エミリア=ロマーニャ州の州都ボローニャ近郊で行なわれた第13回GPベゲッリ(UCI1.1)。アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)の渾身のアタックは実らず、集団スプリントでフランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・Aスタイル)が優勝した。

ヴィスコンティ(右)を僅差で破ったフランシスコホセ・ベントソ(左、スペイン、カルミオオーロ・Aスタイル)が先着ヴィスコンティ(右)を僅差で破ったフランシスコホセ・ベントソ(左、スペイン、カルミオオーロ・Aスタイル)が先着 photo:Cor Vosロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)が優勝したジロ・デッレミリアの翌日に行なわれたGPベゲッリ(正式名称グランプレミオ・ブルーノ・ベゲッリ)は、1997年に第1回大会が開催された若いワンディクラシック。舞台となるのはボローニャ近郊のモンテヴェリオを中心とした周回コースだ。

終盤にかけて、ザッポリーノの上り(高低差200m)を含む周回コースを8周。上りでアタックする選手と追い上げるスプリンターによる闘いが名物で、2007年はダミアーノ・クネゴ(イタリア)、2008年はアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)が優勝している。

両手を挙げるフランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・Aスタイル)両手を挙げるフランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・Aスタイル) photo:Cor Vosレース序盤から逃げたのは、エマヌエーレ・セッラ(イタリア、カルミオオーロ・Aスタイル)を含む5名。最大5分10秒のアドバンテージを築いたこの逃げグループには、遅れてエンリーコ・ガスパロット(イタリア、ランプレ)らが合流し、1分のリードでザッポリーノの周回コースをこなした。

最終周回が近づくと、メイン集団からヴィノクロフが飛び出した。ザッポリーノの上りで逃げグループを抜き去ったヴィノクロフは、先頭でゴール8km手前の頂上を通過。しかし追い上げるメイン集団にゴール2km手前で飲み込まれ、最後は50名ほどの集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。

接戦を制して優勝を飾ったのはベントソ。サウニエルドゥバル時代の2006年ブエルタ・ア・エスパーニャでステージ優勝を飾ったベントソは、アンダルシア・カハスールを経て今年からカルミオオーロ・Aスタイルに所属。今年はパリ〜コレーズで総合優勝を飾っている。

スプリントで敗れたジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)は2日連続2位。好調なのは明らかだが、あと一歩勝利に手が届かない。好調のまま昨年2位だったジャパンカップに挑むことになりそうだ。

また、ブエルタ・ア・エスパーニャを落車リタイアしたクリストファー・ホーナー(アメリカ、アスタナ)が前日のジロ・デッレミリアからレースに復帰。エミリアは18位、ベゲッリは先頭集団内の56位。昨年7位だったジロ・ディ・ロンバルディアに向けて調子を戻している。

GPベゲッリ2009
1位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、カルミオオーロ・Aスタイル)4h12'08"
2位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、ISD)
3位 エンリーコ・ロッシ(イタリア、チェラミカ・フラミニア)
4位 ルーカ・パオリーニ(イタリア、アックア・エ・サポーネ)
5位 ダリオ・カタルド(イタリア、クイックステップ)
6位 ルーカ・マッツァンティ(イタリア、カチューシャ)
7位 クシシュトフ・シュザヴィンスキ(ポーランド、ミケ)
8位 アンドレア・モレッタ(イタリア、ミケ)
9位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)
10位 ダニエーレ・カッレガリン(イタリア、チェントリ・デッラ・カルツァトゥーラ)

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

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