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スイスが誇る高機能サイクルウェアブランド・アソス。2017年から3年間UCIワールドツアーの強豪・BMCレーシングへのウェア供給を行うことが決まったが、2017年春・夏モデルでは、エントリー〜ミドルグレードのジャージやショーツが充実した。ホビーサイクリストからシリアスレーサーまで、幅広いサイクリストに向けた上質なサイクルウェアを展開するアソスの魅力に迫りながら、新製品を紹介する。

25年ぶりにワールドツアーに帰ってきたアソス

アソスと言えば高機能サイクルウェアの代名詞的存在。だが、長らくワールドツアーのプロトンを走るチームに正式にウェアを供給しておらず、「Sponsor Yourself(自分自身で提供する)」というブランドのキャッチコピーどおり、表だったトップ選手との関わりはスイス・ナショナルチームの選手にウェアを供給するぐらいだった。

パリ〜ルーベを制したグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)パリ〜ルーベを制したグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング) cphoto:CorVos
フィッティングを受けるサミュエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング)フィッティングを受けるサミュエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング) (c)www.assos.com/Phil Galeティレーノ〜アドリアティコのチームTTで優勝したBMCレーシングティレーノ〜アドリアティコのチームTTで優勝したBMCレーシング photo: TDWsport / KT

ジロ・デ・イタリア2017第6ステージを制したシルヴァン・ディリエ(スイス、BMCレーシング)ジロ・デ・イタリア2017第6ステージを制したシルヴァン・ディリエ(スイス、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji / TDWsport
それでも、ワールドツアーの選手たちが自費で購入して練習で愛用したり、チームジャージのパッドだけを密かにアソスのものに交換している選手がいることは公然の事実だった。これはアソスの製品がいかに高いクオリティを誇るかを物語るエピソードと言えよう。

ところが、2017年、アソスはUCIプロツアーの強豪・BMCレーシングチームと3年間のスポンサーシップ契約を結び、ウェアを供給すると共に開発パートナーとしてタッグを組み、今後生み出される製品に選手たちの声を反映させていくことになった。およそ25年ぶりにプロトンにアソスのウェアが正式に帰ってきたわけだが、さっそくこの春のクラシックで、グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー)がパリ〜ルーベを制し、現在開催中のジロ・デ・イタリアではシルヴァン・ディリエ(スイス)が逃げ切り勝利を収めたばかり。今後も両者の強固なパートナーシップにより、勝利を量産することだろう。


そんなアソスにとって記念すべき年となった2017年の春・夏モデルの新製品では、チームレプリカジャージももちろんラインナップされている。

アソス SS.ジャージBMCアソス SS.ジャージBMC (c)ダイアテックアソス T.エキップショーツ_S7 BMCアソス T.エキップショーツ_S7 BMC (c)ダイアテック


SS.ジャージBMC

PRICE17,600円(税別)
SIZEXS、S、M、L、XL、XLG、TIR
COLORBMC
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
フィットレギュラーフィット
UVカットUPF 50+
素材92% PL、7% PA、1% EA

T.エキップショーツ_S7 BMC

PRICE27,000円(税別)
SIZEXS、S、M、L、XL、XLG、TIR
COLORBMC
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
メインテキスタイルType.439
フィットレーシングフィット
アイスカラー
UVカットUPF 50+
素材92% PL、7% PA、1% EA
WEIGHT168g


エントリー〜ミドルグレードがさらに充実

一層充実したエントリー〜ミドルグレード。写真はSS.チェントジャージ_evo8一層充実したエントリー〜ミドルグレード。写真はSS.チェントジャージ_evo8 (c)ダイアテック
アソス2017年春・夏モデルでは、手の届きやすい価格帯のモデルがさらに充実したことも重要なトピックだ。例えば、腹部に伸縮性の高い新素材を採用したロングライド向けのコンフォートモデル・SS.チェントジャージ_evo8やコンフォートフィットのT.ミレショーツ、デイリーユースに最適なレーシングジャージのエントリーモデル・SS.エキップジャージ_evo8、ワークスチームジャージを彷彿するカラフルでポップなSS.グランプリジャージ_evo8など、従来のハイエンド志向・シリアスライダー志向とは少し違うモデルも増えている。この流れは2016-2017シーズンの秋冬モデルから続いているもので、これまでアソスと縁がなかったサイクリストにも訴求する魅力がある。

デイリーユースに最適なエントリーレーシングジャージ、SS.エキップジャージ_evo8デイリーユースに最適なエントリーレーシングジャージ、SS.エキップジャージ_evo8 (c)ダイアテックコンフォートフィットのT.ミレショーツ_S7コンフォートフィットのT.ミレショーツ_S7 (c)ダイアテック


ワークスチームジャージを彷彿するカラフルでポップなSS.グランプリジャージ_evo8ワークスチームジャージを彷彿するカラフルでポップなSS.グランプリジャージ_evo8 (c)ダイアテックアソスがハイブランドであり他のブランドより高額な製品が多い理由は、常識にとらわれることなく、革新をいとわず、究極の高性能を追求し続けてきたことにある。アソスの製品は、自転車界に数々の新しい常識を作ってきた。サイクリングウェアの素材としておなじみのライクラを初めてサイクルウェアに採用したのも、今では各ブランドが採用する異なる密度の素材を組み合わせたパッドを初めて作ったのも、いずれもアソスだ。

