昨年ツール・ド・フランスを制したサストレ(スペイン)は、最強プロコンチネンタルチームのサーヴェロ・テストチームを引き連れてフランスに舞い戻る。フースホフト(ノルウェー)やハウッスラー(ドイツ)も揃い、総合成績だけでなくステージ優勝も狙える強力な体制が整った。

ジロの頂上ゴールで2勝を飾ったカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ)ジロの頂上ゴールで2勝を飾ったカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ) photo:Kei Tsujiカナダのフレームメーカー・サーヴェロ社が機材テストを兼ねて立ち上げた「サーヴェロ・テストチーム」は、シーズン序盤から怒濤の快進撃を見せている。

UCI(国際自転車競技連盟)の登録はプロコンチネンタルだが、その実力はプロツアーチームを上回る。創設1年目のプロコンチネンタルチームが、世界最高峰のジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスに招待されるというのは異例の事態。ジロではステージ4勝を飾った。

エーススプリンターを担うトル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)エーススプリンターを担うトル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ) photo:Cor Vos長年アシストとして走り、昨年ついにツール・ド・フランスの頂点に立ったカルロス・サストレ(スペイン)が唯一無比のチームリーダー。昨年ラルプデュエズでステージ優勝を飾り、初の栄冠に輝いたサストレは単独エースとして大会連覇を目指す。

生粋のクライマーとして知られるサストレは、ジロ・デ・イタリアでモンテ・ペトラーノヴェスヴィオの2つの頂上ゴールを制し、その圧倒的な登坂力をアピールした。

ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)は3度目のツール出場ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ、サーヴェロ)は3度目のツール出場 photo:Cor Vosそんな好調サストレをアシストするのは、同じくチームCSCから移籍したイニーゴ・クエスタ(スペイン)とヴォロディミール・グストフ(ウクライナ)、そしてサウニエルドゥバルから移籍したホセアンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン)だ。ベテランクライマーのクエスタはプロトン最年長の40歳。ゴメスマルチャンテは自身も2006年ブエルタで総合5位に入る実力の持ち主。

個人タイムトライアルの距離が短い今年のコースは、山岳に強いサストレ有利と予想されている。しかしサストレのマイヨジョーヌ獲得と並んで、チームが目標に掲げるているのはスプリンターによるマイヨヴェール獲得。チームは平地系の選手も揃えているため、総合争いにおけるライバルチームと比べると、山岳でのアシスト体制に少し不安が残る。

チームのエーススプリンターを担うのは、ツールで通算6勝を飾っているトル・フースホフト(ノルウェー)。安定したスプリント力と独走力を兼ね備えたフースホフトは、2005年以来のマイヨヴェール獲得を狙う。

今年ブレイクした若手スプリンターのハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ)や、スピードのあるアンドレアス・クリアー(ドイツ)、ブレット・ランカスター(オーストラリア)、ヘイデン・ロールストン(ニュージーランド)らが、牽引役となってフースホフトを強力にサポートする。

サーヴェロ・テストチーム
カルロス・サストレ(スペイン)
イニーゴ・クエスタ(スペイン)
ホセアンヘル・ゴメスマルチャンテ(スペイン)
ヴォロディミール・グストフ(ウクライナ)
トル・フースホフト(ノルウェー)
ハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ)
アンドレアス・クリアー(ドイツ)
ブレット・ランカスター(オーストラリア)
ヘイデン・ロールストン(ニュージーランド)

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