2023/08/05(土) - 12:30
ファクターが軽量オールラウンダーのO2 VAMをフルモデルチェンジ。ツール・ド・フランスにおいてベールを脱いだイスラエル・プレミアテックが駆る新型バイクの詳細を紹介していこう。
ファクター O2 VAM(CHROME) (c)トライスポーツ
今年のツール・ド・フランスにおいて、超級山岳ピュイ・ド・ドームを制したマイケル・ウッズ（カナダ）を擁するイスラエル・プレミアテック。彼らをバイクサプライヤーとしてサポートする気鋭のハイパフォーマンスブランド、ファクターがクライミングバイクのO2 VAMのフルモデルチェンジを発表した。
既に、非常に優れた空力性能を持ちつつもフレーム重量780gという軽量なエアロオールラウンダーをラインアップするファクター。クライミングバイクとしてのO2 VAMのモデルチェンジが目指したのは「最速の軽量バイク」だ。
DURA-ACE完成車で6.2kgを達成している (c)トライスポーツ
54サイズで700gというフレーム重量は、前作と同等のスペック。しかし、同じ質量の部材を使いつつ、ファクターは新型O2 VAMの性能を全方位的に底上げしてみせた。
もっとも大きく変わったのが空力性能だろう。最新世代のレースバイクとして、ファクターはO2のエアロダイナミクスを大幅に改善している。OSTRO GRAVELの開発で学んだ低レイノルズ数の気流挙動に関する空力理論に焦点を当てたカムテールチュービングによって層流剥離泡の形成と気流再付着をコントロールすることで、無風からわずかな風の条件下で最も効果的に空気抵抗を抑制することが可能となった。
イスラエル・プレミアテックの選手らも深く開発に携わった (c)トライスポーツ
この結果、新型O2 VAMは前作の50%程度の空気抵抗しか生み出さないのだという。エアロロードとして非常に高い完成度を誇るOSTRO VAMと比較しても、5W（時速48km/h、風向±5°）の差に迫るほどのエアロダイナミクスを手に入れた。
更に、前作で既に最高レベルにあった重量剛性比を更に改善。絶対的な剛性においても、OSTRO VAMに匹敵するレベルのペダリング剛性を確保し、パワーロスを徹底的に排除している。このためにファクターは新たな製造工程を開発し、高度な生産技術を有する工場を建設するなど、多大な投資を実行しているという。
高度な流体力学に基づいて設計されたD型断面のチュービングを採用 (c)トライスポーツ 
非常に薄いトップチューブとドロップドシートステー、シートマスト構造が高い快適性を演出する (c)トライスポーツ
また、前作ではBBrightを採用していたが、新モデルではスレッド式のT47規格を採用。大口径ボトムブラケットによるメリットを享受しつつ、メンテナンス性も向上させている。
クライミングバイクとして、もう一つ求められるのが優れたハンドリングだ。登りの後には下りがあるものという考えのもと、ファクターは新型O2 VAMのフロントエンドの設計を煮詰め直している。
最小45から最大61という7種類のフレームサイズに対し、オフセットの異なる4種類のフォークが用意され、全サイズで共通のトレイル値を実現。更に、32mmのタイヤクリアランスによって、荒れた路面のダウンヒルにおいても余裕のあるタイヤ選択を可能としている。
2本のボルトでクランプするシートマストを採用。軽量かつ快適性に優れた構造だ (c)トライスポーツ 
最大32mmのタイヤに対応するクリアランスを確保 (c)トライスポーツ
軽量、剛性、エアロという3つの要素だけでなく、新型O2 VAMは快適性に対しても新たなアプローチを取っている。見た目にも特徴的なシートマスト式のISPを採用すると同時に、最新のUCIルールの限界となる最薄部10㎜のトップチューブとドロップドシートステーを組み合わせることで、サドル周りのしなりを最大化。路面の凸凹に対して、シート周りが積極的にストロークすることで、ライダーへのストレスを緩和し、体力を温存することが可能となった。
フレームが一新されると同時に、ブラックインクからはO2 VAMの性能を最大化するローハイトホイールの"28/33"が登場。28mmタイヤを前提とした設計のチューブレスホイールで、前後セット1,146gという軽量なホイールだ。
新型のブラックインク28/33ホイールが用意される (c)トライスポーツ
その名の通り、フロントが28mm、リアが33mmというリムハイトとなっているのに加え、カーボンファイバースポークを採用することで大幅な軽量化と剛性強化を実現。以前のTHIRTYホイールと比較して空気抵抗を10g減らしつつ、より鋭い反応性と加速力を持ったホイールへと進化している。
新型O2 VAMはフレームセットおよび、フレーム&ホイール（ブラックインク28/33）セット、シマノ DURA-ACE DI2、ULTEGRA DI2、スラム RED eTap AXS、FORCE eTap AXSの完成車パッケージが用意される。税込価格は885,500円（フレームセット）から。
ファクター O2 VAM(STORM GREY) (c)トライスポーツ 
ファクター O2 VAM(RED VELVET) (c)トライスポーツ
ファクター O2 VAM
重量:700g（サイズ54）
スルーアクスル:フロント φ12x100mm リアφ12x142mm
フレームカラー： STORM GREY、RED VELVET、CHROME
フレームサイズ ：45/49/52/54/56/58/61
シートポスト：3種のシートポストハイトとオフセット（25ｍｍ）の6オプション
付属品(フレームセット):
・フォーク
・CeramicSpeedヘッドセット
・Black Inc ステム一体型ハンドルバーステム (ドロップ 125mm、リーチ 80mm)
・Factor シートポスト
・Ceramicspeed T47a BB
・専用GARMIN用コンピュータマウント
・FACTORバーテープ
価格：
