2)0:00:26
6位EFチーム0:00:14(4)0:00:24(6)0:00:28
7位CCCチーム0:00:19(9)0:00:29(9)0:00:31
8位グルパマFDJ0:00:22(10)0:00:23(5)0:00:32
9位バーレーン0:00:16(6)0:00:26(8)0:00:36
10位アスタナ0:00:29(13)0:00:35(11)0:00:41
ステージ優勝を飾ったユンボ・ヴィズマステージ優勝を飾ったユンボ・ヴィズマ photo:Kei Tsuji
最終走者のユンボ・ヴィズマ最終走者のユンボ・ヴィズマ photo:A.S.O.
フィニッシュに向かうユンボ・ヴィズマフィニッシュに向かうユンボ・ヴィズマ photo:Luca Bettini
フィニッシュするマイヨジョーヌのマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)らフィニッシュするマイヨジョーヌのマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)ら photo:Luca Bettini


平均スピード57.202km/hで駆け抜けたユンボ・ヴィズマ

スタート〜第1計測、第1計測〜第2計測、第2計測〜フィニッシュという3区間でトップタイムを出し、平均スピード57.202km/hで勝利したユンボ・ヴィズマ。2013年にニースで行われた25kmチームタイムトライアルでオリカ・グリーンエッジが記録したツール史上最速スピード57.841km/hには届かなかったものの、ステージ2位のチームイネオスに0.65km/hのスピード差をつけることに成功した。

第1ステージで勝利してマイヨジョーヌを着用し、さらに第2ステージでライバルたちにタイム差をつけたテウニッセンは「昨日は夢が叶った気分だったけど、今日もまた夢が叶った」と喜ぶ。なお、マイヨジョーヌを擁するチームによるチームタイムトライアル制覇は2001年のクレディアグリコル(総合首位はオグレディ)以来となる。

「今日はスタートから全開だった。ディラン(フルーネウェーヘン)は昨日の落車の影響があったにも関わらず序盤の先頭交代に加わって、そこからは戦略的に背の低いジョージ(ベネット)を除くメンバーで回したんだ。全員が強力で、全員がペースを刻んだ。中間計測の時点で最速タイムだと聞いてさらにやる気が湧いて、まるで飛ぶように走ったよ。この勝利の喜びを成功に貢献してくれたスタッフを含めたチームメンバー全員で味わいたい」と隊列の前から2番目にフィニッシュしてマイヨジョーヌを守ったテウニッセンは語る。

このチームタイムトライアルに向けてユンボ・ヴィズマはツール開幕4日前にオランダのウーンスドレヒト空軍基地でメンバー全員を揃えたトレーニングを実施。そこでローテーションなどを確認し、万全の体制で27.6kmの戦いに挑んでいた。もちろんこの勝利の裏にはドイツTTチャンピオンのトニー・マルティンやベルギーTTチャンピオンのワウト・ファンアールトの活躍がある。2018年ツール総合5位&ブエルタ・ア・エスパーニャ総合4位のステフェン・クライスヴァイクは総合ライバルたちから貴重なリードを奪うことに成功した。

ステージ優勝を飾ったユンボ・ヴィズマステージ優勝を飾ったユンボ・ヴィズマ photo:Luca Bettini
マイヨブランのファンアールトとマイヨジョーヌのテウニッセンマイヨブランのファンアールトとマイヨジョーヌのテウニッセン photo:Luca Bettini
高速でトンネル区間に差し掛かる高速でトンネル区間に差し掛かる photo:A.S.O.
スタート後すぐに直線的な幹線道路を走るスタート後すぐに直線的な幹線道路を走る photo:Kei Tsuji
スタート40分前から入念にアップするゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)らスタート40分前から入念にアップするゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)ら photo:Kei Tsuji
ステージ2位/20秒差 チームイネオスステージ2位/20秒差 チームイネオス photo:Kei Tsuji
ステージ3位/21秒差 ドゥクーニンク・クイックステップステージ3位/21秒差 ドゥクーニンク・クイックステップ photo:Kei Tsuji


チーム力がタイムに響き、マイヨジョーヌ候補の間に最大で1分以上の差がつく

「第1走者はペースの判断が難しいけど、チームとして良い走りができたと思う」と語るのはステージ2位に入ったチームイネオスのトーマス。「もちろん勝ちたかった。でも20秒という大きなタイム差はミスの一つや二つで埋めれるものじゃない。昨日の落車の影響もなかったし、総合争いの面では良いパフォーマンスだったと言える」。

チームイネオスの他にもドゥクーニンク・クイックステップやカチューシャ・アルペシン、サンウェブ、EFエデュケーションファーストがタイム差を30秒以内に抑え、グルパマFDJはダヴィ・ゴデュ(フランス)が終盤に落車しながらも32秒差のステージ8位に。その一方でUAEチームエミレーツやモビスター、トレック・セガフレード、アージェードゥーゼールというマイヨジョーヌ候補を抱えるチームは1分以上のタイムロスを被っている。チーム力がそのままタイム差に現れ、マイヨジョーヌ候補の明暗が分かれる結果となった。

