8月29日に開幕する第64回ブエルタ・ア・エスパーニャ。そこで表彰される4つの特別賞ジャージ、マイヨ・オロ、マイヨ・プントス、マイヨ・モンターニャ、マイヨ・コンビナーダを紹介しよう。

マイヨ・オロ(個人総合時間賞)
昨年までのブエルタ最強の証マイヨ・オロ昨年までのブエルタ最強の証マイヨ・オロ photo:www.lavuelta.comブエルタ・ア・エスパーニャ最高の栄誉、それがゴールデンジャージを意味するマイヨ・オロだ。ツールのマイヨジョーヌ、ジロのマリアローザにあたる個人総合成績のリーダージャージであり、毎日のステージ成績を積算し、その最も少ない選手が翌日のステージでマイヨ・オロを着る。つまり最終日にマイヨ・オロを着る選手がブエルタ総合優勝の栄冠に輝く。

個人TTを除き、ステージ上位3名(1位20秒、2位12秒、3位8秒)と中間スプリントポイント上位3名(1位6秒、2位4秒、3位2秒)にボーナスタイムが与えられるため、序盤の平坦ステージではこのボーナスタイムによるマイヨ・ロホ争いが繰り広げられるだろう。総合優勝者に与えられる賞金は112000ユーロ(約1500万円)。

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マイヨ・プントス(ポイント賞)
ポイント賞トップの選手に与えられるマイヨ・プントスポイント賞トップの選手に与えられるマイヨ・プントス photo:www.lavuelta.comプントスはスペイン語でポイントの意味。主にスプリンターを対象にしたポイント賞ジャージだ。ステージ上位15名と、中間スプリントポイント上位3名に与えられるポイントの積算により争われる。デザインは青色から緑色に変更された。ステージ優勝者の獲得賞金は11000ユーロ(約150万円)で、ポイント賞の獲得賞金も同じく11000ユーロ(約150万円)。

獲得ポイントはステージ1位で25ポイント、2位20ポイント、3位16ポイント・・・15位1ポイント。中間スプリントポイントでは1位4ポイント、2位2ポイント、3位1ポイント。どれだけスプリント勝利を量産したとしても、マドリードまで辿り着けなければポイント賞獲得は無い。

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マイヨ・モンターニャ(山岳賞)
山岳賞トップの選手に与えられるマイヨ・モンターニャ山岳賞トップの選手に与えられるマイヨ・モンターニャ photo:www.lavuelta.comモンターニャはスペイン語でマウンテンの意味。デザインは赤色。山岳の頂上通過順位に基づいて与えられるポイントの積算で争われる。グランツール随一の難易度を誇るブエルタの山岳で、最強クライマーとしての称号を得るのは果たして誰か。有力クライマーを多く輩出するスペインだけに、山岳賞争いのレベルは高い。

超級山岳先頭通過で30ポイント、1級山岳16ポイント、2級山岳10ポイント、3級山岳6ポイント。低難易度の山岳でポイントをコツコツ積算しても、超級山岳で一気に逆転される可能性有り。超級山岳で総合争いが加熱するため、狙わずとも総合上位の選手が山岳賞トップに立つ可能性は高い。山岳賞の獲得賞金は13000ユーロ(約174万円)。

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マイヨ・コンビナーダ(複合賞)
総合順位+ポイント賞順位+山岳賞順位の合計で争われるマイヨ・コンビナーダ総合順位+ポイント賞順位+山岳賞順位の合計で争われるマイヨ・コンビナーダ photo:www.lavuelta.comコンビナーダはスペイン語でコンビネーションの意味。つまり複合賞ジャージだ。デザインは白色。総合順位とポイント賞順位、山岳賞順位の3つを合計し、その最も少ない選手が複合賞に輝く。山岳やスプリント、タイムトライアルでコンスタントに上位を狙えるオールマイティーな選手が対象で、近年では5年連続で総合優勝者がこの複合賞を獲得している。

以前はツールやジロでも採用されていた賞だが、現在は新人賞に取って代わられている。つまり現在グランツールで複合賞を採用しているのはブエルタのみ。その獲得賞金は11000ユーロ(約150万円)。


チーム総合時間賞
ステージ上位3名の合計タイムで争われるチーム総合時間賞ステージ上位3名の合計タイムで争われるチーム総合時間賞 photo:www.lavuelta.comチーム内におけるステージ上位3名の合計タイムで争われるのがチーム成績。それを21ステージ合計したものがチーム総合成績だ。このチーム総合時間賞のトップに輝いたチームの獲得賞金は12500ユーロ(約167万円)。


※賞金は1ユーロ=134円で換算(2009年8月27日現在)

text:Kei Tsuji
photo:www.lavuelta.com