しかし、近年はミドルグレードやエントリーモデルの開発にも力を入れている。高機能と高品質に定評のあるアソスのエントリーモデルは、決して安かろう、悪かろうではなく、クオリティも納得のいくものだ。使用される素材やテクノロジーは、上位モデルのSSカンピオニッシモジャージなどで使われるものを一部継承しており、パターンや素材を見直すことでより求めやすい価格を実現している。

また、アソスのウェアはかなりタイトフィットなものが多かったが、ロングライド向けモデルではほどよいフィット感が得られるレギュラーフィットやゆったりと着られるコンフォートフィットの製品も増えている。ハイエンドクラスやシリアスサイクリスト向けのレーシングフィットのモデルはそのままに、エントリーモデルやロングライド向けのモデルを充実させることでより多くのサイクリストがアソスの魅力を体感できるようになったことはうれしいニュースだ。

SS.チェントジャージ_evo8

PRICE24,800円(税別)
SIZEXS、S、M、L、XL、XLG、TIR
COLORBlackSeries / Volt Yellow / National Red
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
フィットレギュラーフィット
UVカットUPF 50+
素材63% PA、20% PL、17%EA

SS.エキップジャージ_evo8

PRICE19,800円(税別)
SIZEXS、S、M、L、XL、XLG、TIR
COLORBlackSeries / Volt Yellow / National Red
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
フィットレーシングフィット
メインテキスタイルType.176
UVカットUPF 50+
素材66% PL、19% PA、15% EA

SS.グランプリジャージ_evo8

PRICE14,800円(税別)
SIZEXS、S、M、L、XL、XLG、TIR
COLORCalyspo Blu / Volt Yellow / Panther Pink / National Red / Piton Green
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25〜32℃
フィットレギュラーフィット
UVカットUPF 50+
素材73% PL、17% EA、10% PA

T.ミレショーツ_S7

PRICE18,600円(税別)
SIZEXS、S、M、L、XL、XLG、XIR
COLORblackSeries
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
メインテキスタイルType.439
推奨使用温度帯25℃〜
フィットコンフォートフィット
UVカットUPF 50+
WEIGHT169g
素材74% PA、18% EA、8% PL


日本の厳しい夏に対応するアクセサリーも充実

ミレキャップ_evo8は、両サイドをメッシュ構造にすることで通気性を向上ミレキャップ_evo8は、両サイドをメッシュ構造にすることで通気性を向上 (c)ダイアテック
LS.スキンフォイル サマー_evo8LS.スキンフォイル サマー_evo8 (c)ダイアテックLS.スキンフォイルと同じ生地を使うアームフォイル_evo8LS.スキンフォイルと同じ生地を使うアームフォイル_evo8 (c)ダイアテック


チェントソックス_evo8チェントソックス_evo8 (c)ダイアテック2017年春・夏モデルでは、アクセサリーも新作が多数登場している。特に紫外線が強い日本の夏に有効なアイテムが増えている。

例えば夏用のアームカバーはアームフォイル_evo8にリニューアル。スキンフォイルのサマーと同じUVカットの立体メッシュ素材を使用し、日焼け防止効果と涼しさを両立。さらにサマースキンフォイルに長袖モデルが登場している。

ソックスではチェントシリーズと合わせやすいチェントソックス_evo8が新登場。サマーキャップは、従来のモデルと比べ両サイドをメッシュ構造にすることで通気性を向上させたミレキャップ_evo8にモデルチェンジした。

アソスのウェアにはレイヤリング(着こなし方)をシステマチックに構築するALS(アソス・レイヤリング・システム)という考え方がある。1年を4つの季節(スプリング・フォール、サマー、アーリーウインター、ウインター)に分け、ジャージやジャケット、ショーツ、タイツ、アンダーウェアに至るまであらゆるアイテムをカテゴライズし、レイヤリングの目安を提案するものだが、これらのアイテムは夏や春のライドを快適にするのに大いに役立つはずだ。

アームフォイル_evo8

PRICE5,280円(税別)
SIZE0(XS-S)、 I(M-L)、 II(XL-XLG)
COLORholy White
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
メインテキスタイルType.439
フィットレーシングフィット
アイスカラー
UVカットUPF 50+
素材168g
WEIGHT75% PP、20% PA、5% EA

LS.スキンフォイル サマー_evo8

PRICE12,600円(税別)
SIZE0(XXS-S)、 I(S-M)、 II(L-XL)、 III(XLG-XIR)ユニセックスモデル(男女共用)
COLORholyWhite
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
WEIGHT85% PP、15% PL

チェントソックス_evo8

PRICE2,200円(税別)
SIZE0(35 - 38)、I(38 - 42)、II(43 - 46)ユニセックスモデル(男女共用)
COLORblackSeries / volt Yellow / national Red
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
WEIGHT70% PA、30% EA

ミレキャップ_evo8

PRICE2,600円(税別)
SIZEOne size
COLORnationalRed / voltYellow / calypsoBlue
OUTFIT CLIMARANGESUMMER
推奨使用温度帯25℃〜
WEIGHT97% CO、3% EA




次回からは、アソス2017春・夏モデルのキーアイテムとなるSSチェントジャージ_EVO8とSS.エキップジャージ_EVO8、T.ミレショーツ_S7の3モデルを徹底インプレッションする。
提供:ダイアテック text:Masanori.Asano