5月30日から6月2日まで和歌山県と三重県を舞台に開催されたツール・ド・熊野(UCI2.2)で、ドーピング検査員がヴィーニファンティーニを意図的にランダム検査から外した疑惑が浮上。これに対しJADA(日本アンチドーピング機構)は「不適切な行為等の事実は一切ない」と否定した。

ツール・ド・熊野最終ステージを制したヴィーニファンティーニツール・ド・熊野最終ステージを制したヴィーニファンティーニ photo:Hideaki TAKAGI一連の疑惑は、ヒューオン・ジェネシスのアンドリュー・クリスティージョンストン監督の指摘によって始まった。マウロ・サンタンブロジオ(イタリア)のEPO陽性報道を受け、同監督はfacebook上でヴィーニファンティーニが熊野でドーピング検査を免れたと指摘したのだ。

「我々は熊野でヴィーニファンティーニと数日前に闘ったばかり。最終ステージの終了後、帰国便に間に合わないという理由で、彼らは検査員を説得してランダム検査(無作為のドーピング検査)を免れた。その8時間後に出国前の彼らと会って一緒にお茶を飲んだが、急いでいる様子は全くなかった。日本の検査員が意図的にランダム検査から彼ら(ヴィーニファンティーニ)を外し、代わりに違うチームの違う選手を選んだことは間違った行為だ」。クリスティージョンストン監督はfacebookの中でそうコメントした。

チャンピオンシステムのクレイグ・ルイス(アメリカ)もクリスティージョンストン監督の指摘を支持。ルイスは自身のtwitterで「自分もその場所にいた。彼ら(ヴィーニファンティーニ)がやってきて、代わりにうちのチームメイトを(検査対象選手リストに)追加した」とコメントしている。

UCI(国際自転車競技連合)のルール上、ステージ優勝者の他に、ドーピング検査の対象選手が無作為に選ばれ、レース後すみやかに検査が実施される。ヴィーニファンティーニは最終ステージで優勝を飾っているため、仮にランダム検査を逃れたとしても、ステージ優勝者は必ず検査を受けなければならない。

クリスティージョンストン監督の指摘によって、ドーピングスキャンダルの渦中にあるヴィーニファンティーニに厳しい目が向けられる中、熊野でドーピング検査を受けもったJADA(日本アンチドーピング機構)が公式の見解を発表。一連の疑惑を完全に否定した。(JADAのプレスリリース

「『飛行機の搭乗時間に間に合わないことを理由として、ドーピング検査対象者を変更する対応がなされた』かの如き内容の書き込みが、競技会に参加したチーム関係者によりなされました。同競技会におけるドーピング検査は、UCIが主管し、当機構が検体採取対応を実施しています。当機構が全ての関係者から聞き取り調査をしたところ、当該ドーピング検査において、参加チーム関係者から検査対象者の調整等の打診、相談等を受けた事実は一切なく、書き込みで指摘されている様な不適切な行為等の事実は一切ないことが確認されましたので、ご報告いたします」(JADAのリリースより抜粋)

今回の件に関してヴィーニファンティーニ側からの回答は無い。

text:Kei Tsuji

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