10月20日(金)から開催されるジャパンカップに、リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)、前回覇者ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)が、そしてクリテリウムにアルベルト・コンタドール(スペイン)が出場する。本日開催された大会記者会見で発表された。



佐藤栄一宇都宮市長から挨拶佐藤栄一宇都宮市長から挨拶 photo:Makoto.AYANO司会をつとめた栗村修さん、宇都宮ブリッツェンGMの廣瀬佳正さん司会をつとめた栗村修さん、宇都宮ブリッツェンGMの廣瀬佳正さん photo:Makoto.AYANO


10月20日(金)〜22日(日)の日程で開催されるジャパンカップサイクルロードレースまで1ヶ月。東京・恵比寿のSUBARU STAR SQUAREで記者発表会が行われ、その概要や出場選手の一部が発表された。大会実行委員長を務める佐藤栄一宇都宮市長、日本自転車競技連盟副会長の大島研一氏、宇都宮ブリッツェンGMの廣瀬佳正氏、ツアー・オブ・ジャパンイベントディレクターの栗村修さんが出席した。

既に発表されている通り、出場を決めている海外チームは7。キャノンデール・ドラパック、BMCレーシング、初出場のロットNLユンボ、トレック・セガフレード、NIPPOヴィーニファンティーニ、ノボ ノルディスク、アタッキ・チームグストの各メンバーが来日する。

ブエルタ・ア・エスパーニャの最終ステージを走るアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)ブエルタ・ア・エスパーニャの最終ステージを走るアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) photo:Unipublic/Photogomez Sport
別府史之との連携に期待がかかるジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)別府史之との連携に期待がかかるジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) photo:Kei Tsuji/TDWsportクリテリウム3連覇を公言する別府史之(トレック・セガフレード)クリテリウム3連覇を公言する別府史之(トレック・セガフレード) photo:Shojiro.Nakabayashi


最注目は先のブエルタ・ア・エスパーニャでプロとしてのキャリアを終えたアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)が来日し、クリテリウムを走ることだ。数々の栄光を打ち立ててきた15年間の締めくくりとして、”エル・ピストレロ”はここ日本の地を選んだ。公式戦からは引退しているためロードレースには出場しないが、宇都宮市街地の目抜き通りがラストランの花道になる。その走りを生で目に焼き付けておきたい。

更にトップスプリンターの一人であるジョン・デゲンコルブ(ドイツ)が来日する。クリテリウム3連覇を公言している別府史之との連携に期待したい。リードアウトスペシャリストであるジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)やクーン・デコルト(オランダ)ら屈強なアシスト陣が、例年通り終盤に列車を組むだろう。

リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji
BMCレーシングのビッグニュースは、世界屈指のステージレーサーであるリッチー・ポート(オーストラリア)が参戦することだ。以前から本人が強く希望していた来日を、ダニーロ・ヴィス(スイス)やマルティン・エルミガー(スイス)、ミヒャエル・シェア(スイス)といった総合力のあるアシスト陣がアシストする。ポートはツール・ド・フランスで鎖骨と骨盤の寛骨臼の骨折を喫しているためコンディションには疑問符がつくが、古賀志林道でのパフォーマンスに期待したい。

ブエルタ・ア・エスパーニャでマイヨモンターニャ(山岳賞)を獲得した、昨年覇者のダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック)ブエルタ・ア・エスパーニャでマイヨモンターニャ(山岳賞)を獲得した、昨年覇者のダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア、キャノンデール・ドラパック) photo:Tim de Waele / TDWsport
そして昨年、最終盤で独走に持ち込み優勝を飾ったディフェンディングチャンピオン、ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア)が再び参戦する。先のブエルタ・ア・エスパーニャでは積極的に逃げに乗ってマイヨモンターニャ(山岳賞)を獲得しており、その登坂力を再び日本のファンの前で披露することができるだろうか?ダヴィデ・フォルモロ(イタリア)らがヴィレッラの2勝目をアシストする。

初参戦のロットNLユンボは、過去にジロ・デ・イタリア2勝を誇るエンリーコ・バッタリン(イタリア)を主軸に、スプリンターのファンホセ・ロバト(スペイン)など総合力のある布陣で望む。

ジロ・デ・イタリアで過去にステージ2勝を挙げているエンリーコ・バッタリン(イタリア、ロットNLユンボ)ジロ・デ・イタリアで過去にステージ2勝を挙げているエンリーコ・バッタリン(イタリア、ロットNLユンボ) photo:CorVosツアー・オブ・ジャパンでステージ3勝を挙げたマルコ・カノラ(NIPPOヴィーニファンティーニ)ツアー・オブ・ジャパンでステージ3勝を挙げたマルコ・カノラ(NIPPOヴィーニファンティーニ) photo:Satoru.Kato


