5月4・5日に開催されたCoupe du Japon第2戦で沢田時(宇都宮ブリッツェン)が平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM)との一騎打ちを制した。女子は石田唯(TRKWorks)が開幕2連勝を挙げている。



XCO男子エリートがスタート photo:宇都宮ブリッツェン

5月4・5日に開催された日本国内のMTBシリーズ戦「Coupe du Japon(クップ ドュ ジャポン)」第2戦。滋賀県高島市の朽木スキー場を舞台にしたゲレンデコースでは、土曜日にXCC(クロスカントリーショートトラック)が開催され沢田時(宇都宮ブリッツェン)が平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM)とのスプリント勝負を制して勝利。迎えたXCO(クロスカントリーオリンピック)本戦でもこの二人が一騎打ちを繰り広げた。

1周4.2kmコースを8周回するレースは1周目から沢田と平林が抜け出し、竹内遼(MERIDA BIKNG TEAM)と宮津旭(OLIVE)が続く展開に。一度はこの2グループが合流したものの、やはり勝負は序盤からレースを引っ張る2人に絞られ、中盤4周目に本格的な駆け引きがスタート。「後ろについている分には余裕があった」と言う沢田が登坂区間でリードを奪い、下りを得意とする平林を引き離して独走へ。残る周回を危なげなくこなした沢田が30秒リードで勝利した。

平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM)と沢田時(宇都宮ブリッツェン)の一騎打ち photo:宇都宮ブリッツェン

地元で今季XCO初優勝を挙げた沢田時(宇都宮ブリッツェン) photo:宇都宮ブリッツェン

XCCに続く2日連続優勝、そして今シーズンXCO初勝利を地元滋賀県のホームレースで挙げた沢田。今週末にマレーシア・プトラジャヤで開催されるアジア選手権に向けて弾みをつける形となった。

「地元で2連勝できてよかった。2週間前の開幕戦ではXCCは優勝できたが、XCOは平林選手に負けてしまった。それをやり返したい思いがあり、今日も平林選手と激しいバトルになったが勝ててよかった。アジア選手権に向けて長い移動が待っているが、優勝した気持ちがあれば心も軽く行けるのでホッとしている。昨年はアジア競技大会で悔しい思いをして(沢田は3位)、冬はシクロクロス、そこからロードレースと、今回のアジア選手権のために調子を上げて取り組んできた。オリンピック枠の獲得はかかっていないが、優勝することに価値がある。アジア1位になれるよう頑張りたい」と沢田はチームのレポートに綴っている。

また、6周回で争われた女子エリートレースでは、石田唯(TRKWorks)が渡部春雅(明治大学)を大きく引き離して勝利。開幕戦に続く連勝を挙げている。

今週、5月9日(木)のチームリレーで幕開けるMTBアジア選手権には日本から10名の選手が参戦する。男子エリートには沢田と、ブラジルでのUCIワールドカップ2連戦を戦った全日本チャンピオンの北林力(Sunn Factory Racing)の2名が、女子エリートには川口うらら(TEAM TATSUNO)と全日本女王の小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)の2名が、男子U23には副島達海(大阪産業大学)と松本一成(高崎健康福祉大学)、昨年アジア選手権ジュニア2連覇を果たした高橋翔(日本体育大学)の3名が、男子ジュニアには野嵜然新(桐光学園高等学校/弱虫ペダルサイクリングチーム)と成田光志(学校法人石川高等学校/OLIVE)の2名が、女子ジュニアは日吉愛華(中京大学/Teamまるいち)が出場。XCE(クロスカントリーエリミネーター)には同種目の全日本王者でもある高橋翔が出場する。
XCC男子エリート結果(5月4日)
1位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) 17:13
2位 平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM) 17:14
3位 宮津旭(OLIVE) 17:33
XCO女子エリート結果(5月5日)
1位 石田唯(TRKWorks) 1:18:02
2位 渡部春雅(明治大学) 1:27:51
3位 竹村舞葉(AX MTB team elite) 1:28:31
XCO男子エリート結果(5月5日)
1位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) 1:21:07
2位 平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM) 1:21:33
3位 竹内遼(MERIDA BIKNG TEAM) 1:23:12

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