短距離個人TTでUAE勢が上位独占　マクナルティがステージ&総合首位浮上

海に囲まれた人工島で開催されたUAEツアー2日目の個人タイムトライアル。UAEチームエミレーツ勢がトップスリーを独占し、ブランドン・マクナルティ（アメリカ）がステージ優勝と首位浮上に成功した。

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アラブ首長国連邦の首都アブダビに面した、ペルシャ湾に浮かぶ島アル・ウダイリアット島を舞台にした12.1kmの個人タイムトライアル。真っ平な10分強の短距離TTでUAEツアー第2ステージが争われた。

島をほぼ半周する周回コースであり、一直線の前半区間が向かい風、一部コーナーが含まれる後半区間が追い風。しかも後半スタートになるにつれて風が強まるコンディションの中、前日フィニッシュ手前の落車で手を骨折したエディ・ダンバー（アイルランド、ジェイコ・アルウラー）を除く137名が次々とスタートを切った。

大成功の1日を過ごしたのは地元UAEチームエミレーツだった。詳細な気象予報を元にブランドン・マクナルティ（アメリカ）とミッケル・ビョーグ（デンマーク）、そしてジェイ・ヴァイン（オーストラリア）というTTスペシャリスト3名らを好条件の前半スタート組に配置し、目論見通りステージ上位を固めることとなる。

第一走者エリア・ヴィヴィアーニ（イタリア、イネオス・グレナディアーズ）から10分後にスタートしたマクナルティは、前走者を追い抜くスピードで13分27秒（53.977km/h）をマーク。続くビョーグは後半に追い上げる走りで4秒遅れ、さらにヴァインは2秒遅れでトップスリーを独占した。UAE勢のタイムに元世界王者トビアス・フォス（ノルウェー、イネオス・グレナディアーズ）や"クレルモン=フェランのTGV"レミ・カヴァニャ（フランス、モビスター）も届かなかった。

UAEのTTスペシャリストがステージ上位を独占し、順位そのまま総合成績トップスリーに浮上。「今日はスピードを乗せることができたし、チームの作戦勝ちだった。チームメイト2人と一緒に表彰台に立てたことも本当に嬉しい」と語るマクナルティは星条旗をあしらったド派手なナショナルチャンピオンジャージから総合リーダージャージへの衣替えに成功している。

総合勢で好結果を残したのは、19秒遅れのステージ8位に入ったペリョ・ビルバオ（スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス）。ベン・オコーナー（オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル）はステージ11位、昨年総合3位のアダム・イェーツ（イギリス、UAEチームエミレーツ）はステージ16位に入り、それぞれ本日開催される山岳フィニッシュを見据えている。

第3ステージの最後に待ち受けるのはUAE名物のジュベル・ジャイス。登坂距離19km、平均勾配5.6%の山頂で、一転クライマーによる登坂勝負が繰り広げられる。