これまでアムステル・ゴールドレースの勝負所として認知されてきたフィニッシュ直前の登坂「カウベルグ」が2017年大会から消える。主催者はよりオープンな攻防を狙っての決定だとコメントしている。



名勝負が繰り広げられてきたカウベルグの登り名勝負が繰り広げられてきたカウベルグの登り photo:CorVosベルギーのフレーシュ・ワロンヌとリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを含むいわゆる「アルデンヌクラシック」の開幕戦であるアムステル・ゴールド・レース。オランダ南部リンブルフ州の丘陵地帯を駆ける、同国最大のワンデーレースが大きな変化を迎えることとなる。

ツイスティなワインディングが無限に続く基本的なレイアウトは昨年同様ながら、昨年まで合計4回通過していたゴール前1.8km前の名物登坂「カウベルグ(登坂距離1200m/高低差68m/平均勾配5.8%/最大勾配12%)」が今年は3回に。最後のカウベルグを通らず、より緩やかな登りのダールヘーメル通りを迂回し、ダールヘーメルの登り頂上から2km強の平坦区間を経てゴールへと飛び込む。

「これまで素晴らしい勝者を選び出してきたカウベルグだが、あまりにも勝負の上で決定的すぎた。200km以上の”待ち”のタイミングは長すぎる」と主催者は言う。長年カウベルグ頂上にフィニッシュが用意されていたが、同様の理由で2013年から頂上通過後に平坦区間が設けられてきた。「より多くの選手にチャンスが広がり、スペクタクルな展開に期待できる。もっと多くのアタックに期待したい」。

コース変更によって3回目(最後)のカウベルグはゴール手前19km地点に位置するため、レースを左右し得る確率は低くなる。第52回目を迎える2017年大会にはファビオ・アル(イタリア、アスタナ)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)、ワレン・バルギル(フランス、チームサンウェブ)、ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEアブダビ)らが出場する予定だ。

text:So.Isobe

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