9月17日、ベルギーでプリムスクラシック・インパニス-ヴァンペテヘム(UCI1.HC)が、イタリアでメモリアル・マルコパンターニ(UCI1.1)が行われ、それぞれフェルナンド・ガヴィリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)とフランチェスコ・ガヴァッツィがスプリント勝利を飾った。
プリムスクラシック・インパニス-ヴァンペテヘム(UCI1.HC)
プリムスクラシック・インパニス-ヴァンペテヘム2016 コースプロフィール
スプリント勝利を飾ったフェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)*画像はティレーノ〜アドリアティコ photo:Tim de Waeleベルギーで開催されたプリムスクラシックは、その名の通りベルギービールのPRIMUSがスポンサーを務め(入賞者にはビールが樽で贈られる)、フランドルクラシックで名を馳せた2選手、レイモン・アンパニとペーター・ヴァンペテヘムの名を冠したワンデーレース。
200kmオーバーのコースにはアップダウンが多く組み込まれているが、難易度はフランドルよりも低くスプリンター向けだ。エティックス・クイックステップやロットNLユンボら6つのワールドチームを含む、計21チーム184名がヘント方ほど近い街、ブラーケルから出発した。
序盤の逃げグループはゴールまで50kmを残して吸収され、ここから激しいアタック合戦の末にグレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)やトッシュ・ファンデルサンド(ベルギー、ロット・ソウダル)、ブエルタで区間2勝を挙げたマグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)、フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)ら強力な10名が逃げ始める。
最大で30秒を稼いだ10名も、メンバーを送り込み損ねたロットNLユンボ勢やトマ・ヴォクレール(フランス、ディレクトエネルジー)の追走によってラスト9kmで吸収。この後も単発アタックが続き、残り1kmでは再びファンアフェルマートが仕掛けたものの、いずれも集団スプリントに突き進むメイン集団が飲み込んでいる。
ゴール前で完璧なトレインを作り上げたのはエティックス・クイックステップだった。マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)から解き放たれたガヴィリアは後続の追い上げを許さずフィニッシュ。後半逃げに乗り、更にはスプリントで勝利する強いレース運びを見せた22歳にとっては今期6勝目だ。
メモリアル・マルコパンターニ(UCI1.1)
先行したフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)が優勝 (c)Bettini
スタート前の山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) (c)Bettini
フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)とマッテーオ・ブザート(イタリア、ウィリエール・サウスイースト)が競り合う (c)Bettini今も「ピラータ(海賊)」の愛称で親しまれるパンターニを忍び、彼が死去した2004年に第1回大会が開かれたメモリアル・マルコパンターニ。1クラスのレースながらステータスは高く、ディエゴ・ウリッシ(2015)やファビオ・フェリーネ(2012)など、イタリア人スプリンターが過去の優勝者リストに名を連ねる。NIPPOの山本元喜と小石祐馬、小林海、アモーレ・エ・ヴィータの菱沼由季典も出場した。
コースはパンターニの故郷であるチェゼナティコに用意された2つのループを繋げたもので、走行距離は189.8km。中盤にはMAX15%を数える標高差300m以上の登りが3回登場するが、ゴールまでの40kmは概ね平坦。しかし今年はこのモントヴェッキオの登坂でアタックしたグループがゴールまで逃げ切った。
メンバーは45歳のダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)やマヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)などを含む19名。追走を試みるメイン集団を引き離した19名は2分近くの大差を付けてフィニッシュに到達し、ゴール勝負の火蓋が切って落とされる。後方で落車が発生する中、スプリント力に長けるフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)が先頭でゴールに飛び込んだ。
ランプレ、アスタナ、サウスイーストと渡り歩いてきたガヴァッツィにとっては今期2勝目で、トップ10は全員イタリア人選手ファ埋め尽くした。日本人選手4名はDNFだった。
プリムスクラシック・インパニス-ヴァンペテヘム(UCI1.HC)結果
1位 フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ) 4h37’20”
2位 ティモシー・デュポン(ベルギー、ヴェランダス・ヴィレムス)
3位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、エティックス・クイックステップ)
4位 トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)
5位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)
6位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
7位 ケヴィン・イスタ(ベルギー、ワロニー・ブリュッセル)
8位 ロビン・ステニュイ(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)
9位 ミカエル・カーベルスヴェンドガード(デンマーク、ストルティングサービスグループ)
10位 マルコ・ハラー(ノルウェー、カチューシャ)
メモリアル・マルコパンターニ(UCI1.1)結果
1位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) 4h28’50”
