グラン・カミーニョでヴィンゲゴーが3日連続勝利　今季初戦で連覇達成

スペイン北西部のガリシア州で行われた全4ステージのグラン・カミーニョ（UCI2.1）は、初日の個人TTをジョシュア・ターリング（イギリス、イネオス・グレナディアーズ）が勝利。それ以降はヨナス・ヴィンゲゴー（デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク）が3連勝し、2年連続の総合優勝を決めた。

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ツール・ド・フランス3連覇を目指すヨナス・ヴィンゲゴー（デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク）は、今年もシーズン初戦にグラン・カミーニョ（UCI2.1）を選んだ。スペイン・ガリシア州を舞台とした4日間レース（2月22-25日）は初日の個人タイムトライアルから始まり、その後は山岳ステージが続く山岳レース。そのためヴィンゲゴーの他にエガン・ベルナル（コロンビア、イネオス・グレナディアーズ）やリチャル・カラパス（エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト）などクライマー系の選手たちが集結した。

第1ステージ

昨年は積雪のため中止となった第1ステージは、14.8kmの個人タイムトライアルが行われた。しかし強風のためフィニッシュタイムが総合順位に加算されない措置が取られ、またUCIポイントも付与されないレースとなった。

TTバイクではなくノーマルバイクで争われた戦いを制したのは、コースを18分21秒のトップタイムで駆け抜けたジョシュア・ターリング（イギリス、イネオス・グレナディアーズ）。2位のダレン・ラファーティー（アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト）に42秒差をつけ、20歳の若きTTヨーロッパ世界王者がその実力を見せつけた。またヴィンゲゴーなど総合を狙う選手たちは皆、翌日以降のために力を発揮することなくフィニッシュした。

第2ステージ

フィニッシュ手前に2級山岳が登場した2日目は、残り5km地点からヴィンゲゴーがアタック。それにはベルナルとジェフェルソン・セペダ（エクアドル、カハルラル・セグロスRGA）しか反応できず、ヴィンゲゴーが3.4km地点で2度目の加速により単独先頭に立つ。フィニッシュまで続く下りも危なげなく駆け抜けたヴィンゲゴーが後続に24秒差をつけ、今季初勝利を掴んだ。

第3ステージ

雨は上がったものの気温6度と寒空の下行われた大会3日目。4つのカテゴリー山岳が設定されたレースはヴィンゲゴーのアタックで幕を開けた。スタートして僅か14km地点で仕掛けたヴィンゲゴーにより、ベルナルやカラパスを含む10名のが形成される。しかしその後集団は一つに戻り、その後逃げとプロトンという通常のレース展開に落ち着いた。

そして残り20kmを残し、ヴィンゲゴーがプロトンから飛び出す。前日勝者のヴィンゲゴーは逃げを捉えてそのまま単独先頭へ。タイムトライアルでも世界トップレベルを誇るヴィンゲゴーは18名による追走集団を振り切り、2日連続の独走勝利を決めて見せた。

第4ステージ

大会最終日は1級山岳トゥイ（距離7.1km/平均8.1%）にフィニッシュする山岳ステージ。この日は雨の影響により29km短縮された132kmコースで争われ、7名程度に絞られた残り3kmでヴィンゲゴーが加速する。それに唯一レニー・マルティネス（フランス、グルパマFDJ）がしばらく食らいついたものの、雨のなかハイスピードを維持したヴィンゲゴーは引き離す。

ヴィンゲゴーはそのままフィニッシュラインを通過し、昨年と同じ3日連続勝利と共に総合優勝に輝いた。

「ステージ3勝と総合優勝は限りなく完璧に近い結果。完璧だったと言えないのはこの天候のため。このタフなコンディションの中でフィニッシュしなければならなかったことはとても残念だよ」とヴィンゲゴーは語っている。

その3日後のトロフェオ・ライグエーリアを勝利することになるマルティネスが総合2位に入り、完全復活への兆しを見せるベルナルが総合3位で表彰台に上がった。