ロードレースを見据えた登り中心メンバーで組んできたのが凱旋でもあるNIPPOヴィーニファンティーニだ。今年のツアー・オブ・ジャパンで3勝を飾るなどスプリント力のあるマルコ・カノラ(イタリア)は、クリテリウムはもちろんコンディション次第ではロードレースでも成績を狙える選手。今年中国で勝利しているチームリーダー、ダミアーノ・クネゴ(イタリア)や、登りに強い小林海と中根英登のパフォーマンスにも期待したい。

また、6の出場枠がある国内チームに関しても発表が行われた。UCIアジアツアーランキング首位を走るチーム右京、キナンサイクリングチーム、ブリヂストンアンカー、マトリックス・パワータグ、宇都宮ブリッツェン、そして主催者招待枠として那須ブラーゼンが出場を決めた。栃木を本拠地とするブリッツェンとブラーゼンが走ることで沿道の盛り上がりにも大きく期待できる。ここにジャパンナショナルチームを加えた計7チームが海外勢に挑む。1997年の阿部良之(当時マペイ)に続く20年ぶりの日本人優勝はなるか?

アルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード)のツール・ド・フランス出場バイクが飾られたアルベルト・コンタドール(トレック・セガフレード)のツール・ド・フランス出場バイクが飾られた photo:Makoto.AYANOロットNLユンボはジャパンカップ初出場だロットNLユンボはジャパンカップ初出場だ photo:Makoto.AYANO

クリテリウム3連覇を狙う別府史之選手からビデオレターが届けられたクリテリウム3連覇を狙う別府史之選手からビデオレターが届けられた photo:Makoto.AYANOジャパンカップ2017記者発表の会場となった恵比寿のSUBARUショールームジャパンカップ2017記者発表の会場となった恵比寿のSUBARUショールーム photo:Makoto.AYANO


土曜日のクリテリウムのために結成されるスペシャルチームは、今年から「スペシャルライダーズ」に名称が変わった。過去2勝しているネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ)を主軸に、小坂光(メリダ・ミヤタバイキングチーム/宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)、中村龍太郎(イナーメ信濃山形)、そして新田祐大と渡邉正光という2名のS級競輪選手が大観衆を沸かしてくれるはず。

2017年のジャパンカップは10月20日(金)~22日(日)の3日間で開催され、ジャパンカップ本戦は26回目大会、クリテリウムは8回目の開催となる。
H3
発表された出場選手
キャノンデール・ドラパック
ダヴィデ・ヴィレッラ(イタリア)
ブレンダン・カンティ(オーストラリア)
ダヴィデ・フォルモロ(イタリア)
トーマス・スクーリー(ニュージランド)
サイラス・モンク(オーストラリア)
BMCレーシング
マルティン・エルミガー(スイス)
リッチー・ポート(オーストラリア)
ミヒャエル・シェア(スイス)
ブラム・ヴェルテン(オランダ)
ダニーロ・ヴィス(スイス)
ロットNLユンボ
エンリーコ・バッタリン(イタリア)
クーン・ボーマン(オランダ)
トム・レーゼル(オランダ)
ファンホセ・ロバト(スペイン)
アントワン・トルホーク(オランダ)
トレック・セガフレード
別府史之(日本)
アルベルト・コンタドール(スペイン)
クーン・デコルト(オランダ)
ジョン・デゲンコルブ(ドイツ)
ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル)
ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)
NIPPOヴィーニファンティーニ
ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
マルコ・カノラ(イタリア)
小林海(日本)
中根英登(日本)
アラン・マランゴーニ(イタリア)
ノボ ノルディスク
ロマン・ジウ(フランス)
ダヴィ・ロサノ(スペイン)
シャルル・プラネ(フランス)
ウンベルト・ポリ(イタリア)
ヘンドリクス・ファンアイゼンドールン(オランダ)
アタッキ・チームグスト
ベンジャミン・ヒル(オーストラリア)
アルダー・マーツ(アメリカ)
ルー・シャオシュアン(台湾)
ファン・ウェンチュン(台湾)
アリステア・ドノフー(オーストラリア)
クリテリウムスペシャルライダーズ
ネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ)
新田祐大
渡邉正光
中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
小坂光(メリダ・ミヤタバイキングチーム/宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano

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