自転車においてもトレーニング等の重要な指標とされている心拍数。しかし、一般的な胸部から計測するセンサーのバンドを不快に感じた経験をもつ方は少なくないはず。そんな悩みを解消してくれるのが、レイザー 「GENESIS LIFEBEAM」。装着するだけで心拍数を計測してくれる画期的なヘルメットだ。



レイザー GENESIS LIFEBEAMレイザー GENESIS LIFEBEAM (c)MakotoAYANO/cyclowired.jp
今回、自転車競技大国ベルギーに居を構えるヘルメットブランドのレイザーより登場した「GENESIS LIFEBEAM(ジェネシス ライフビーム)」。その最大の特徴は、センサーと発信機を組み込み、被るだけで心拍数の計測を可能としたことにある。

心拍センサーが設けられたのはシェル内部の額が当たる部分。縦5mmx横10mmほどの小さなチップの電極で計測を行う。そのデータは後頭部に設けられた発信機からサイクルコンピューターに送信される。対応する通信規格はBluetooth SmartとANT+の2種類。バッテリーには軽量かつ大容量なリチウムポリマー式充電池を採用し、ライフタイムは2時間の充電で最大17時間となっている。コネクタはmicroUSBで、コンセントやパソコンから充電することが可能だ。

額から計測を行う心拍センサー額から計測を行う心拍センサー 後頭部に設けられた発信機。Bluetooth SmartとANT+に対応する後頭部に設けられた発信機。Bluetooth SmartとANT+に対応する

サイクルコンピューターとのペアリングもスムーズサイクルコンピューターとのペアリングもスムーズ 充電はmicroUSBケーブルを用いて行う充電はmicroUSBケーブルを用いて行う


実際に心拍センサーの感度をチェックしてみたところ、頭の形によらず安定した計測が可能であった。これはチップの周りのパッド素材を一般的なクッションからゲルへと変更したことと、後に説明するクロージャーシステムによるものだと思われる。加えてチップの接触による不快感もほとんどない。ガーミンEdge800Jとのペアリングもスムーズに行うことができた。Mサイズの実測重量はノーマルモデルから約30g増の319gで、実際に被った際も極端な重さを感じるようなことはなかった。またルックス的な変化や、扱いづらさは無く、ヘルメットとしては通常モデルとほぼ変わりない。

センサーと発信器、パッド素材以外の仕様は、ノーマルモデルのGENESISと共通。6ピースインモールドのシェルには、ケージ状の補強材「リジッド ブレース システム」を内蔵し、転倒の衝撃によるヘルメットの破砕を防止。CE、CPSC、ASの各安全基準をパスするプロテクション性能を確保している。

見た目と使用感のどちらとも一般的なヘルメットと何ら変わりない見た目と使用感のどちらとも一般的なヘルメットと何ら変わりない
クロージャーシステムには上位モデルのZ1やHELIUMと共通で、ワイヤーによって頭囲全体を締め付けるレイザー独自の「ロールシス」を搭載。この独自のクロージャーシステムは、額と心拍計測チップの接触を安定化させる効果も持っている。後頭部全体を覆う「アジャスタブル ヘッド バスケット」とあわせて、優れたフィット感を実現している。なお、調整はシェル上部に設けられたダイヤルにて行う。

シェル内部の寸法はMサイズで縦210mm×幅170mm×深さ97mm。縦横に丸く、横幅も充分なため典型的な日本人頭でもフィットしてくれるだろう。またロールシスの使用感については、締めつけ感が強くないのにしっかりと固定されているという印象だ。

シャープなサイドビュー。キノコ頭になりづらいシャープなサイドビュー。キノコ頭になりづらい シェル上部のダイヤルを用いてフィット感の調整を行うシェル上部のダイヤルを用いてフィット感の調整を行う


高性能レーシングヘルメットに、心拍計測機能を搭載するという画期的なアイデアが光る「GENESIS LIFEBEAM」。胸に取付けるタイプの心拍センサーにありがちな締め付けによる息苦しさや、ずれによる計測不具合に不満を抱えている方におすすめだ。取り扱いはマルイ。



レイザー GENESIS LIFEBEAM
シェル:6ピースインモールド
クロージャー:ロールシス
通気孔:19個
サイズ:M(55~59cm)、L(58~61cm)
カラー:ホワイト/シルバー
重 量:319g(Mサイズ実測)
心拍センサー通信規格:Bluetooth Smart、ANT+
連続使用時間:17時間
満充電時間:2時間
付属品:充電用ケーブル、保管用バッグ
価 格:38,000円(税抜)

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