翌日の第3ステージは終盤にかけて勾配のあるカテゴリー山岳が4つ組み込まれた『アルデンヌクラシック』的なレイアウト。ボーナスタイムが設定された3級山岳ミュティニー峠で激しいアタックが繰り広げられることになりそうだ。

ステージ4位/26秒差 カチューシャ・アルペシンステージ4位/26秒差 カチューシャ・アルペシン photo:Kei Tsuji
ステージ5位/26秒差 サンウェブステージ5位/26秒差 サンウェブ photo:Kei Tsuji
ステージ6位/28秒差 EFエデュケーションファーストステージ6位/28秒差 EFエデュケーションファースト photo:Kei Tsujiステージ7位/31秒差 CCCチームステージ7位/31秒差 CCCチーム photo:Kei Tsuji
ステージ8位/32秒差 グルパマFDJステージ8位/32秒差 グルパマFDJ photo:Kei Tsujiステージ9位/36秒差 バーレーン・メリダステージ9位/36秒差 バーレーン・メリダ photo:Kei Tsuji
ステージ10位/41秒差 アスタナステージ10位/41秒差 アスタナ photo:Kei Tsujiステージ11位/41秒差 ミッチェルトン・スコットステージ11位/41秒差 ミッチェルトン・スコット photo:Kei Tsuji
ステージ12位/46秒差 ボーラ・ハンスグローエステージ12位/46秒差 ボーラ・ハンスグローエ photo:Kei Tsujiステージ13位/53秒差 コフィディスステージ13位/53秒差 コフィディス photo:Kei Tsuji
ステージ14位/54秒差 ディメンションデータステージ14位/54秒差 ディメンションデータ photo:Kei Tsujiステージ15位/59秒差 ロット・スーダルステージ15位/59秒差 ロット・スーダル photo:Kei Tsuji
ステージ16位/1分03秒差 UAEチームエミレーツステージ16位/1分03秒差 UAEチームエミレーツ photo:Kei Tsujiステージ17位/1分05秒差 モビスターステージ17位/1分05秒差 モビスター photo:Kei Tsuji
ステージ18位/1分18秒差 トレック・セガフレードステージ18位/1分18秒差 トレック・セガフレード photo:Kei Tsujiステージ19位/1分19秒差 アージェードゥーゼールステージ19位/1分19秒差 アージェードゥーゼール photo:Kei Tsuji
ツール・ド・フランス2019第2ステージ結果
順位チーム名タイム平均スピード
1位ユンボ・ヴィズマ0:28:5757.202
2位チームイネオス0:00:2056.551
3位ドゥクーニンク・クイックステップ0:00:2156.519
4位カチューシャ・アルペシン0:00:2656.358
5位サンウェブ0:00:2656.358
6位EFエデュケーションファースト0:00:2856.295
7位CCCチーム0:00:3156.199
8位グルパマFDJ0:00:3256.167
9位バーレーン・メリダ0:00:3656.041
10位アスタナ0:00:4155.883
11位ミッチェルトン・スコット0:00:4155.883
12位ボーラ・ハンスグローエ0:00:4655.726
13位コフィディス0:00:5355.508
14位ディメンションデータ0:00:5455.477
15位ロット・スーダル0:00:5955.323
16位UAEチームエミレーツ0:01:0355.200
17位モビスター0:01:0555.139
18位トレック・セガフレード0:01:1854.744
19位アージェードゥーゼール0:01:1954.714
20位トタル・ディレクトエネルジー0:01:4254.029
21位アルケア・サムシック0:01:5153.766
22位ワンティ・グループゴベール0:01:5853.563
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位マイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)4:51:34
2位ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)0:00:10
3位ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)
4位トニー・マルティン(ドイツ、ユンボ・ヴィズマ)
5位ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ユンボ・ヴィズマ)
6位ジャンニ・モスコン(イタリア、チームイネオス)0:00:30
7位エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)
8位ゲラント・トーマス(イギリス、チームイネオス)
9位ディラン・ファンバーレ(オランダ、チームイネオス)
10位エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)0:00:31
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位マイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)50pts
2位ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)50pts
3位カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)33pts
マイヨアポワ(山岳賞)
1位グレッグ・ファンアーフェルマート(ベルギー、CCCチーム)2pts
2位クサンドロ・ムーリッセ(ベルギー、ワンティ・グループゴベール)2pts
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)4:22:43
2位ジャンニ・モスコン(イタリア、チームイネオス)0:00:04
3位エガン・ベルナル(コロンビア、チームイネオス)
チーム総合成績
1位ユンボ・ヴィズマ15:04:09
2位チームイネオス0:01:20
3位ドゥクーニンク・クイックステップ0:01:24
text&photo:Kei Tsuji in Brussels, Belgium
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