フレームセット：885,500円（税込）
フレームセット(Black incホイールセット)：1,255,100円
スラム・レッドeTap AXS完成車／シマノ・デュラエースDi2完成車：1,798,500円
スラム・レッドeTap AXS (パワーメーター付き)完成車：1,865,600円
スラム・フォース eTap AXS完成車／シマノ・アルテグラDi2：1,513,600円
スラム・フォース eTap AXS (パワーメーター付き)完成車：1,545,500円
今年のツール・ド・フランスにおいて、超級山岳ピュイ・ド・ドームを制したマイケル・ウッズ（カナダ）を擁するイスラエル・プレミアテック。彼らをバイクサプライヤーとしてサポートする気鋭のハイパフォーマンスブランド、ファクターがクライミングバイクのO2 VAMのフルモデルチェンジを発表した。
既に、非常に優れた空力性能を持ちつつもフレーム重量780gという軽量なエアロオールラウンダーをラインアップするファクター。クライミングバイクとしてのO2 VAMのモデルチェンジが目指したのは「最速の軽量バイク」だ。
54サイズで700gというフレーム重量は、前作と同等のスペック。しかし、同じ質量の部材を使いつつ、ファクターは新型O2 VAMの性能を全方位的に底上げしてみせた。
もっとも大きく変わったのが空力性能だろう。最新世代のレースバイクとして、ファクターはO2のエアロダイナミクスを大幅に改善している。OSTRO GRAVELの開発で学んだ低レイノルズ数の気流挙動に関する空力理論に焦点を当てたカムテールチュービングによって層流剥離泡の形成と気流再付着をコントロールすることで、無風からわずかな風の条件下で最も効果的に空気抵抗を抑制することが可能となった。
この結果、新型O2 VAMは前作の50%程度の空気抵抗しか生み出さないのだという。エアロロードとして非常に高い完成度を誇るOSTRO VAMと比較しても、5W（時速48km/h、風向±5°）の差に迫るほどのエアロダイナミクスを手に入れた。
更に、前作で既に最高レベルにあった重量剛性比を更に改善。絶対的な剛性においても、OSTRO VAMに匹敵するレベルのペダリング剛性を確保し、パワーロスを徹底的に排除している。このためにファクターは新たな製造工程を開発し、高度な生産技術を有する工場を建設するなど、多大な投資を実行しているという。
また、前作ではBBrightを採用していたが、新モデルではスレッド式のT47規格を採用。大口径ボトムブラケットによるメリットを享受しつつ、メンテナンス性も向上させている。
クライミングバイクとして、もう一つ求められるのが優れたハンドリングだ。登りの後には下りがあるものという考えのもと、ファクターは新型O2 VAMのフロントエンドの設計を煮詰め直している。
最小45から最大61という7種類のフレームサイズに対し、オフセットの異なる4種類のフォークが用意され、全サイズで共通のトレイル値を実現。更に、32mmのタイヤクリアランスによって、荒れた路面のダウンヒルにおいても余裕のあるタイヤ選択を可能としている。
軽量、剛性、エアロという3つの要素だけでなく、新型O2 VAMは快適性に対しても新たなアプローチを取っている。見た目にも特徴的なシートマスト式のISPを採用すると同時に、最新のUCIルールの限界となる最薄部10㎜のトップチューブとドロップドシートステーを組み合わせることで、サドル周りのしなりを最大化。路面の凸凹に対して、シート周りが積極的にストロークすることで、ライダーへのストレスを緩和し、体力を温存することが可能となった。
フレームが一新されると同時に、ブラックインクからはO2 VAMの性能を最大化するローハイトホイールの"28/33"が登場。28mmタイヤを前提とした設計のチューブレスホイールで、前後セット1,146gという軽量なホイールだ。
その名の通り、フロントが28mm、リアが33mmというリムハイトとなっているのに加え、カーボンファイバースポークを採用することで大幅な軽量化と剛性強化を実現。以前のTHIRTYホイールと比較して空気抵抗を10g減らしつつ、より鋭い反応性と加速力を持ったホイールへと進化している。
新型O2 VAMはフレームセットおよび、フレーム&ホイール（ブラックインク28/33）セット、シマノ DURA-ACE DI2、ULTEGRA DI2、スラム RED eTap AXS、FORCE eTap AXSの完成車パッケージが用意される。税込価格は885,500円（フレームセット）から。
ファクター O2 VAM
重量:700g（サイズ54）
スルーアクスル:フロント φ12x100mm リアφ12x142mm
フレームカラー： STORM GREY、RED VELVET、CHROME
フレームサイズ ：45/49/52/54/56/58/61
シートポスト：3種のシートポストハイトとオフセット（25ｍｍ）の6オプション
付属品(フレームセット):
・フォーク
・CeramicSpeedヘッドセット
・Black Inc ステム一体型ハンドルバーステム (ドロップ 125mm、リーチ 80mm)
・Factor シートポスト
・Ceramicspeed T47a BB
・専用GARMIN用コンピュータマウント
・FACTORバーテープ
価格：
フレームセット：885,500円（税込）
フレームセット(Black incホイールセット)：1,255,100円
スラム・レッドeTap AXS完成車／シマノ・デュラエースDi2完成車：1,798,500円
スラム・レッドeTap AXS (パワーメーター付き)完成車：1,865,600円
スラム・フォース eTap AXS完成車／シマノ・アルテグラDi2：1,513,600円
スラム・フォース eTap AXS (パワーメーター付き)完成車：1,545,500円
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