UCI(国際自転車競技連盟)が、デニセ・ベッツィマ(オランダ、マーラックス・ビンゴール)のサンプルからのステロイド陽性反応検出を発表。本人は禁止薬物の使用を否定している。



今年飛躍的に成績を伸ばしていたデニセ・ベッツェマ(オランダ、マーラックス・ビンゴール)今年飛躍的に成績を伸ばしていたデニセ・ベッツェマ(オランダ、マーラックス・ビンゴール) (c)CorVos
UCIの発表によれば、ステロイド陽性が検出されたのは今年1月27日に開催されたUCIシクロクロスワールドカップ第9戦・ホーヘルハイデ大会で採取されたサンプル。タンパク質の合成を促す作用を持ち筋肉増強剤として効果のあるステロイドの『AAF(違反が疑われる分析結果)』が検出された。

「信じられない悪夢。この競技を心から愛し打ち込む中で聞こえた事実にショックで身震いしている。競技外であっても常に正しく務めてきたし、これまで一度も禁止薬物を使ったことも、ドーピング検査で引っかかったこともなかったのに。これまでほんの少しもズルをしてやろうなんて思ったこともなかった。自分の名前が嫌悪感を覚えるニュースとなっていることに深く傷ついている。原因があるはずだけど、理由はまだ分からない。無実を証明するために全力で戦っていく」と、ベッツィマは真正面から薬物使用を否定。Bサンプルの再検査も要請中だという。

ベッツィマは今年一気に成績を伸ばし注目された26歳。昨年のヨーロッパ選手権で3位銅メダルに食い込むなど頭角を表して急遽マーラックス・ビンゴールに加入。コクサイデで自身初のワールドカップ優勝を飾り、シクロクロス世界選でも積極的に攻撃を繰り返して4位に入っていた。

text:So.Isobe