3月18日、ツール・ド・台湾第5ステージが157kmの山岳コースで行なわれ、ステージ3連勝を狙った宮澤崇史(日本ナショナルチーム)をスプリントで下したディーン・ダウニング(イギリス、ラファ・コンドル・シャープ)が勝利を収めた。

スピードの上がったメイン集団が山岳地帯を進むスピードの上がったメイン集団が山岳地帯を進む photo:www.tourdetaiwan.org.tw台湾北部の苗栗県(びょうりつけん)で行なわれた第5ステージは、今大会で最も標高のあるカテゴリー山岳が後半に2つ登場する。この標高500m級の山岳を越え、約40kmのダウンヒルを経てゴールに辿り着く。

レースは最後の山岳でフィリップ・ゲイモン(アメリカ、ケンダ・ギアグリンダー)らが飛び出したが、ゴールまでに逃げは全て吸収。山岳で40名ほどに絞られた集団によるゴールスプリント勝負に持ち込まれた。

競り合ってゴールする宮澤崇史(日本ナショナルチーム)とディーン・ダウニング(イギリス、ラファ・コンドル・シャープ)競り合ってゴールする宮澤崇史(日本ナショナルチーム)とディーン・ダウニング(イギリス、ラファ・コンドル・シャープ) photo:www.tourdetaiwan.org.twポーランドのCCCポルサット・ポルコウィチェが積極的にリードする集団から、最終ストレートで飛び出したのはディーン・ダウニング(イギリス、ラファ・コンドル・シャープ)。これには宮澤崇史(日本ナショナルチーム)と鈴木真理(シマノレーシング)が反応し、宮澤がダウニングと並んでゴール。しかし軍配はダウニングに上がった。

ダウニングはトラック競技を中心に活躍してきた選手で、現在チームスカイに所属するラッセル・ダウニング(イギリス)の実兄だ。このツール・ド・台湾では第3ステージで3位に入っていた。

各賞ジャージ着用者が表彰台に上がる 宮澤崇史はポイント賞ジャージ各賞ジャージ着用者が表彰台に上がる 宮澤崇史はポイント賞ジャージ photo:www.tourdetaiwan.org.tw「今日は香港チームが積極的にアタックを仕掛けたのでハイスピードな展開だった。でもラスト250mの展開はパーフェクト。CCCの選手の後ろから飛び出して、あとはひたすらゴールまで踏み続けたんだ」。ダウニングはポイント賞ランキングで宮澤と19ポイント差の2位につける。

リーダージャージを着るデーヴィッド・マッキャン(アイルランド、ジャイアント・アジアレーシング)は集団内でゴールし、総合首位の座をキープ。マッキャンはレース後のインタビューで「ダウニングやバルトロミエイよりも彼(宮澤)が一番危険な存在だ。彼は毎日タイム差を詰めているし、まだ2ステージが残っている」と、宮澤の動きを警戒。ステージ2位の宮澤が14秒差の総合4位につけている。

レース展開や選手コメントはレース公式サイトより。


ツール・ド・台湾2010第5ステージ
1位 ディーン・ダウニング(イギリス、ラファ・コンドル・シャープ)     3h49'34"
2位 宮澤崇史(日本、日本ナショナルチーム)                
3位 鈴木真理(日本、シマノレーシング)
4位 マティシアク・バルトロミエイ(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィチェ)
5位 ワン・カンポー(香港、香港チーム)
6位 伊丹健治(日本、チームブリヂストン・アンカー)
7位 綾部勇成(日本、愛三工業レーシングチーム)
8位 ベン・グレンダ(オーストラリア、ジェネシス・ウェルス・アドヴァイザーズ)
9位 レネ・フーギエムステル(オランダ、オランダチーム)
10位 村上純平(日本、シマノレーシング)

text:Kei Tsuji
photo:www.tourdetaiwan.org.tw