集団によるゴールスプリント勝負に持ち込まれたジロ・ディ・サルデーニャ第4ステージ。ラスト100mでエーススプリンターのアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ)が落車する中、発射台役のダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ)が勝利を飾った。

ペタッキの連勝を狙うランプレが集団をコントロールペタッキの連勝を狙うランプレが集団をコントロール photo:www.ilgirodisardegna.comサルデーニャ島西部の山岳地帯を駆け抜ける第4ステージ。181kmのコースには2つのカテゴリー山岳が設定されており、ゴール27km手前には1級山岳(標高549m)が登場する。この日は最初の1時間の平均時速が48.5km/hをマークした。

2km地点で集団から飛び出したのはパヴェル・ブラット(ロシア、カチューシャ)ら6名。この逃げグループは87km地点で最大3分30秒のリードを得たが、ゴール30km手前、1級山岳の上りでリクイガスとランプレがコントロールするメイン集団に飲み込まれてしまう。

アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ)がラスト100mで観客と接触して落車アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ)がラスト100mで観客と接触して落車 photo:Cor Vos上りでのアタックは成功せず、60名ほどに縮小した集団がゴールへ。この集団には総合上位の選手たちを始め、前日の優勝者ペタッキも残っていた。

ランプレとリクイガス主導のスプリント勝負。しかしランプレのペタッキは、ラスト100mで観客と接触して落車してしまう。この落車にはファビオ・サバティーニ(イタリア、リクイガス)やオスカル・ガット(イタリア、ISD・ネーリ)、ダニエーレ・コッリ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)も巻き込まれた。

落車を避けたダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ)が勝利落車を避けたダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ)が勝利 photo:Cor Vosエーススプリンターの落車によって、発射台役のホンドが先頭でスプリントを続行。ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)らが対抗したが届かず、ホンドがそのまま先頭でゴールラインを駆け抜けた。

ランプレとしてはスプリント2連勝。今年ランプレに移籍したホンドはこれがシーズン初勝利だ。

肘と臀部に怪我を負ったアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ)肘と臀部に怪我を負ったアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ) photo:Cor Vosラスト100mで落車したペタッキは「チームメイトがスプリントに向けて好ポジションをキープしてくれ、ラスト150mでホンドの後ろからスプリントを開始したんだ。頭を下げてバリケードのぎりぎりを走っていると、目の前に腕を伸ばしている観客が現れた。避けることは出来ず、腕に接触して地面に投げ出された」と振り返る。

幸い大きな怪我は無く、ペタッキは翌日の最終ステージも出走する予定。「落車によって右臀部と左の肘に打撲を負い、背中には擦過傷を負った。チーム医師に診てもらった結果、カラダに大きな問題は無い」。

総合順位に大きな変動は無く、ロマン・クロイツィゲル(チェコ、リクイガス)がリーダージャージをキープ。クロイツィゲルは総合優勝に王手をかけた。

レース展開はガゼッタ紙、選手コメントはランプレ公式サイトより。


ジロ・ディ・サルデーニャ2010第4ステージ結果
1位 ダニーロ・ホンド(ドイツ、ランプレ)               4h25'01"
2位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)
3位 サーシャ・モードロ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
4位 マッシモ・ジュンティ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
5位 イワン・ロフニー(ロシア、レディオシャック)
6位 セルゲイ・クリモフ(ロシア、カチューシャ)
7位 アイトール・ペレス(スペイン、フットオン・セルヴェット)
8位 ファビオ・タボッレ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
9位 ファビオ・フェリーネ(イタリア、フットオン・セルヴェット)
10位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)

個人総合成績
1位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、リクイガス)            18h43'15"
2位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック)          +04"
3位 トマ・ヴォクレール(フランス、Bboxブイグテレコム)           +06"
4位 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)     +10"
5位 ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、レディオシャック)
6位 プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)
7位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)
8位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)    +13"
9位 クリスティアーノ・サレルノ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)  +17"
10位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)         +23"

ポイント賞
ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD・ネーリ)

スプリント賞
ジアイロ・エルメティ(イタリア、デローザ・スタックプラスチック)

山岳賞
プリジミスラウ・ニエミエツ(ポーランド、ミケ)

チーム総合成績
レディオシャック

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, www.ilgirodisardegna.com

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