体制継続でふたたび頂点を狙うマトリックスパワータグ

念願のJプロツアー個人総合優勝を達成したマトリックスパワータグ。2017年はおおむね体制を継続し引き続きJプロツアーとUCIレースでの優勝を目指し戦う。新加入は京都産業大学から間瀬勇毅のみ。ほかは継続だ。

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2017年もほぼ体制継続のマトリックスパワータグ photo:Hideaki TAKAGI
12年目のマトリックスパワータグ

創立12年目を迎えるマトリックスパワータグが12月28日に2017年体制を発表した。セミアクティブタグを使用したレーススポーツ自動計測分野でトップシェアを誇る、株式会社マトリックス（本社大阪市）がメインスポンサーのUCIコンチネンタルチームで、過去には三船雅彦、橋川健、阿部良之、マリウス・ヴィズィアック、ヴィンツェンツォ・ガロッファロらが所属。

また、早くから外国人選手を登用し若手育成に努めてきた。2013年からはスペイン人選手も登用しスペインに戻ったセバスチャン・モラは2016年にスクラッチで世界チャンピオンにもなっている。2015年にはツアー・オブ・ジャパンでステージ優勝、ツール・ド・熊野総合優勝など挙げた。トラックレースにも注力し橋本凌甫が国体優勝、近谷涼が日本記録樹立など活躍した。

Jプロツアー個人総合優勝、チームTT2勝の2016年

2016年は2人の全日本ロードチャンピオン、佐野淳哉と土井雪広が加入。チームも15名の大所帯となり、海外レースと国内レースあるいはマトリックス社が行うエンデューロなどのイベントに出場など分散しての活動が可能な体制に。レースではJプロツアー白浜チームTTと西日本ロードクラシックでホセ・ビセンテ・トリビオが優勝しホセ・ビセンテはJプロツアー年間個人総合優勝を遂げ、チームに初のルビーレッドジャージと優勝カップをもたらし年度当初の目標の一つを達成した。またシマノ鈴鹿ロードのチームTTでは2位に30秒差をつけ平均時速48.40kmで圧勝した。

Jプロツアー西日本ロードクラシック優勝のホセ・ビセンテ・トリビオ（マトリックスパワータグ） photo:Hideaki TAKAGI2016年Jプロツアー個人総合優勝のホセ・ビセンテ・トリビオ photo:HIdeaki TAKAGI

Jプロツアー白浜チームTT優勝のマトリックスパワータグ photo:Hideaki TAKAGI2016全日本選手権個人TTで2位の佐野淳哉 photo:Hideaki TAKAGI

体制継続の2017年　間瀬勇毅が加入

2017年は主力級選手はそのままでホセ・ビセンテとアイラン・フェルナンデスのスペイン人2人や佐野と土井の日本チャンピオンコンビも継続。ほか中堅の域に入りつつある吉田隼人と成長著しい若手の田窪賢次が注目選手と言えよう。加入選手は京都産業大学から間瀬勇毅の1人。間瀬は2015年全日本選手権ロードU23で5位（同大の中井路雅が優勝）、2016年ツアー・オブ・ジャパンを日本代表チームで参加。大学で出場したツール・ド・北海道は個人総合18位の好成績で終えている。なお近谷はブリヂストンアンカーへ、北西佳輔は年度途中でボンシャンスへ移籍している。

2016TOJ美濃ステージ終盤で集団を引く間瀬勇毅 photo:Hideaki TAKAGI2016ツール・ド・北海道を走る間瀬勇毅 photo:Satoru KATO

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マトリックスパワータグ2017年体制

監督　安原昌弘

選手　14名　（以下名前、年齢、出身or所属、2016年チーム）

アイラン・フェルナンデス　28歳　スペイン
ホセ・ビセンテ・トリビオ　31歳　スペイン
佐野淳哉　34歳　静岡　
土井雪広　33歳　山形　
吉田隼人　27歳　奈良　
安原大貴　25歳　大阪　
永良大誠　42歳　兵庫　
田窪賢次　21歳　大阪　
向川尚樹　36歳　大阪　
橋本凌甫　25歳　和歌山
真鍋和幸　47歳　香川　
中川智　37歳　大阪　
間瀬勇毅　22歳　大阪　新加入　京都産業大学
金子大介　25歳　東京
　
安原昌弘監督の寸評が入るチーム紹介 image:マトリックスパワータグ
安原昌弘監督　2016振り返りと2017の抱負
今年はJプロツアー個人も獲ったしチームTTも2勝できた毎年みんなで頑張って何かとってくれる。来年はまだとってないJプロチーム総合と全日本選手権。そして再びUCIレースで勝つためにな、「仁義なき戦い」や。

text:高木秀彰