翌日に最終個人TTを控えたツアー・オブ・スロベニア第4ステージで、プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)が独走勝利。追走できなかったリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)を引き離し総合首位に立った。
各特別賞ジャージ着用選手たちがスタートライン最前列に並ぶ (c)Vid Ponikvar/Sportida
総合首位リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)と同3位のプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) (c)Vid Ponikvar/Sportida
東欧スロベニアで開催されてる同国最大のロードレース、ツアー・オブ・スロベニア(UCI2.1)第4ステージは、最終日の個人TTを前の山岳決戦に直面した。スロベニアの首都リュブリャナを発ち、中盤から切り立った岩山が並び立つ山岳区間へと突入する。2級、1級とKOMを超え、2級山岳ヴォロヴリェク(登坂距離5.4km/平均勾配8.1%)頂上から15kmのダウンヒル、そして6kmの平坦を経てフィニッシュする。
翌日がTTであるため総合ポイント賞を狙う中間スプリント争いが続き、首位のマッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)と2ポイント差の2位シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が激しく火花を散らした結果、コンソンニが逆転で最終的なポイント賞首位を手中に収めている。
2級山岳で生まれた14名の逃げグループ (c)Vid Ponikvar/Sportida
1級山岳で単独となったファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク・ボッテキア) (c)Vid Ponikvar/Sportida
ポイント争いがひと段落すると、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)やドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・メリダ)を含む14名のエスケープが決まり、やがてファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク・ボッテキア)が1級山岳の登坂で独走に持ち込んだ。
しかし背後に迫ったメイン集団からは25秒差の総合10位につけるマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)が得意の下りアタックを成功させる。やがてパウェル・ポリャンスキー(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)やアムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー、ロットNLユンボ)、ルーベン・プラサ(スペイン、イスラエルサイクリングアカデミー)がモホリッチに追いついた。
最後の2級山岳ヴォロヴリェクではポリャンスキーが独走に持ち込んだものの、人数を減らしながら全開走行で追いかけるメイン集団がキャッチ。母国最大のレースで史上初めての複数回優勝を目指す10秒遅れの総合3位プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)やラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)、イルダール・アルスラノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)が抜け出す形となり、総合リーダーのリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)は追走の一手が出なかった。
ログリッチェは苦しむマイカたちを置き去りにしてKOMを越え、およそ15kmに渡って続くダウンヒル区間へ。置き去りにされたウランはマイカグループに追いついてログリッチェを引き戻しに掛かったが、TTを得意とするログリッチェとの差は思うように縮まらなかった。
独走でフィニッシュに到達したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) (c)Vid Ponikvar/Sportida
メイン集団は32秒遅れでフィニッシュする (c)Vid Ponikvar/Sportida
平坦区間に入ってもペースを崩さず、10名で追いかける後続グループを押し止めたログリッチェは、母国ファンの大声援に囲まれながら独走フィニッシュ。ウランを含む後続は30秒以上遅れてフィニッシュしたため、ボーナスタイム10秒を獲得したログリッチェが33秒差で総合首位に浮上した。
前日の登坂スプリントでウランとダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット)の先行を許し、総合首位を逃していたログリッチェが狙い通りのリベンジを達成。「昨日よりも調子が良くて、差を生み出すには最終登坂の麓からアタックする必要があると分かっていた。その作戦が上手くいったよ。素晴らしいサポーターの前でクイーンステージの勝利を飾れるなんて素晴らしい気分だ。明日のタイムトライアルが楽しみだよ」と、昨年に続く2度目のツール・ド・フランス出場を控える28歳は語っている。
今季3つ目の総合優勝に王手をかけたプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) (c)Vid Ponikvar/Sportida
中間ポイントを重ねてポイント賞リーダーになったシモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) (c)Vid Ponikvar/Sportida
一方ウランは総合2位に転落。総合勢としてはTTを不得意にしていないウランだが、ログリッチェは今年イツリア・バスクカントリーの個人TTステージで優勝、そしてツール・ド・ロマンディでも2位と好成績を収めているため総合逆転は厳しい状態だ。ログリッチェが今シーズン3つめの総合優勝に王手を掛けたと言って良いだろう。


東欧スロベニアで開催されてる同国最大のロードレース、ツアー・オブ・スロベニア(UCI2.1)第4ステージは、最終日の個人TTを前の山岳決戦に直面した。スロベニアの首都リュブリャナを発ち、中盤から切り立った岩山が並び立つ山岳区間へと突入する。2級、1級とKOMを超え、2級山岳ヴォロヴリェク(登坂距離5.4km/平均勾配8.1%)頂上から15kmのダウンヒル、そして6kmの平坦を経てフィニッシュする。
翌日がTTであるため総合ポイント賞を狙う中間スプリント争いが続き、首位のマッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)と2ポイント差の2位シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ)が激しく火花を散らした結果、コンソンニが逆転で最終的なポイント賞首位を手中に収めている。


