2009年2月15日から19日までの5日間、スペイン南部のアンダルシア地方で第55回ブエルタ・ア・アンダルシア(UCI2.1)が開催された。「ルタ・デル・ソル(太陽のレース)」の異名を持つこの大会を制したのは、初日のプロローグで2位につけたヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)だ。

プロローグ Jaén - Jaén 7.3km(個人TT)
トップタイムをマークしたシャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)トップタイムをマークしたシャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール) photo:vueltaandalucia.comアンダルシア州中部のハエンでスタートが切られたルタ・デル・ソル。初日のプロローグはコーナーが連続するハエン市内の7.3kmで行なわれた。レースにはプロツアー7チームを含む13チームが参加している。

テクニカルなコースを平均49.3km/hで駆け抜け、プロツアーチームの選手を抑えてトップタイムを叩き出したのは、シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)だ。地元チームとして大健闘したトンドはリーダージャージ獲得。2位には1秒差でヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)が、3位には3秒差でマーティン・ベリトス(スロバキア、ミルラム)が続いている。

プロローグ結果
1位 シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)8'31"
2位 ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)+01"
3位 マーティン・ベリトス(スロバキア、ミルラム)+03"
総合首位 シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)


第1ステージ La Guardia - Humilladero 169.2km
スプリント勝利を飾ったダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)スプリント勝利を飾ったダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ) photo:vueltaandalucia.com中盤に2つの3級山岳が登場する169kmで行なわれた第1ステージ。レースは大集団によるスプリント勝負に持ち込まれ、ポッツァートとステーグマンに発射されたダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)が、トム・フィーラース(オランダ、スキル・シマノ)とユルゲン・ルーランズ(ベルギー、サイレンス・ロット)を破って優勝。

ランプレから移籍したナポリターノが、新生ロシアンチームにシーズン6勝目をもたらした。またこの日、リーダージャージはトップから3秒遅れでゴールしたトンドから、ステージ8位に入ったポストゥーマに渡っている。

第1ステージ結果
1位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)4h31'45"
2位 トム・フィーラース(オランダ、スキル・シマノ)
3位 ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、サイレンス・ロット)
総合首位 ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)


第2ステージ Vegas del Genil - Córdoba 164.2km
ダニーロ・ナポリターノ(イタリア)の前でゴールするヘルト・ステーグマン(ベルギー、カチューシャ)ダニーロ・ナポリターノ(イタリア)の前でゴールするヘルト・ステーグマン(ベルギー、カチューシャ) photo:CorVos第2ステージは序盤の3級山岳を越えると残りは平坦基調。フローリス・フーシンニン(オランダ、スキル・シマノ)らが逃げを試みたが、ゴールまで距離を残してスプリンターチームに封じ込められ、2日連続で集団スプリントに持ち込まれた。

カチューシャ主導のスプリントバトルは、発射台役のヘルト・ステーグマン(ベルギー)がエーススプリンターのダニーロ・ナポリターノ(イタリア)の前でゴール。チャレンジ・マヨルカ初日のデジャヴとなるワンツー勝利を飾った。

第2ステージ結果
1位 ヘルト・ステーグマン(ベルギー、カチューシャ)3h55'15"
2位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
3位 ウィム・ストロティンガ(オランダ、ミルラム)
総合首位 ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)


第3ステージ Marbella - Benahavís 162.5km
エヴァンスらを破ったダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ)エヴァンスらを破ったダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ) photo:CorVosカテゴリー2級と3級の山岳ポイントが連続する162kmで行なわれた第3ステージ。序盤から飛び出したイニーゴ・ランダルーチェ(スペイン、エウスカルテル)らは9分のタイム差を得たが、カチューシャがコントロールするメイン集団がこれを飲み込んだ。

ラスト1kmは平均勾配5%の上りであり、ここでスプリント力に長けたオールラウンダーたちがバトル。ラスト100mで先頭に立ったダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ)が、フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)を下して優勝を飾った。カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)が3位に食い込んだ。先頭グループでゴールしたポストゥーマがリーダージャージを守っている。

第3ステージ結果
1位 ダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ)4h17'14"
2位 フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)
3位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)
総合首位 ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)


第4ステージ Torrox Costa - Antequera 165.8km
独走でゴールに飛び込むダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ)独走でゴールに飛び込むダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ) photo:CorVos最終ステージは再び山岳ポイントが連続する165kmの山岳コース。ゴール14km手前には1級山岳トルカル峠がそびえている。レースは序盤からの逃げをラボバンクとディキジョヴァンニが封じ込め、最後の勝負どころトルカル峠に突入。この上りでアタック合戦が繰り広げられ、10名強の先頭グループが形成された。

総合上位の選手たちがひしめく先頭グループから、ゴールまで距離を残して飛び出したのはレベッリン。独走態勢に入ったレベッリンは、後続を9秒引き離してゴールに飛び込んだ。ステージ2連勝を飾ったレベッリンは、最終的に総合でも3位に浮上。37歳ベテランが好調さをアピールした。

そして総合優勝に輝いたは、2日目からリーダージャージを守り抜いたポストゥーマ。そして地元チームのシャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)が総合2位に入る健闘を見せた。

第4ステージ結果
1位 ダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ)4h35'45"
2位 フアンホセ・オロス(スペイン、エウスカルテル)+09"
3位 ジルベルト・シモーニ(イタリア、ディキジョヴァンニ)

個人総合成績
1位 ヨースト・ポストゥーマ(オランダ、ラボバンク)17h28'40"
2位 シャビエル・トンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)+02"
3位 ダヴィデ・レベッリン(イタリア、ディキジョヴァンニ)+03"

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