1週間前の全日本選手権で全日本チャンピオンジャージを手にした竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)と坂口聖香(パナソニックレディース)が揃った関西シクロクロス第6戦。砂地を含むハイスピードコースで両チャンピオンが強さを見せました。



C1 愛知川の河川敷に広がる東近江市ふれあい運動公園C1 愛知川の河川敷に広がる東近江市ふれあい運動公園 photo:Kei Tsuji
タベルナエスキーナでカレーを販売する竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)、収益は活動費に充てられるタベルナエスキーナでカレーを販売する竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)、収益は活動費に充てられる photo:Kei Tsuji27名がスタートしたCL227名がスタートしたCL2 photo:Kei Tsuji


C1 先頭でシケインを越える竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)と木村吉秀(JPSTMASSAANDEX)C1 先頭でシケインを越える竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)と木村吉秀(JPSTMASSAANDEX) photo:Kei Tsuji関西シクロクロスの舞台は、琵琶湖に流入する愛知川(えちがわ)の河川敷にある「東近江市ふれあい運動公園」。川に沿ったコースはほぼフラットで、舗装路と草地、砂が組み合わされている。

C1 3番手パックの先頭を走る伊澤優大(岩井商会RACING)C1 3番手パックの先頭を走る伊澤優大(岩井商会RACING) photo:Kei Tsuji過去には凄惨な泥レースになったこともあったが、この日はドライなコンディション。泥が浮いたセクションもあったものの、竹之内悠が「まだバイクの扱いが下手だし、タイヤのノブで走ろうとするので、もっとタイヤの面でトラクションやグリップを稼ぐことを覚えないといけない」という理由でフルスリックタイヤをセレクトしたほど。踏み固められたラインによってレースは高速化した。

スタート後の舗装路で先頭に出た木村吉秀(JPST MASSA ANDEX)が積極的にレースを展開したものの、すぐさま竹之内がリードを奪う。

竹之内が1周目の連続ステップ区間を乗車でクリアすると、木村との距離が一気に開いた。追いすがる木村は「(竹之内)悠さんが走ってくれたので、今日は背中を拝んで走ろうと思っていたんですが、最初のステップでスピード差を感じ、絶望を味わいました」と振り返る。



C1 砂セクションをスムーズにこなす竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)C1 砂セクションをスムーズにこなす竹之内悠(ベランクラシック・エコイ) photo:Kei Tsuji
C1 追走パックの先頭に出る島田真琴(シマノドリンキング)C1 追走パックの先頭に出る島田真琴(シマノドリンキング) photo:Kei TsujiC1 レース直前のメカトラで最後尾スタートの中原義貴(弱虫ペダルシクロクロスチーム)が順位を上げるC1 レース直前のメカトラで最後尾スタートの中原義貴(弱虫ペダルシクロクロスチーム)が順位を上げる photo:Kei Tsuji
C1 担ぐ派、飛ぶ派、持ち上げる派C1 担ぐ派、飛ぶ派、持ち上げる派 photo:Kei TsujiC1 連続ステップに向けてスプリントで加速する竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)C1 連続ステップに向けてスプリントで加速する竹之内悠(ベランクラシック・エコイ) photo:Kei Tsuji
C1 リズムよくハイスピードで連続ステップをクリアする竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)C1 リズムよくハイスピードで連続ステップをクリアする竹之内悠(ベランクラシック・エコイ) photo:Kei Tsuji


C1 独走のままフィニッシュした竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)C1 独走のままフィニッシュした竹之内悠(ベランクラシック・エコイ) photo:Kei Tsujiその後も竹之内は快調に後続との距離を広げ、出場者52名のうち32名を周回遅れに。木村との2位争いを制した島田真琴(シマノドリンキング)を2分51秒引き離す走りで圧勝した。1位竹之内、2位島田、3位木村、4位伊澤優大(岩井商会RACING)という組み合わせは同会場で行われた前年大会と同じ。

