昨日リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)、ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)らが受けたペナルティが撤回。マイヨジョーヌ争い上でウランの存在が一際大きくなりそうだ。



第9ステージで勝利したリゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)第9ステージで勝利したリゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) photo:Tim de Waele / TDWsport話題に上がっているのはセルジュ・パウェルス(ベルギー、ディメンションデータ)とジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)、そしてリゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック)の3名。

3名は第12ステージの1級山岳ペイルスルド峠で、残り8kmを切ってからボトルを受け取ったとして200スイスフランの罰金と20秒のタイムペナルティを受けていた。UCI規約には「補給は登坂および降坂区間あるいはスタートしてから50km、ゴール前の20km間に行なってはならない(2.3.027)」とあるものの、ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)も補給を受け取ったにも関わらずスルーされ、その判断が物議を呼んでいた。

しかし今日になって、UCIは3名へのペナルティを取り下げることを決定したという。公式アナウンスはなく、キャノンデール・ドラパックのジョナサン・ヴォータースGMがTwitterに「信じられないニュースが舞い込んできた」と書き込んでいるのみ。

日本時間20:00時点で公式リザルトの訂正も行われていないが、昨日の公式リザルト上でウランは総合首位ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)から55秒遅れの4位につけており、35秒まで縮まれば順位アップこそないものの、マイヨジョーヌ獲得がより現実的を帯びてくる(※)。

また、総合9位ベネットと総合8位ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)の差が23秒→3秒となるため、ベネットが調子の上がらないキンタナを追い抜く可能性は十分にある。いずれにせよ判断が覆ることはかなりのレアケース。現地ではペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)失格判断の議論も再燃しているようだ。

※公式リザルトも後に訂正され、ウランは35秒遅れとなった。

text:So.Isobe