2位 マッテーオ・ブザート(イタリア、ウィリエール・サウスイースト)
3位 パオロ・トート(イタリア、ノルダ・MGクヴィスヴェガ)
4位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 マルコ・ティッザ(イタリア、ダミーコ・ボッテキア)
6位 ジャンマルコ・フランチェスコ(イタリア、ノルダ・MGクヴィスヴェガ)
7位 エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディーニ・CSF)
8位 ダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)
9位 ダヴィデ・ムチェッリ(イタリア、メリディアーナ・カーメン)
10位 マルコ・テッキオ(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
text:So.Isobe
プリムスクラシック・インパニス-ヴァンペテヘム(UCI1.HC)


200kmオーバーのコースにはアップダウンが多く組み込まれているが、難易度はフランドルよりも低くスプリンター向けだ。エティックス・クイックステップやロットNLユンボら6つのワールドチームを含む、計21チーム184名がヘント方ほど近い街、ブラーケルから出発した。
序盤の逃げグループはゴールまで50kmを残して吸収され、ここから激しいアタック合戦の末にグレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)やトッシュ・ファンデルサンド(ベルギー、ロット・ソウダル)、ブエルタで区間2勝を挙げたマグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)、フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)ら強力な10名が逃げ始める。
最大で30秒を稼いだ10名も、メンバーを送り込み損ねたロットNLユンボ勢やトマ・ヴォクレール(フランス、ディレクトエネルジー)の追走によってラスト9kmで吸収。この後も単発アタックが続き、残り1kmでは再びファンアフェルマートが仕掛けたものの、いずれも集団スプリントに突き進むメイン集団が飲み込んでいる。
ゴール前で完璧なトレインを作り上げたのはエティックス・クイックステップだった。マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)から解き放たれたガヴィリアは後続の追い上げを許さずフィニッシュ。後半逃げに乗り、更にはスプリントで勝利する強いレース運びを見せた22歳にとっては今期6勝目だ。
メモリアル・マルコパンターニ(UCI1.1)



コースはパンターニの故郷であるチェゼナティコに用意された2つのループを繋げたもので、走行距離は189.8km。中盤にはMAX15%を数える標高差300m以上の登りが3回登場するが、ゴールまでの40kmは概ね平坦。しかし今年はこのモントヴェッキオの登坂でアタックしたグループがゴールまで逃げ切った。
メンバーは45歳のダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)やマヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)などを含む19名。追走を試みるメイン集団を引き離した19名は2分近くの大差を付けてフィニッシュに到達し、ゴール勝負の火蓋が切って落とされる。後方で落車が発生する中、スプリント力に長けるフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ)が先頭でゴールに飛び込んだ。
ランプレ、アスタナ、サウスイーストと渡り歩いてきたガヴァッツィにとっては今期2勝目で、トップ10は全員イタリア人選手ファ埋め尽くした。日本人選手4名はDNFだった。
プリムスクラシック・インパニス-ヴァンペテヘム(UCI1.HC)結果
1位 フェルナンド・ガヴィリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ) 4h37’20”
2位 ティモシー・デュポン(ベルギー、ヴェランダス・ヴィレムス)
3位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、エティックス・クイックステップ)
4位 トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)
5位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・バイクエクスチェンジ)
6位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
7位 ケヴィン・イスタ(ベルギー、ワロニー・ブリュッセル)
8位 ロビン・ステニュイ(ベルギー、ワンティ・グループグベルト)
9位 ミカエル・カーベルスヴェンドガード(デンマーク、ストルティングサービスグループ)
10位 マルコ・ハラー(ノルウェー、カチューシャ)
メモリアル・マルコパンターニ(UCI1.1)結果
1位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) 4h28’50”
2位 マッテーオ・ブザート(イタリア、ウィリエール・サウスイースト)
3位 パオロ・トート(イタリア、ノルダ・MGクヴィスヴェガ)
4位 マヌエーレ・モーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 マルコ・ティッザ(イタリア、ダミーコ・ボッテキア)
6位 ジャンマルコ・フランチェスコ(イタリア、ノルダ・MGクヴィスヴェガ)
7位 エンリーコ・バルビン(イタリア、バルディーニ・CSF)
8位 ダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディポルコウィチェ)
9位 ダヴィデ・ムチェッリ(イタリア、メリディアーナ・カーメン)
10位 マルコ・テッキオ(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
text:So.Isobe
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