ツアー・オブ・カタールでの落車により大腿骨を骨折した新城幸也。2月13日、現地時間の14時から6時間に渡って行われた手術は成功した。術後すぐの様子が現地から届いた。

術後すぐに動きを確かめる。激痛に新城の顔が歪む術後すぐに動きを確かめる。激痛に新城の顔が歪む photo:Miwa.Iijima当初、朝と予定されていた手術は開始時間よりも大きく遅れ、14時に開始された。左大腿骨の折れた部分をつなぐため、長さ30cm以上のボルトを縦に通し、支えるためのボルトを上下に計3本埋め込むという計6時間に及ぶ大がかりな手術となった。以下、現地に飛んだ飯島美和さんが伝える。

今朝、8時にドーハ入りして病院に直行すると、術後の痛みで1時間ごとに目が覚めるという夜を過ごした新城ですが、しっかりとした口調で話もできており、今朝は事故以来、はじめて食事を口にするなど徐々に食欲も取り戻し、術後の経過も良いようです。痛み以外は。

スポーツ選手ということもあり、担当のドクターは手術から24時間も経っていない新城に「積極的に脚を動かしなさい。」と、左脚に力を入れる練習や、つかまり立ちにも挑戦させますが、痛み止めが利かないほどの激痛に、気を失いかけるような場面もありました。

しかし新城は「うぅわっ〜」と叫びながらも、ほんのわずかな時間ですが、両脚でつかまり立ちをすることができました。今後しばらくは、こうした壮絶なリハビリとの戦いとなりそうです。

すでに病院からは16日(火曜日)の退院許可が出ておりまして、すぐに帰国し、国立科学医療センターなどで治療とリハビリに専念する予定となっております。

病室ではSNSに届いたたくさんのメッセージ一つ一つに目を通しながら過ごしており、ファンの皆さんからのメッセージはもちろんですが、特にうれしかったのは、バラバラになってしまった元チームメイトやスタッフ
たちから次々と届くメッセージで、どのチームに行っても元チームメイトは切っても切れない仲間だと感じたそうです。

今回も皆さんに助けられ、励まされ、心は折れずに、少しずつですが、進み始めました。これからも何とぞ温かく見守っていただけましたら幸いです。今後とも何卒変わらぬご支援ご指示を宜しくお願いいたします。(飯島美和)

左大腿骨のレントゲン写真より
新城幸也の折れた左大腿骨新城幸也の折れた左大腿骨 固定のためのボルト類が手術により入れられた固定のためのボルト類が手術により入れられた ​ボルトで骨折部分をつないだ新城幸也の脚のレントゲン写真​ボルトで骨折部分をつないだ新城幸也の脚のレントゲン写真



ひとまず手術は成功した。しかし手術により大腿部の筋肉を切ったため、今後は一刻も早い復帰のため、筋力を取り戻すリハビリに努めることになる。