11月2~4日に幕張メッセにて開催されたサイクルモードインターナショナル。各ブースで見つけた注目の逸品アイテムやイベント・トークショーの様子をレポートする第2回目は日直商会、深谷産業、JPスポーツグループ、ジョブインターナショナルをピックアップ。



日直商会 デローザ

ブラックを基調とした高級感漂うデローザブースブラックを基調とした高級感漂うデローザブース
サイクルモードのために来日したクリスティアーノ・デローザ氏サイクルモードのために来日したクリスティアーノ・デローザ氏 デローザに乗って現役最後のシーズンを戦った福島晋一と共にデローザに乗って現役最後のシーズンを戦った福島晋一と共に


日直商会は創業60周年を迎えたデローザの特別記念モデル”BLACK LABEL”メインに、ブラックで統一したシックなブースを展開した。そして、昨年に引き続きクリスティアーノ・デローザ氏が来日し、トークショーなどのプロモーション活動に務めていた。

今回の大目玉は創業60周年記念モデルであるSESSANTA(セッサンタ)シリーズ。「あらゆるマテリアルのバイクを製造できることがデローザの強み」とクリスティアーノ氏が語るように、カーボン、チタン、スチール、アルミと4種類のバイクが用意され、それぞれ世界60台限定、全てカスタムサイズというプレミアムなモデルだ。

60周年記念モデルSESSANTAのカーボンモデル60周年記念モデルSESSANTAのカーボンモデル 金属フレームも根強い人気を誇るデローザ金属フレームも根強い人気を誇るデローザ

ミシュランのマスコットキャラクター「ビバンダム」は記念撮影に引っ張りだこミシュランのマスコットキャラクター「ビバンダム」は記念撮影に引っ張りだこ LEVELを主宰する松田志行氏が設計を手がけたヴェロミシュランLEVELを主宰する松田志行氏が設計を手がけたヴェロミシュラン


全モデルに共通する限りなく黒に近い深みのあるブルーはため息の出るような美しさである。クロモリ、チタン、カーボンはそれぞれ既製品をベースにしたモデルだが、このセッサンタシリーズのためにアルミフレームを新規製作した事は特筆すべきことだろう。いずれも非常に高価なモデルだが、所有欲に駆られて止まない方も多かったことだろう。

デローザと同様にミシュランブースにも多くの来場者が訪れ、日本屈指のフレームビルダーでありLEVELを主宰する松田志行氏が設計を手がけたクロモリ製シティサイクル「ヴェロミシュラン」は高い注目を集めていた。会場にはミシュランのマスコットキャラクターであるビバンダムも駆けつけ、来場者との記念撮影に大忙しだったが、「パンク」することなく自社製品をアピールした。




深谷産業 エディ メルクス、セレーブ

深谷産業はベルギーのエディ メルクスや、レーサーシューズのトップブランドであるSIDI、ヘルメットのセレーブ、オリジナルブランドのダボスなどをメインに展示。中でも多くの来場者が集まったのがローラー台でお馴染みのミノウラコーナーで、3本ローラーの試乗会には常に順番待ちの列が絶えなかった。

レクサスとの共同開発によって生まれたエディ メルクスのTTバイク「ETT」レクサスとの共同開発によって生まれたエディ メルクスのTTバイク「ETT」
今年はヘルメットメーカーのセレーブから本社マーケティング部長のアンブロジオ・モッタ氏が来日し、イタリア訛りの英語で自社の製品をアピールした。今季のセレーブはバイクやウェアなどでもトレンドとなっているハイビズ(蛍光色)カラーを採用したアイテムを充実させている。

プロモーションのためにイタリアから来日したセレーブのアンブロジオ・モッタ氏プロモーションのためにイタリアから来日したセレーブのアンブロジオ・モッタ氏 プロコンチネンタルチームのアンドローニジョカトーリが使用するMP3プロコンチネンタルチームのアンドローニジョカトーリが使用するMP3

3本ローラーに挑戦できたミノウラのブース3本ローラーに挑戦できたミノウラのブース 持ち運びに便利な軽量ローラー台「Quattro-C」の限定カラーバージョン持ち運びに便利な軽量ローラー台「Quattro-C」の限定カラーバージョン


