スプリントに持ち込みたい選手と逃げたい選手の攻防が続いた男子ジュニア。結局24人のゴールスプリントとなり、昨年のU17チャンピオンの沢田桂太郎(東北高校)が優勝。



MJ 沢田桂太郎(東北高校)が2年連続優勝MJ 沢田桂太郎(東北高校)が2年連続優勝 photo:Hideaki TAKAGI
おもに高校2年、3年と早生まれの大学1年が主体の男子ジュニア。6月27日(土)、1周16.0kmを7周の112.0kmでレースが行なわれた。雨が終日降ったりやんだりで路面はウェット状態。大集団で始まったレースも、集団先頭でのアタックの連続により次第に人数を減らしていく。

アタックを仕掛けるのは集団を小さくしたい、あるいは逃げたい選手たち。中村圭佑(昭和第一学園高校)、大町健斗(安芸府中高校)、日野竜嘉(松山聖陵高校)、石上優大(横浜高校)、渡邉歩(学校法人石川高校)、小野康太郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)らが中心となって仕掛ける。

MJ 3周目は大集団MJ 3周目は大集団 photo:Hideaki TAKAGIMJ 6周目、逃げを狙う選手たちが前方にまとまるMJ 6周目、逃げを狙う選手たちが前方にまとまる photo:Hideaki TAKAGI
MJ 6周目、逃げたい選手たちがまとまるMJ 6周目、逃げたい選手たちがまとまる photo:Hideaki TAKAGIMJ 最終周回、先頭は沢田桂太郎(東北高校)、渡邉歩(学校法人石川高校)MJ 最終周回、先頭は沢田桂太郎(東北高校)、渡邉歩(学校法人石川高校) photo:Hideaki TAKAGI

しかしそれらもまとまった動きにならず、抜け出しても沢田や今村駿介(祐誠高校)らスプリントに持ち込みたい選手たちの追走により吸収される。3秒以上の逃げはできないが、常にメイン集団の先頭は活発な状態が続く。そのため集団も小さくなり最終周回には25人となる。

最終周回前で抜け出したのは金田優作(倉吉総合産業高校)。しかしこれも吸収されラスト11kmで中村が単独アタック。5kmにわたって逃げ続けるが吸収。ここからはゴールスプリントへ向けて集団がまとまる。ゴール前、鋭く抜け出したのは沢田。圧倒的なスプリントで優勝し、昨年のU17優勝に続いて2年連続の全日本チャンピオンに。

MJ 最終周回、5kmにわたって逃げ続けた中村圭佑(昭和第一学園高校)MJ 最終周回、5kmにわたって逃げ続けた中村圭佑(昭和第一学園高校) photo:Hideaki TAKAGIMJ ラスト6km、大町健斗(安芸府中高校)が仕掛けるMJ ラスト6km、大町健斗(安芸府中高校)が仕掛ける photo:Hideaki TAKAGI

優勝した沢田桂太郎(東北高校)のコメント
逃げたい選手たちがアタックするのを周囲とで何とか吸収することの繰り返しでした。逃げられそうになる場面もありましたが。ローテーションはまわせましたがそれ以上引けていなかったので勝てたのは運もあったと思います。一ヶ月前に右手甲を骨折したのですが、先週の東北大会で走れたので今日も走れると判断しました。今後は出られればネイションズカップや世界選トラックで結果を出したいです。



全日本選手権大会ロードレース男子ジュニア(112.0km)結果
1位 沢田桂太郎(東北高校)
2位 中川拳(帯広三条高校)
3位 武山晃輔(甲府工業高校)
4位 石井駿平(前橋工業高校)
5位 徳田匠(北桑田高校)
6位 今村駿介(祐誠高校 )
7位 溝口智貴(北桑田高校)
8位 石上優大(横浜高校)
9位 渡邉歩 (学校法人石川高校)
10位 中村圭佑(昭和第一学園高校)
2h44’10”

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text&photo:高木秀彰