織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)も顔を揃えたエクザクトクロス第4戦でマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)圧勝。ファンアールトとピドコックとの再戦となる本日開催のW杯に向けて弾みをつけている。



圧倒的なペースで独走するマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

ベルギーのロエンハウトで開催されたエクザクトクロス第4戦。シクロクロス界における3大シリーズではなくトップ勢の顔ぶれは薄めだが、この日はマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)やゼネク・スティバル(チェコ、ジェイコ・アルウラー)、そして織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が連日参戦。大観衆が集った深い泥コースで世界王者が再び格の違いを見せつけた。

隊列中盤での多重落車が発生したスタートを経て、ファンデルプールは先頭グループ内で静かに駒を進め、昨日と同じようにレース中盤でギアを切り替える。「まだ先頭グループが大きかったので少し人数を減らそうとしたんだ。それに人数が多いと泥区間のコントロールができない。一人になってからはずっと簡単に走ることができた」と言う世界王者が、まさに王者たる走りでリードを築き上げた。

今季6勝目をマークしたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

エクザクトクロス2023-2024第4戦 男子エリート表彰台 photo:CorVos

シーズン中盤からの参戦で6戦6勝。黒星無しの無双状態を貫くファンデルプールは、本日12月30日に開催されるW杯第11戦で再びワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)やトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)らトップ陣と再戦する。「食事とマッサージ、それにしっかり睡眠をとって身体のダメージを抜きたいと思う」と話している。

この日の2位はファンデルプールのチームメイトであるジャンニ・フェルメルシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)で、3位は序盤から積極的に走った過去の宇都宮クロス覇者フェリペ・オルツ(スペイン、ブルゴスBH)。織田聖は45位で完走まで僅かに手が届かなかった。

徐々に調子を上げているサンヌ・カント(ベルギー、クレラン・コレンドン)が今季待望の初勝利を掴んだ photo:CorVos

また、SNEL CYCLOCROSS TEAMの小田恵利花が出場した女子エリートレースでは過去3度の世界選手権制覇、そしてベルギー選手権を14連覇しているサンヌ・カント(ベルギー、クレラン・コレンドン)が昨年のベルギー選手権以来となる久々の勝利を達成。国内選手権を除けば実に2年以上ぶりの勝利となった。
エクザクトクロス2023-2024第4戦 男子エリート結果
1位 マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) 56:48
2位 ジャンニ・フェルメルシュ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) +0:39
3位 フェリペ・オルツ(スペイン、ブルゴスBH)
4位 ライアン・カンプ(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) +0:41
5位 ティモン・リュエッグ(スイス) +1:02
45位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
text:So.Isobe