標高2000mオーバーの高地を駆け抜けたツアー・オブ・カリフォルニアで、トムス・スクジンス(ラトビア、キャノンデールプロサイクリング)が2年連続の逃げ切り勝利。開幕した女子レースでは與那嶺恵理が20位でフィニッシュしている。



いまだ氷の張るレイク・タホ湖畔を行くいまだ氷の張るレイク・タホ湖畔を行く photo:www.amgentourofcalifornia.com


自然豊かな内陸部の高地を走る自然豊かな内陸部の高地を走る photo:www.amgentourofcalifornia.comメイン集団を率いるテイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング)メイン集団を率いるテイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング) photo:www.amgentourofcalifornia.com集団内で走る総合首位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)集団内で走る総合首位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ) photo:www.amgentourofcalifornia.com逃げるトムス・スクジンス(ラトビア、キャノンデールプロサイクリング)、シャビエル・ザンディオ(スペイン、チームスカイ)、アダム・フォス(カナダ、ラリーサイクリング)逃げるトムス・スクジンス(ラトビア、キャノンデールプロサイクリング)、シャビエル・ザンディオ(スペイン、チームスカイ)、アダム・フォス(カナダ、ラリーサイクリング) photo:www.amgentourofcalifornia.comカリフォルニア州を北上中のツアー・オブ・カリフォルニアは5日目。州都サクラメントのやや南にあるローダイを出発し、内陸部のレイク・タホ湖畔へと至る212kmがこの日の舞台だ。

コースは66km地点の中間スプリントポイントから徐々に高度を増し、およそ80kmを走るうちに標高は2000mを突破。153km地点と165km地点には2級山岳が用意され、2つ目頂上の標高はこの日最高の2614mにも達する。最後は距離1.7km(平均勾配5.9%)の3級山岳をクリアした先にゴールが設定されているというタフコースだ。

この日メイン集団から先行したのは18名という大きなグループ。ホロウェスコ以外の全チームがメンバーを送り込み、エティックス・クイックステップやチームウィギンスは2名づつをジョインさせる。今大会を持って現役を引退するカレイブ・フェアリー(アメリカ、ジャイアント・アルペシン)も逃げに乗り、メイン集団はおよそ4分差ほどで追いかける展開でレースは進んだ。

まだ広範囲に雪が残る高地を走る選手たち。この日最初の山岳ポイント「カークウッド」ではアダム・フォス(カナダ、ラリーサイクリング)とトムス・スクジンス(ラトビア、キャノンデールプロサイクリング)が先行し、フォスが先着。後続が積極的に追わなかったため、2人は10km先の2級山岳「カーソンパス」(標高2614m)頂上まで先行する形となった。

2名は登りで縮小した追走グループに合流し、次いで登りで遅れたメンバーも追いついたことで先頭の展開は振り出しに。すると残り30km、ペースが落ちたタイミングで再びスクジンスが抜け出しを図った。

するすると前に出たスクジンスには、山岳ポイントで共に先行したフォスに加えてザンディオが合流。3名は思うようにペースが上がらない他のメンバーを置き去りにしてゴールを目指していく。

上手く協調体制を築いた3名はゴール5km手前までに追走グループに50秒、メイン集団を2分半引き離すことに成功し、十分な余裕を持ったままゴールへ至る3級山岳(距離1.7km、平均勾配5.9%)を登り始めた。

後方からブリッジを掛けたストゥイフェンは届かず、先頭ではフォスのスパートを皮切りにゴール勝負が勃発する。リードを終始率いたザンディオは脱落する一方、腰を上げたスクジンスはフォスを抜き去っていく。最後はゴールまで距離を残してのガッツポーズを披露し、今年ワールドツアーチーム入りを果たした24歳が嬉しいキャリア2勝目を飾った。



3名のゴール勝負を制したトムス・スクジンス(ラトビア、キャノンデールプロサイクリング)3名のゴール勝負を制したトムス・スクジンス(ラトビア、キャノンデールプロサイクリング) photo:www.amgentourofcalifornia.com