ポイント争いがひと段落すると、ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ)やドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・メリダ)を含む14名のエスケープが決まり、やがてファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク・ボッテキア)が1級山岳の登坂で独走に持ち込んだ。
しかし背後に迫ったメイン集団からは25秒差の総合10位につけるマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ)が得意の下りアタックを成功させる。やがてパウェル・ポリャンスキー(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)やアムントグレンダール・ヤンセン(ノルウェー、ロットNLユンボ)、ルーベン・プラサ(スペイン、イスラエルサイクリングアカデミー)がモホリッチに追いついた。
最後の2級山岳ヴォロヴリェクではポリャンスキーが独走に持ち込んだものの、人数を減らしながら全開走行で追いかけるメイン集団がキャッチ。母国最大のレースで史上初めての複数回優勝を目指す10秒遅れの総合3位プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)やラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)、イルダール・アルスラノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)が抜け出す形となり、総合リーダーのリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)は追走の一手が出なかった。
ログリッチェは苦しむマイカたちを置き去りにしてKOMを越え、およそ15kmに渡って続くダウンヒル区間へ。置き去りにされたウランはマイカグループに追いついてログリッチェを引き戻しに掛かったが、TTを得意とするログリッチェとの差は思うように縮まらなかった。


平坦区間に入ってもペースを崩さず、10名で追いかける後続グループを押し止めたログリッチェは、母国ファンの大声援に囲まれながら独走フィニッシュ。ウランを含む後続は30秒以上遅れてフィニッシュしたため、ボーナスタイム10秒を獲得したログリッチェが33秒差で総合首位に浮上した。
前日の登坂スプリントでウランとダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット)の先行を許し、総合首位を逃していたログリッチェが狙い通りのリベンジを達成。「昨日よりも調子が良くて、差を生み出すには最終登坂の麓からアタックする必要があると分かっていた。その作戦が上手くいったよ。素晴らしいサポーターの前でクイーンステージの勝利を飾れるなんて素晴らしい気分だ。明日のタイムトライアルが楽しみだよ」と、昨年に続く2度目のツール・ド・フランス出場を控える28歳は語っている。


一方ウランは総合2位に転落。総合勢としてはTTを不得意にしていないウランだが、ログリッチェは今年イツリア・バスクカントリーの個人TTステージで優勝、そしてツール・ド・ロマンディでも2位と好成績を収めているため総合逆転は厳しい状態だ。ログリッチェが今シーズン3つめの総合優勝に王手を掛けたと言って良いだろう。
ステージ結果
1位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 3h44’53” |
2位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) | +32” |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | タデイ・ポガカール(スロベニア、リュブリャナ・グスト) | |
5位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | |
6位 | マイケル・ストーラー(オーストラリア、サンウェブ) | |
7位 | イルダール・アルスラノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
8位 | クリス・ハミルトン(オーストラリア、サンウェブ) | |
9位 | ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アドリアモービル) | |
10位 | ラミロ・ソーサ(コロンビア、アンドローニ・シデルメク・ボッテキア) |
個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 14h53’27” |
2位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | +33” |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +43” |
4位 | イルダール・アルスラノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | +49” |
5位 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・メリダ) | +52” |
6位 | マイケル・ストーラー(オーストラリア、サンウェブ) | +57” |
7位 | タデイ・ポガカール(スロベニア、リュブリャナ・グスト) | +1’00”” |
8位 | ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アドリアモービル) | +1’07” |
9位 | ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、カチューシャ・アルペシン) | +1’59” |
10位 | マルコ・カノラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ・エウロパオヴィーニ) | +2’00” |
ポイント賞
1位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 52pts |
2位 | マッテーオ・ペルッキ(イタリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 44pts |
3位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 41pts |
山岳賞
1位 | ファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク・ボッテキア) | 18pts |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 12pts |
3位 | ドメン・ノヴァク(スロベニア、バーレーン・メリダ) | 8pts |
ヤングライダー賞
1位 | マイケル・ストーラー(オーストラリア、サンウェブ) | 14h54’24” |
2位 | タデイ・ポドカール(スロベニア、リュブリャナ・グスト) | +03” |
3位 | ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、サンウェブ) | +1’19” |
チーム総合成績
1位 | サンウェブ | 44h46’51” |
2位 | ガスプロム・ルスヴェロ | +2’34” |
3位 | ボーラ・ハンスグローエ | +4’21” |
text:So.Isobe
photo:Vid Ponikvar/Sportida
photo:Vid Ponikvar/Sportida
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