ツアー・ダウンアンダーと時を同じくして、同じ南半球の南米アルゼンチンではツール・ド・サンルイス(UCI2.1)が開幕。チームTTでエティックス・クイックステップが優勝し、地元アルゼンチンのマキシミリアーノ・リケーゼが総合リーダーに立った。



トップタイムを叩き出したエティックス・クイックステップトップタイムを叩き出したエティックス・クイックステップ photo:Tim de Waele


サンルイス郊外の一般道を使った、片道10.5kmの直線コースサンルイス郊外の一般道を使った、片道10.5kmの直線コース photo:Tim de Waeleモビスターは8秒差のステージ2位にモビスターは8秒差のステージ2位に photo:Tim de Waeleステージ3位に入ったアスタナステージ3位に入ったアスタナ photo:Tim de Waeleティンコフは4位。ペーター・サガン(スロバキア)がトレインを牽くティンコフは4位。ペーター・サガン(スロバキア)がトレインを牽く photo:Tim de Waele6位に入ったAG2Rラモンディアール6位に入ったAG2Rラモンディアール photo:Tim de Waeleステージ表彰台にエティックス・クイックステップのメンバーが上がるステージ表彰台にエティックス・クイックステップのメンバーが上がる photo:Tim de Waeleツアー・ダウンアンダーと時を同じくして、同じ南半球の南米アルゼンチンではツール・ド・サンルイス(UCI2.1)が開幕した。

オープニングステージであるチームタイムトライアル開催の場は、大会名称でもあるサンルイス市街地から30km離れた郊外の一般道。片道10.5kmの一直線ルートを往復する、微妙なアップダウンのある21.0kmのコースでロードシーズンが幕開けた。

16時04分スタートのドラパックプロサイクリングを筆頭に、4分おきにスタート台を駆け下りる各チーム。機材運搬の関係で全チームがロードバイクを使い、クリップオンバーやスーパーディープリムホイール、TTヘルメットなどの使用は各チームの判断に委ねられた。

序盤にはUCIプロコンチネンタルチームのユナイテッドヘルスケアが好走し暫定首位をキープしたが、ラファル・マイカ(ポーランド)をエースに据えるティンコフが30秒以上を縮める走りでフィニッシュする。

しかしこれを上回ったのは、スプリント中心のメンバー構成で臨んだエティックス・クイックステップ。平均速度52.756km/hで21kmのコースを駆け抜けると、ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア)が率いるアスタナは17秒、ナイロ・キンタナ(コロンビア)を擁する最終走者のモビスターは僅か8秒届かない。フェルナンド・ガビリア(コロンビア)のステージ優勝を狙うエティックスが、嬉しい開幕ステージ優勝を遂げた。

総合リーダーの座は、エティックストレインの先頭でフィニッシュした地元アルゼンチンのベテランスプリンター、マキシミリアーノ・リケーゼの手に。リケーゼは自身3年ぶりの勝利と総合首位獲得を、「自国での勝利は本当に嬉しい」喜ぶ。

「こんなにも素敵なプレゼントを送ってくれたチームメイトたちに感謝したい。リーダージャージはこれまでの努力の報いのようなもの。自分が優勝したのは3年以上も前のことだから、単なる勝利以上に大切な記録になった。さらに兄弟のマウロも今回はサンルイスチーむのメンバーとして出場しているので、なおさらだ。このレースの一瞬一瞬を大切に過ごしたいが、チームの一員として仕事をきっちりとこなしたい。明日はスプリントステージだから、チームとして再び狙っていけるはずだ」(マキシミリアーノ・リケーゼ)。

総合有力勢はキンタナは8秒差、ニーバリは17秒差、マイカは23秒差で翌日からのマスドステージを迎えることに。昨年総合優勝したダニエル・ディアス(コロンビア)を擁するマルセイユ・プロヴァンスKTMは58秒差の7位とまとめた。

「良い滑り出しになった」と語るのは総合で有利につけたキンタナ。「勝利は叶わなかったが、結果にはとても満足している。ライバルたちに差を稼ぐことができたので、明日からのステージに余裕を持って望むことができる。チームとしてはエティックス・クイックステップが強いルーラーを揃えているが、僕らには今日強みを見せたマローリがいる。2つの山岳頂上ゴールは僕に適している」と意欲を見せた。

そして山本元喜がメンバー入りしたNIPPOヴィーニファンティーニは、1分30秒遅れの20位に。「ラスト3kmは常に心拍数が190を超えていたので、データ的にも相当ハードと思う。しかしここまで追い込めたし、踏めたという事は調子が悪くないという証拠でもある。自信を持って明日からのレースに備えたい」と自身のブログに綴った。



総合リーダーとなったマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、エティックス・クイックステップ)総合リーダーとなったマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de Waele


ツール・ド・サンルイス2016第1ステージ結果
1位 エティックス・クイックステップ        23’53”
2位 モビスター                   +08”
3位 アスタナ                    +17”
4位 ティンコフ                   +23”
5位 ユナイテッドヘルスケア             +54”
6位 AG2Rラモンディアール              +56”
7位 マルセイユ・プロヴァンスKTM          +58”
8位 アンドローニ                  +59”
9位 キャノンデールプロサイクリング            
10位 ドラパックプロサイクリング          +1’00”
20位 NIPPOヴィーニファンティーニ         +1’30”

個人総合成績
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、エティックス・クイックステップ) 23’53”
2位 ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
3位 ルーカス・ヴィスニオフスキー(ポーランド、エティックス・クイックステップ)
4位 ファビオ・サバティーニ(イタリア、エティックス・クイックステップ)
5位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
6位 マルク・ソレル(スペイン、モビスター)                    +08”
7位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
8位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、モビスター)
9位 ダニエル・モレーノ(スペイン、モビスター)
10位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター)

ヤングライダー賞
ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ)

チーム総合成績
エティックス・クイックステップ

text:So.Isobe
photo:Tim de Waele


最新ニュース(全ジャンル)