危なげなく総合首位を守ったジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)危なげなく総合首位を守ったジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ) photo:www.amgentourofcalifornia.com初のワールドツアーレースに参戦している與那嶺恵理(ハーゲンスベルマン・スーパーミント)初のワールドツアーレースに参戦している與那嶺恵理(ハーゲンスベルマン・スーパーミント) 「逃げ有利のステージだったため、序盤のアタック合戦がタフだった」と語るスクジンスにとっては、ヒンカピーレーシングに所属していた昨年大会第3ステージでの、50kmに渡る独走を成功させたことに続く2年連続の勝利。昨年の勝利をきっかけにキャノンデール入りを遂げており、その時もスタート地点はこの日と同じローダイだった。

総合首位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)は43秒差まで追い上げた集団の先頭付近でフィニッシュし、危なげなくリーダーの座を確保。翌第6ステージは登りを含む20kmの個人タイムトライアルだが、大崩れしない限りアラフィリップの首位キープは安泰と見られている。

またこの日はUCIワールドツアーカレンダーに組み込まれている女子レースも開幕しており、與那嶺恵理(ハーゲンスベルマン・スーパーミント)は後半パンクに見舞われながら、ゴールに至る登りで追い上げフィニッシュ。自身初となるワールドツアーレースを20位で終えている。優勝はUSナショナル王者のメーガン・ガルニエ(ボエルス・ドルマンス)だった。以下は與那嶺のコメント。

「今日は監督、武井コーチとのミーティングを踏まえ積極的に攻める準備で臨みました。しかし、このレースは世界最高レベルの選手が揃うUCIワールドツアーです。簡単に決まるような展開ではありませんでした。

20位の順位については、今の実力です。最後は高速で登り始めました。位置取りを失敗してしまい、中切れの選手をキャッチアップしながら順位を上げていく苦しい展開となってしまいました。私個人の結果は残念ですが、チームの総合順位は3位となりチーム全体としては、とてもいい流れです。明日はチームタイムトライアルです。現在チーム総合3位という、素晴らしい順位ですのでキープできるように全力を尽くします。応援よろしくお願いします。」



ツアー・オブ・カリフォルニア2016第5ステージ結果
1位 トムス・スクジンス(ラトビア、キャノンデールプロサイクリング)
2位 アダム・フォス(カナダ、ラリーサイクリング)
3位 シャビエル・ザンディオ(スペイン、チームスカイ)
4位 ヤスパー・ストゥイフェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
5位 ヨナタン・レストレポ(コロンビア、カチューシャ)
6位 ロブ・スクイア(アメリカ、ホロウェスコ)
7位 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)
8位 トラヴィス・マカヴェー(アメリカ、ホロウェスコ)
9位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
10位 ローソン・クラドック(アメリカ、キャノンデールプロサイクリング)
5h54’45”

+08”
+28”
+43”







個人総合成績
1位 ジュリアン・アラフィリップ(フランス、エティックス・クイックステップ)
2位 ピーター・ステティーナ(アメリカ、トレック・セガフレード)
3位 ジョージ・ベネット(オーストラリア、ロットNLユンボ)
4位 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング)
5位 ローレンス・テンダム(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
6位 ニールソン・パウエルス(アメリカ、アクセオン・ハーゲンス・ベルマン)
7位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
8位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)
9位 ロブ・ブリットン(カナダ、ラリーサイクリング)
10位 アイマル・スベルディア(スペイン、トレック・セガフレード)
24h01’45”
+22”
+37”
+40”
+49”
+1’01”


+1’12”
+1’15”


ポイント賞
1位 ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)

山岳賞
1位 エヴァン・ハフマン(アメリカ、ラリーサイクリング) 

ヤングライダー賞
ニールソン・パウエルス(アメリカ、アクセオン・ハーゲンス・ベルマン)

チーム総合成績
BMCレーシング

text:So.Isobe
photo:www.amgentourofcalifornia.com

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