ついに遅れたツール7連覇チャンピオンのアームストロング。チームメイトに守られながら山頂のゴールラインにたどり着いたとき、トップのメンショフから2分58秒遅れのステージ35位、総合では3分23秒遅れの個人総合22位まで滑り落ちた。

ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)を含むグループが2分58秒遅れでゴールランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)を含むグループが2分58秒遅れでゴール photo:Kei Tsujiアームストロング「今日はちょっとくたびれた。遅れてからは、タイム差を2分ぐらいに抑えるために自分のペースで走るらなければならないことを分かっていた。でもそれが結局3分にまで近くなってしまったが、まあOKだ。

始めから言っているように、レースの前半は僕にとっては他の選手と同じ前半じゃない。アクシデントの後で自分の調子を取り戻すために走らなければならないし、問題はジロの後半でどう走れるかだ。そもそも先頭を走れるとは思っていないよ。

もしそれができたら指を立てて皆を置き去りにして走り去るよ。そうしたいけど、それは2009年には現実的じゃないね。

レース後、報道陣に囲まれるランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)レース後、報道陣に囲まれるランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ) photo:Kei Tsuji皆に置き去りにされたことは問題じゃない。そうなることは分かっていたさ。ただ周りを見回して一緒に走れるチームメイトを探して、自分のテンポで走ったんだ。
遅れたら、自分がギリギリ走れる正しいリズムを見つけることさ。そして後はただそのテンポを刻むだけだ。しがみつくようにね。

デッカイ幻想をもってジロに来たわけじゃない。 ベストなヤツらから分差をつけられることは分かっていた。でもこの登りゴールが今後しばらくの間ないことは興味深いね。もっと冷静に、余裕を持って走っている選手はたくさんいる。そしてビッグなタイムトライアルが(第12ステージに)ある。そして南に向かう。そうすればまだチャンスはあるさ」。

2日間のドロミテ山岳ステージを終え、アームストロングはもうジロの総合を狙うには厳しいタイム差を背負うことになった。そしてそれを最初から狙っていないことを、身をもって証明する結果になってしまった。鎖骨骨折からのカムバックの遅れは、やはりいかんともし難かったというわけだ。

しかしアームストロングはまだステージ優勝のチャンスを狙っているようだ。

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