同氏に日本人へのおすすめを尋ねた所、ロングセラーのMatrix-Rと同郷のプロコンチネンタルチームであるアンドロー二ジョカトーリが使用するMP3とのこと。因みに2013年のジロ・デ・イタリアで話題となった奇抜なデザインのアイウェア「MASK HD REVO」については、今季の国内取扱は見送られている。しかし、「とても視界が広くて、最高にデザインがクール。ぜひ日本でも展開したいね!」とモッタ氏が語っていることからも、今後の取扱開始に期待がかかる。



JPスポーツグループ リドレー

リドレーの日本正規代理店を務めるJPスポーツグループは、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)が使用する「ゴリラ」仕様のNOAH FASTをブース正面に展示。ブースの担当者によれば、本社に無理を言ってペイントして貰ったショーモデルで、グライペル本人に供給されたバイクを含めても、同デザインのバイクは世界に数台しか存在しないそうだ。

JPスポーツグループのブース正面には「ゴリラ」仕様のNOAH FASTとロット・ベリソル仕様のHELIUM SLが展示されたJPスポーツグループのブース正面には「ゴリラ」仕様のNOAH FASTとロット・ベリソル仕様のHELIUM SLが展示された
ブース奥には自転車王国ベルギーを全面に打ち出したバイクが目白押し。ロンドンオリンピックのベルギー代表カラーに彩られたブルーのNOAH RSや、石畳のグラフィックが特徴的なFENIX、今年のトレンドの1つであるディスクブレーキを採用したシクロクロスバイクのX-NIGHTやX-FIREなどが特に注目を集めていた。

アンドレ・グライペル仕様のスペシャルカラーバイクを展示アンドレ・グライペル仕様のスペシャルカラーバイクを展示 いち早くディスクブレーキ対応したX-Nightいち早くディスクブレーキ対応したX-Night

ファストフォワードは日本限定カラーやチェレステカラー、アルミリムモデルまで全モデルが揃ったファストフォワードは日本限定カラーやチェレステカラー、アルミリムモデルまで全モデルが揃った 今季より取り扱いを開始するスパカズのバーテープがカラーバリエーションと独特な感触が特徴だ今季より取り扱いを開始するスパカズのバーテープがカラーバリエーションと独特な感触が特徴だ


そして、ブースの裏手には今や1大ペダルメーカーとして定着したスピードプレーや、コストパフォーマンスの高さが人気のファストフォワードのホイール、今季より取り扱いを開始したバーテープブランドのスパカズが揃う。FFWDは2014年からDT350ハブを採用したモデルや、アルミ+カーボンリムのモデルが新登場する。スパカズコーナーには豊富なバリエーションを誇るバーテープの他、MTB用グリップも用意され、実際に握り心地を確かめることができた。



ジョブインターナショナル ジオス、バッソ

ジョブインターナショナルは「ジオス」と「バッソ」という伝統あるイタリアンブランドのバイクを展示。ブースの担当者によれば、イチオシのアイテムはジオスのニューモデルであるエアロバイクの「AERO LITE」とオールラウンドモデルの「TORNADO」。比較的トラディショナルなモデルが多い同社にとっては意欲作といえる。

新モデルであるエアロバイクの「AERO LITE」と、その裏にはオールラウンダーの「TORNADO」新モデルであるエアロバイクの「AERO LITE」と、その裏にはオールラウンダーの「TORNADO」
1999年のツールでクイーンステージ制したフェルナンド・エスカルティンの実車1999年のツールでクイーンステージ制したフェルナンド・エスカルティンの実車 モデルチェンジを果たしたバッソのフラッグシップ「ディアマンテ」モデルチェンジを果たしたバッソのフラッグシップ「ディアマンテ」


新作バイクと並んで、ブースの比較的目立つ位置に展示されていたのが過去にグランツールで勝利を上げた実車と選手たちが実際に着用したジャージだ。1999年のジロでステージ2勝のイヴァン・クアランタや、同年のツールのクイーンステージを制したフェルナンド・エスカルティンのバイクに、古くからのレースファンは「懐かしい」と熱い視線を送っていた。中には「このバイク買えないかな」というファンの姿も。

一方、バッソではフルモデルチェンジされたフラッグシップモデル「ディアマンテ」も注目のモデル。東レ製1Kハイモジュラスカーボンをオートクレーブ製法で成型したエアロバイクで、先端に向けて急激に細くなるフロントフォークがイタリアらしいセクシーな1台であった。


text&photo:Yuya.Yamamoto


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