アメリカ・カリフォルニアに拠を構える総合バイクブランドのスペシャライズドより、エアロ性能と軽量化を最大限に両立したカーボンホイール「Roval CLX50」が新登場。今まで同社が手掛けた各種ホイールに使用されたノウハウが最大限つぎ込まれた高性能ホイールだ。



スペシャライズド Roval CLX50スペシャライズド Roval CLX50 (c)スペシャライズド・ジャパン
スペシャライズドが手がけるホイールラインアップ、「Roval(ロヴァール)」シリーズ。従来ロード用ホイールの最上位グレードである「CLX」モデルには軽量性を重視した32mmハイトのCLX32と、エアロ性能を高めた64mmハイトのCLX64の2種類がラインアップしていたが、今回新たに「Roval CLX50」が登場。その名の通り50mmハイトのリムを持ち、空力と軽量性を最大限まで追求したペア重量1375gのフルカーボンホイールだ。

Roval CLX50の開発にあたっては、リムハイト45〜55mmでエアロ性能を最高値まで引き上げること、ワイドタイヤ対応であること、その上で前後セット1400g以下の重量に仕上げることという3点を指標にしており、CLX32での軽量化と、CLX64で培われたエアロ性能向上のノウハウがつぎ込まれている。ホイールのラインアップはクリンチャー・チューブレスレディモデル、ディスクブレーキモデル、チューブラーモデルという昨今のロードバイク事情に準じた3種類が用意される。

セラミックベアリングを搭載したハブもウィントンネルでテストされているセラミックベアリングを搭載したハブもウィントンネルでテストされている (c)スペシャライズド・ジャパン横風による不安定な挙動を防ぐためテストを繰り返し空力性能を追求横風による不安定な挙動を防ぐためテストを繰り返し空力性能を追求 (c)スペシャライズド・ジャパン

ホイールロゴもブラックで控えめに入るホイールロゴもブラックで控えめに入る (c)スペシャライズド・ジャパン空力性能と強度を煮詰めた結果、細身の形状になったリムモデルのフロントハブ空力性能と強度を煮詰めた結果、細身の形状になったリムモデルのフロントハブ (c)スペシャライズド・ジャパン


ホイールの根幹を成すリムに関しては、今回の重量と剛性目標を満たしリムハイトを多角的に検証し、その後コンピューターシュミレーションにより最適なリム形状を3つまで絞り、CNC加工によりプロトタイプを作成。同社の風洞施設「ウィントンネル」にてテストしている。その結果を基にリム高50mm、外幅29.4mmというリム形状が採用された。

タイヤを履かせたテストではS-Works Turboタイヤの24C、26Cを両方テストし、どちらのタイヤサイズでも良い数値が出るよう再度リム形状を調整。更に、クリンチャータイヤとチューブラータイヤでそれぞれテストした結果、チューブラーの場合だとリム幅が2mm狭い方が良い結果が出る事が判明したため、チューブラーモデルはリム幅を2mm狭めている。

また、空力の高いディープリムホイールを風の強い日にも使用できるように、Roval CLX64開発時に培ったノウハウを活用し、横風を受けた時のコントロール性を追求。ウィントンネルや実走でのテストを通してリム形状を最適化することで、横風によりリムが煽られ挙動が不安定になる問題を解決したという。追求に追求を重ねた末に生み出されたハイパフォーマンスホイールと言える。

スペシャライズド Roval CLX50 DISCスペシャライズド Roval CLX50 DISC (c)スペシャライズド・ジャパン
ローター側を大口径にし、ディスクブレーキの制動力に対応したフロントハブローター側を大口径にし、ディスクブレーキの制動力に対応したフロントハブ (c)スペシャライズド・ジャパン左右対称の形となったディスクモデルのリアハブ左右対称の形となったディスクモデルのリアハブ (c)スペシャライズド・ジャパン

高速域では高い巡航性能を発揮する高速域では高い巡航性能を発揮する (c)スペシャライズド・ジャパンマットなブラックカラーでどんなバイクともマッチするだろうマットなブラックカラーでどんなバイクともマッチするだろう (c)スペシャライズド・ジャパン


ハブにはセラミックスピード社製のベアリングを採用し、ウィントンネルにて空力性能を高めたエアロフランジ形状を採用。それらのリム・ハブをフロント16本、リア21本のDTスイス・エアロライトスポークで組み上げている。その結果、重量はクリンチャーモデルで前後ペア1375gとなり、同じリムハイトを持つ他のホイールに対し、最大で200gも軽量に仕上げられている。

一方、ディスクブレーキモデルではスポーク本数をフロント21本、リア24本に増やし、ディスクブレーキの強大なストッピングパワーに対応すべく強度を上げているが、それでも前後重量を1415gに抑え、競合他社の製品より最大で100g軽量に。またディスクブレーキモデルは前後12mmのスルーアクスルとクイックリリースどちらでも使用可能となっており、汎用性は非常に高い。既にUCIワールドツアーのクイックステップフロアーズやボーラ・ハンスグローエによって実戦投入済みであり、その高い汎用性から様々なレースで目にすることが多くなりそうだ。

ホイールには付属品として、クイックリリースレバーやブレーキシュー等のホイール小物と、クッション素材入りのRovalホイールバッグが同包される。取り扱いはスペシャライズド・ジャパンだ。

すでにワールドツアーチームには使用されているRoval CLX50すでにワールドツアーチームには使用されているRoval CLX50 photo:Kei Tsuji


スペシャライズド Roval CLX50
リムタイプ:カーボンクリンチャー、チューブレスレディ
リム素材:カーボン
リムハイト:50mm
リム幅:内幅20.7mm、外幅29.4mm
スポーク数:フロント16本、リア21本
スポークタイプ:DTスイス・エアロライト(Tヘッド)
ハブ:Roval AF1(セラミックスピード社ベアリング)
付属品:Rovalホイールバッグ、Rovalスチール製QR、Rovalチューブレスプラグおよびチューブレスバルブ、スイスストップ・ブラックプリンス・ブレーキパッド
前後重量:1375g
価格:フロント110,000円(税抜)、リア165,000円(税抜)

スペシャライズド Roval CLX50 DISC
リムタイプ:カーボンクリンチャー、チューブレスレディ
リム素材:カーボン
リムハイト:50mm
リム幅:内幅20.7mm、外幅29.4mm
スポーク数:フロント21本、リア24本
スポークタイプ:DTスイス・エアロライト(Tヘッド)
ハブ:Roval AFD(セラミックスピード社ベアリング)
付属品:Rovalホイールバッグ、Rovalスチール製QR、Rovalチューブレスプラグおよびチューブレスバルブ、142x12mmスルーアクスル、QRエンドプラグ
前後重量:1415g
価格:フロント120,000円(税抜)、リア175,000円(税抜)

スペシャライズド Roval CLX50 Tubular
リムタイプ:チューブラー
リム素材:カーボン
リムハイト:50mm
リム幅:外幅27.4mm
スポーク数:フロント16本、リア21本
スポークタイプ:DTスイス・エアロライト(Tヘッド)
ハブ:Roval AF1(セラミックスピード社ベアリング)
付属品:Rovalホイールバッグ、Rovalスチール製QR、Rovalチューブレスプラグおよびチューブレスバルブ、スイスストップ・ブラックプリンス・ブレーキパッド
前後重量:1230g
価格:フロント105,000円(税抜)、リア160,000円(税抜)


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