イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)やカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)ら、豪華な顔ぶれが揃ったGPインスブリア(UCI1.1)が、2月27日、スイス南部からイタリア北部にかけて開催。少人数のスプリントでサミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス)が優勝を飾った。

GPインスブリア2010コースマップGPインスブリア2010コースマップ image:www.3vallivaresine.com/insubriaGP(グランプレミオ)インスブリアは、北イタリアを舞台にした173kmのワンディレース。UCI(国際自転車競技連合)の登録はスイスで、スタート地点は当然スイス。しかし17km地点でイタリアに入国すると、その後は一度もスイスに戻らないままイタリア国内でゴールを迎える。

レースはジョンリー・オーガスティン(南アフリカ、チームスカイ)ら5名が逃げを試み、65km地点で5分45秒のリード。しかしゴールまで11kmを残して、逃げは全て吸収された。

スプリントを制したサミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス)スプリントを制したサミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス) photo:Cor Vosレース終盤は標高差190mのカテゴリー山岳を含む周回コースを2周する。1回目の上りでエロス・過ペッキ(イタリア、フットオン・セルヴェット)やリナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)がアタックを仕掛けたが不発。ノチェンティーニは下りで落車してしまう。

続いて最後の上りでレオナルド・ベルタニョッリ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)が積極的にアタックを仕掛けると、すぐさまニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)やカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)が反応する。

ゴールまでの下りで数名が追いつき、最後は11名の先頭集団によるゴール勝負に持ち込まれ、ドゥムランが上り基調のスプリントを制した。

調子の良さを見せたエヴァンスは5位。「正直言うと、最初から結果は狙っていなかった。一番の目的は、まだ一緒に走ったことないチームメイトたちとレースで顔を合わせることだった。でも、ゴール前でモーターサイクルに邪魔されなければもっと上は狙えたと思う」と、世界チャンピオンはコメントしている。

シーズンデビュー戦を迎えたバッソは第2集団内の27位でゴール。ブエルタ・ア・アンダルシア第2ステージで落車し、イタリアに帰国していたダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)は2分46秒遅れの67位でレースを終えた。

また、レース終盤に落車し、病院に搬送されたノチェンティーニは、脛骨と腓骨(膝から足首までの骨)を骨折していることが判明。戦線離脱を余儀なくされるとともに、シーズン前半の目標に掲げていたパリ〜ニースの欠場が決まった。

レース展開はレース公式サイト、選手コメントはBMCレーシングチーム公式サイトより。

GPインスブリア2010結果
1位 サミュエル・ドゥムラン(フランス、コフィディス)          4h20'24"
2位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)
3位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル)
4位 レオナルド・ベルタニョッリ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
5位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
6位 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、リクイガス)
7位 モーリス・ポッソーニ(イタリア、チームスカイ)
8位 アンドレア・ノエ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
9位 タディ・ヴァリャベッチ(スロベニア、アージェードゥーゼル)
10位 ジュリアン・エルファレ(フランス、コフィディス)

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

最新ニュース(全ジャンル)