EBウィルスによる伝染性単核球症を患ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)が治療に専念するため戦線を離脱する。ツール・ド・フランスでの活躍を目標に掲げるが、復帰時期は未定だ。



グライペルやボニファツィオを下したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)グライペルやボニファツィオを下したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ) photo:Kei Tsuji / TDWsportカヴェンディッシュがEBウィルス(エプスタイン・バール・ウイルス)の感染によって引き起こされる伝染性単核球症を発症していることが明らかとなった。伝染性単核球症は発熱や倦怠感、咽頭痛を伴い、4週間ほど症状が続くとされる。

レッドジャージを獲得したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)レッドジャージを獲得したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ) photo:Kei Tsuji / TDWsportディメンションデータのジャラッド・ファンズイダム医師は「トレーニング期間に、マークは原因不明の疲労感に襲われていた。血液検査の結果、EBウィルスによる伝染性単核球症を発症していることが判明。残念ながら有効な治療法はなく、今は休養によって彼の回復を待つしかない。今後も軽いトレーニングを続け、回復の経過を見ながら徐々にトレーニングの強度を上げていく。具体的にいつ全快するかは分からないが、今後2週間で症状の緩和を期待している」とプレスリリースの中で語っている。

カヴェンディッシュは101位に終わったミラノ〜サンレモ以降、すでに1ヶ月にわたってレースから離れている。関節酷使による足首の痛みが出たためパリ〜ルーベなどクラシックレースの出場をすべてキャンセルしていた。

カヴェンディッシュは自身のツイッターで「レースから離れるのは悲しいが、効果的にこの病気を乗り切って、チームメイトのジェイコブス・フェンターがそうしたように数週間でレースに復帰したい」とコメント。2017年1月に伝染性単核球症を患ったフェンターは2ヶ月の戦線離脱の末に復帰している。

カヴェンディッシュは過去にステージ通算30勝を飾っているツール・ド・フランスをシーズン最大の目標に掲げており、早期のレース復帰とコンディション作りが必須だ。

ディメンションデータは怪我や病気による戦力ダウンが続いている。アルデンヌ・クラシックで重要な役割を担う予定だったスティーヴン・カミングス(イギリス)はブエルタ・アル・パイスバスコの落車で鎖骨と肩甲骨、胸骨を骨折する重傷。カミングスはレース復帰までに数カ月を要すると見られている。

text:Kei Tsuji
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