1月10日に開催されたオーストラリア選手権ロードレースで、今季トレック・セガフレードに移籍したジャック・ボブリッジがアタック。逃げ集団から飛び出して独走に持ち込んだボブリッジが2度目のナショナルタイトルを手にした。
2度目の優勝を飾ったジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード) photo:Trek Segafredo
独走でフィニッシュするジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード) photo:Trek Segafredoオーストラリア・ヴィクトニア州のブニンヨンで開催されたオーストラリア選手権。ロードレースの舞台となるのはマウントブニンヨンの登りを含む10.2kmの周回コースで、エリート男子レースはここを18周、全長183.6kmで行われた。
ナショナルチャンピオンジャージに袖を通したジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード) photo:Trek Segafredoレースは1周目にジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード)やマーク・レンショー(ディメンションデータ)、ティモシー・ロー(ドラパック)、ウェズリー・サルツバージャー(キナンサイクリング)を含む21名の大きな逃げ集団が先行する展開。大勢力のオリカ・グリーンエッジがマイケル・ヘップバーンとミッチェル・ドッカーを逃げ集団に送り込んだことも影響し、逃げとメイン集団のタイム差は拡大していく。
レース中盤に差し掛かったところでジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード)とベルナード・サルツバージャー(ドラパック)が抜け出し、その他の逃げメンバーから1分のリードを稼ぎ出す。すると10周目の登りでサルツバージャーを切り離したボブリッジが独走を開始。メイン集団とのタイム差は10分まで広がっていた。
圧倒的な人数を揃えるオリカ・グリーンエッジやタイムトライアルでワンツー勝利を飾ったBMCレーシングがメイン集団を率いたものの、ボブリッジのハイペースによってタイム差は思うように縮まらない。残り4周(残り40.8km)の時点でタイム差は依然として7分20秒。しびれを切らしたキャメロン・マイヤー(ディメンションデータ)やローハン・デニス(BMCレーシング)が追走アタックを仕掛けたが、ペースを崩すことなく走り続けた先頭ボブリッジには届かなかった。
最終的にマイヤーを2分52秒振り切ってボブリッジがフィニッシュ。2011年に続く2度目のオーストラリアチャンピオンに輝いた。
「1日中ずっと先頭を走る今日のアグレッシブな勝ち方は観客にとってもエキサイティングだったと思う。とてもハードな勝ち方だったけど何とかやり遂げた。短い登りを含む定番の10kmコースはハードだったものの、例年とは風向きが違って、登りに向けた区間が追い風だったことが逃げに味方した」と勝者は振り返る。
2011年に4km個人追い抜きで世界記録を樹立し、リオ五輪トラックレースに向けた準備に専念するためトラック中長距離の選手とともに2015年シーズンをUCIコンチネンタルチームのバジェットフォークリフツで過ごしたボブリッジ。2016年はトレック・セガフレードに移籍し、ロードとトラックを両立する。
「ナショナルタイトルを獲って、1シーズン世界中でオーストラリアのストライプを着て走るなんてファンタスティックだ。自分にとっても、自分を信頼してセカンドチャンスを与えてくれたトレック・セガフレードにとっても大きな勝利。今晩はよく眠ることができそうだ」と語るボブリッジは、その日のうちに地元アデレードに移動。1週間後に開幕するツアー・ダウンアンダーでナショナルチャンピオンジャージを披露する予定だ。
選手コメントはチーム公式サイトより。
エリート男子(183.6km)
1位 ジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード) 4h40’30”
2位 キャメロン・マイヤー(ディメンションデータ) +2’52”
3位 パトリック・レーン(アヴァンティ) +3’53”
4位 ネイサン・ハース(ディメンションデータ) +4’56”
5位 ジェイ・マッカーシー(ティンコフ)
6位 サイモン・ゲランス(オリカ・グリーンエッジ)
7位 サムエル・スポークス(ドラパック)
