いわきクリテE1は中盤過ぎから独走を開始した岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)が18kmを逃げ切って優勝。女子はスプリント勝負を中村妃智(NSSU日本体育大学)が、E2は大前翔(慶応義塾大学自転車競技部)がそれぞれ制した。



E1 19周目、アタックする岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)E1 19周目、アタックする岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Hideaki TAKAGI
9月17日(土)、18日(日)に福島県いわき市で行われたいわきクリテリウム。初日は予選が、2日目は決勝が行われた。今年はP1クラスタが無いが各クラスタの距離が延び白熱した戦いに。決勝当日は朝からの雨が終日降り続け時折り強く降る時間帯も。気温は22度どまりで肌寒く感じられるほど。

E2 予選1組 花の谷を行く集団E2 予選1組 花の谷を行く集団 photo:Hideaki TAKAGI競輪選手が”人力かき氷”のチャリティ競輪選手が”人力かき氷”のチャリティ photo:Hideaki TAKAGI

コースは公園内園路を使う1周1.63kmで、道幅の狭いコーナー連続区間や短い上り、石畳区間もあるクリテリウムとしてハードなもの。E1クラスタはここを31周する50.53kmで行われた。序盤からすぐに織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と竹内貴紀(湾岸サイクリング・ユナイテッド)の2人が逃げ続ける。17周目にメイン集団が吸収すると19周目には岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)が上り区間でアタックし独走する。

E1 序盤から逃げる2人E1 序盤から逃げる2人 photo:Hideaki TAKAGIE1 最終周回へ入る追走3人E1 最終周回へ入る追走3人 photo:Hideaki TAKAGI

岡は1周で一気に差を10秒以上に広げ独走態勢を築く。後続はこの動きにより分断され、渡邉正光(LinkTOHOKU)、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、山藤祐輔(アーティファクトレーシングチーム)の3人が追走集団を作る。この中では渡邉がおもに先頭を引く。先頭から岡、30秒差で追走3人、さらに1分差でメイン集団の構図に。

岡はこのまま18km強を逃げ切って優勝。2位争いは地元でS級競輪選手の渡邉が制した。5位にはメイン集団から終盤に単独抜け出した織田が入った。雨天のレースとなったが岡のアタック時にはそれまでのラップタイムを10秒以上縮めるもので別格の強さと巧さを見せた。リーダージャージは前週の舞洲連戦で松木健治(クラブシルベスト)が獲得し、当日も岡はまだ届いていないがその差はわずか9.2点。翌日の仙台クリテリウムで優勝すれば90点プラス2割増しとなるので逆転になる。

E1 岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)が18mを逃げ切って優勝E1 岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)が18mを逃げ切って優勝 photo:Hideaki TAKAGIE1 2位争いは渡邉正光(LinkTOHOKU)が制するE1 2位争いは渡邉正光(LinkTOHOKU)が制する photo:Hideaki TAKAGI

Fクラスタは序盤から有力選手がペースを上げて人数が絞られる。中盤に昨年の優勝者、岡本二菜(NSSU日本体育大学)が落車のため脱落し勝負は6人に。最終周回でも崩れず、ロングスパートをかけた中村妃智(NSSU日本体育大学)が制し優勝した。

F ”花の谷”を行く集団F ”花の谷”を行く集団 photo:Hideaki TAKAGIF 中村妃智(NSSU日本体育大学)が優勝F 中村妃智(NSSU日本体育大学)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI

E2クラスタは序盤から大前翔(慶応義塾大学自転車競技部)らを中心にペースを上げて集団を小さくする。15人ほどとなってからは安定し周回を重ね、その集団でのゴールスプリントへ。西尾洋介(バルバレーシングクラブ)が先行したが大前がこれを抜き去り優勝。大前は昨年のインターハイロード2位で今春に慶応大学へ進学、開幕戦の宇都宮クリテリウムE3を制している。

E2 大前翔(慶応義塾大学自転車競技部)がペースを上げるE2 大前翔(慶応義塾大学自転車競技部)がペースを上げる photo:Hideaki TAKAGIE2 大前翔(慶応義塾大学自転車競技部)が優勝E2 大前翔(慶応義塾大学自転車競技部)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI

結果

E1 表彰E1 表彰 photo:Hideaki TAKAGIF 表彰F 表彰 photo:Hideaki TAKAGIE1クラスタ Lコース1.63km×31周=50.53km
1位 岡篤志(弱虫ペダルサイクリングチーム)1時間13分05秒
2位 渡邉正光(LinkTOHOKU)+23秒
3位 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)+24秒
4位 山藤祐輔(アーティファクトレーシングチーム)
5位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)+1分01秒
6位 八幡光哉(TEAM SPORTS KID)+1分21秒
E2 表彰E2 表彰 photo:Hideaki TAKAGIE3 江越海玖也(横浜高校)が優勝E3 江越海玖也(横浜高校)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIE3 表彰E3 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
Jエリートツアーリーダー 松木健治(クラブシルベスト)

Fクラスタ Lコース1.63km×26周=42.38km
1位 中村妃智(NSSU日本体育大学)1時間08分25秒
2位 西加南子(LUMINALIA)
3位 針谷千紗子(Live GARDEN BICI STELLE)

Jフェミニンリーダー 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)

E2クラスタ Lコース1.63km×26周=42.38km
1位 大前翔(慶応義塾大学自転車競技部)1時間03分54秒
2位 鴨下拓弥(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
3位 長田崋山(ブラウ・ブリッツェン)
4位 真保雅俊(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
5位 石川俊太郎(チーム・ウォークライド)
6位 西尾洋介(バルバレーシングクラブ)

E3クラスタ Lコース1.63km×23周=37.49km
1位 江越海玖也(横浜高校)57分17秒
2位 湯浅健生(NSSU日本体育大学)
3位 高橋翔(エルニーニョ・ケンポク)
4位 石倉悠之介(湾岸サイクリング・ユナイテッド)
5位 秋山幸輝(Honda栃木JET)
6位 鈴木直太(なるしまフレンド)

photo&text:高木秀彰