マイヨヴェール争いに加わったマッテオ・トレンティンやグレッグ・ファンアーヴェルマートを擁してツールを戦ったCCCチームのバイクを紹介。年初にモデルチェンジを受けたTCR ADVANCED SLや、PROPEL、TTバイクのTRINITYにフォーカスする。



金メダリストのみが許されるゴールドカラーのペイントを施したグレッグ・ファンアーヴェルマートのTCR ADVANCED SL金メダリストのみが許されるゴールドカラーのペイントを施したグレッグ・ファンアーヴェルマートのTCR ADVANCED SL photo:Makoto.AYANO
ミヒャエル・シェアー(スイス)による第1ステージ敢闘賞獲得に始まり、マイヨヴェール争いを盛り立てたマッテオ・トレンティン(イタリア)らの活躍が目立ったCCCチーム。オレンジが目立つポーランド籍チームは、今年もジャイアントのTCRとPROPEL、そしてTRINITYでツール・ド・フランスを戦った。

機材面での注目は、なんといっても春に発表されたばかりの新型TCR ADVANCED SL。各社が軽量エアロバイクをリリースする中、ジャイアントはただひたすらに軽さと剛性を追い求めてフルモデルチェンジを行ったことが特徴だ。クラシックハンターのグレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー)を含め、多くの選手たちがメインバイクとしてあらゆるステージで使用していた。

トレンティンらスピードマンはエアロロードPROPELを使用したトレンティンらスピードマンはエアロロードPROPELを使用した photo:Makoto.AYANO
ミヒャエル・シェアー(スイス)はコースプロファイルによってPROPELを使用した。前輪にCADEX 42、後輪にCADEX 65という組み合わせはTCRと同様ミヒャエル・シェアー(スイス)はコースプロファイルによってPROPELを使用した。前輪にCADEX 42、後輪にCADEX 65という組み合わせはTCRと同様 photo:Makoto.AYANO ミヒャエル・シェアー(スイス)はコースプロファイルによってTCRを使用した。前輪にCADEX 42、後輪にCADEX 65という組み合わせはPROPELと同様 ミヒャエル・シェアー(スイス)はコースプロファイルによってTCRを使用した。前輪にCADEX 42、後輪にCADEX 65という組み合わせはPROPELと同様 photo:Makoto.AYANO


CCCチームが開発段階から協力したカデックスのホイールを使用するCCCチームが開発段階から協力したカデックスのホイールを使用する photo:Makoto.AYANO
ゴールドカラーに塗られた一台は、言わずと知れたリオ五輪金メダリストであるファンアーヴェルマートのバイク。チームバイクは全て黒で統一されるため一際目立つ存在だ。東京五輪が延期となったことで、ゴールドバイクに乗る期間も1年延長されている。

マッテオ・トレンティンやミヒャエル・シェアーらスピードマンはPROPELを使用した。トレンティンは一貫してPROPELに乗り続けていたが、シェアーはステージのプロフィールによってTCRと乗り分けていた模様。

ジャイアント TRINITY ADVANCED PRO TTを駆るグレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー)ジャイアント TRINITY ADVANCED PRO TTを駆るグレッグ・ファンアーヴェルマート(ベルギー) photo:Makoto.AYANO
CCCチームはディスクブレーキが主流だが、ヤン・ヒルト(チェコ)のメインバイクやファンアーヴェルマートのスペアバイクはリムブレーキだったりと統一はされていない。タイムトライアル用のTRINITYはディスクブレーキ版が存在しない。

ホイールはもちろんジャイアントのプレミアムレーシングブランド"カデックス"を使用する。選手たちは42mmと65mmという2種類のリムハイトを使い分け、前42/後65とミックスする場面も多かったようだ。タイムトライアルでは前輪が4バトンの4-SPOKEで、後輪はディスクホイールのAERO DISC。ホイールには市販品と異なるホワイトデカールが貼られ、ブランドのテーマでもある"#OVERARCHIEVE"ロゴのホイールも数多く用意されていた。

シマノ DURA-ACEをメインコンポーネントとしている。パワーメーターはジャイアントではなくシマノシマノ DURA-ACEをメインコンポーネントとしている。パワーメーターはジャイアントではなくシマノ photo:Makoto.AYANO
コンポーネントはシマノ DURA-ACE DI2。ジャイアントは自社でパワーメーターを用意しているが、DURA-ACE対応製品が無いためか、CCCチームはDURA-ACEのパワーメーターを使用している。タイヤはヴィットリアのCorsa チューブラーだ。

text:Gakuto Fujiwara
photo:Makoto.AYANO
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