8位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ)
9位 パトリック・ショー(アヴァンティ)
10位 マシュー・クラーク(サタリストヴァーヴ)
エリート女子(102km)
1位 アマンダ・スプラット(オリカAIS) 2h56’45”
2位 ルース・コルセット(トータルラッシュ)
3位 レイチェル・ネイラン(オリカAIS) +02”
4位 カトリン・ガーフット(オリカAIS)
5位 ローレン・キッチン(ハイテックプロダクツ)
U23男子(132.6km)
1位 クリス・ハミルトン(アヴァンティ) 3h29’23”
2位 ルーカス・ハミルトン
3位 マイルス・スコットソン(チームイルミネイト) +15”
4位 アリステア・ドノホー(アタックチームガスト)
text:Kei Tsuji



レース中盤に差し掛かったところでジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード)とベルナード・サルツバージャー(ドラパック)が抜け出し、その他の逃げメンバーから1分のリードを稼ぎ出す。すると10周目の登りでサルツバージャーを切り離したボブリッジが独走を開始。メイン集団とのタイム差は10分まで広がっていた。
圧倒的な人数を揃えるオリカ・グリーンエッジやタイムトライアルでワンツー勝利を飾ったBMCレーシングがメイン集団を率いたものの、ボブリッジのハイペースによってタイム差は思うように縮まらない。残り4周(残り40.8km)の時点でタイム差は依然として7分20秒。しびれを切らしたキャメロン・マイヤー(ディメンションデータ)やローハン・デニス(BMCレーシング)が追走アタックを仕掛けたが、ペースを崩すことなく走り続けた先頭ボブリッジには届かなかった。
最終的にマイヤーを2分52秒振り切ってボブリッジがフィニッシュ。2011年に続く2度目のオーストラリアチャンピオンに輝いた。
「1日中ずっと先頭を走る今日のアグレッシブな勝ち方は観客にとってもエキサイティングだったと思う。とてもハードな勝ち方だったけど何とかやり遂げた。短い登りを含む定番の10kmコースはハードだったものの、例年とは風向きが違って、登りに向けた区間が追い風だったことが逃げに味方した」と勝者は振り返る。
2011年に4km個人追い抜きで世界記録を樹立し、リオ五輪トラックレースに向けた準備に専念するためトラック中長距離の選手とともに2015年シーズンをUCIコンチネンタルチームのバジェットフォークリフツで過ごしたボブリッジ。2016年はトレック・セガフレードに移籍し、ロードとトラックを両立する。
「ナショナルタイトルを獲って、1シーズン世界中でオーストラリアのストライプを着て走るなんてファンタスティックだ。自分にとっても、自分を信頼してセカンドチャンスを与えてくれたトレック・セガフレードにとっても大きな勝利。今晩はよく眠ることができそうだ」と語るボブリッジは、その日のうちに地元アデレードに移動。1週間後に開幕するツアー・ダウンアンダーでナショナルチャンピオンジャージを披露する予定だ。
選手コメントはチーム公式サイトより。
エリート男子(183.6km)
1位 ジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード) 4h40’30”
2位 キャメロン・マイヤー(ディメンションデータ) +2’52”
3位 パトリック・レーン(アヴァンティ) +3’53”
4位 ネイサン・ハース(ディメンションデータ) +4’56”
5位 ジェイ・マッカーシー(ティンコフ)
6位 サイモン・ゲランス(オリカ・グリーンエッジ)
7位 サムエル・スポークス(ドラパック)
8位 ロビー・ハッカー(アヴァンティ)
9位 パトリック・ショー(アヴァンティ)
10位 マシュー・クラーク(サタリストヴァーヴ)
エリート女子(102km)
1位 アマンダ・スプラット(オリカAIS) 2h56’45”
2位 ルース・コルセット(トータルラッシュ)
3位 レイチェル・ネイラン(オリカAIS) +02”
4位 カトリン・ガーフット(オリカAIS)
5位 ローレン・キッチン(ハイテックプロダクツ)
U23男子(132.6km)
1位 クリス・ハミルトン(アヴァンティ) 3h29’23”
2位 ルーカス・ハミルトン
3位 マイルス・スコットソン(チームイルミネイト) +15”
4位 アリステア・ドノホー(アタックチームガスト)
text:Kei Tsuji
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