C1表彰台C1表彰台 photo:Kei Tsuji全日本選手権が終わってからの1週間をリカバリーに充て、急遽レースに出場することを決めた竹之内。レース前にはタベルナエスキーナのブースに立ち、カレーの収益を活動費に充てるチャリティーイベントを行い、東洋フレームのブースでは積極的に参加者とコミュニケーション。ジュニア時代から関西シクロクロスを走っている京都府出身の竹之内が全日本チャンピオンジャージで凱旋勝利した。

「こういうホームレース(帰る場所)があるからこそ、ベルギーに挑戦することが出来ると感じています」という竹之内は翌週にベルギーに戻る。12月26日のUCIワールドカップ第5戦ヒュースデン・ゾルダー(ベルギー)でヨーロッパ転戦を再開させ、同会場で2016年1月31日に開催される世界選手権に向けてコンディションを上げていく予定だ。

CL1も同じく全日本チャンピオンの力走が光った。宮内佐季子(ClubLa.sistaOffroadTeam)との競り合いを制した兵庫県出身の坂口聖香が勝利している。CM1も1週間前のマスターズ選手権40を制した筧五郎(56CYCLE)が圧勝している。



CL1 先頭で競り合う坂口聖香(パナソニックレディース)と宮内佐季子(ClubLa.sistaOffroadTeam)CL1 先頭で競り合う坂口聖香(パナソニックレディース)と宮内佐季子(ClubLa.sistaOffroadTeam) photo:Kei TsujiCL1 優勝した坂口聖香(パナソニックレディース)CL1 優勝した坂口聖香(パナソニックレディース) photo:Kei Tsuji
CM1 マスターズ選手権で優勝した筧五郎(56CYCLE)が先頭を走るCM1 マスターズ選手権で優勝した筧五郎(56CYCLE)が先頭を走る photo:Kei TsujiC2 独走で勝利した雨乞竜己(チームユーラシアIRCタイヤ)C2 独走で勝利した雨乞竜己(チームユーラシアIRCタイヤ) photo:Kei Tsuji


関西シクロクロス2015-2016第6戦 東近江ふれあい運動公園結果
C1
1位 竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)1:02:26
2位 島田真琴(シマノドリンキング)+2:51
3位 木村吉秀(JPSTMASSAANDEX)+3:07 5%
4位 伊澤優大(岩井商会RACING)+3:41
5位 大渕宏紀(DECOJARACINGTEAM)+3:50
6位 松木健治(有 村上建具)+3:57
7位 川村誠(スクミズマシンワークス)+4:20
8位 藤川正人(岩井商会RACING)+4:21
9位 中原義貴(弱虫ペダルシクロクロスチーム)+4:46
10位 平賀俊郎(サッサーズ)+4:50

CL1
1位 坂口聖香(パナソニックレディース)42:43
2位 宮内佐季子(ClubLa.sistaOffroadTeam)+0:36
3位 上田順子(ダム部)+2:32
4位 坂口楓華(パナソニックレディース)+3:10
5位 加納尚子(ストラーダ)+4:35

CM1
1位 筧五郎(56CYCLE)40:06
2位 水谷拓也(BUCYOCOFFEECLT)+0:54
3位 藤井修(きゅうべえsports)+0:59
4位 羽鳥和重(cycleclub3UP)+1:36
5位 國分圭二(Mt.HASE321)+1:50

C2
1位 雨乞竜己(チームユーラシアIRCタイヤ)41:03
2位 菊池洋志(グランデパール播磨)+0:48
3位 成瀬拓未(神戸大学)+0:49

CJ
1位 島添優真(瀬田工業高校)41:47
2位 木下雄介(チーム・ガチャピン)+1:20
3位 藤垣人也(WESTBERG/ProRide)+2:23

CL2
1位 鵜飼知春 25:24
2位 石田唯(美山CC)+0:01
3位 川崎麻美(バルバクラブフクイ)+0:10

CM2
1位 三家丸健太郎(masahikomifune.com)29:03
2位 鈴木崇之(自転車貴族)+0:34
3位 大上野宏幸(TeamSONIC)+0:35

C3
1位 室慎也(KIZOK)28:42
2位 明石岳志(京都産業大学)+0:04
3位 今井雄輝(Bonappetit)+0:05

CL3
1位 江住めぐみ(スクアドラ)19:12
2位 山谷早苗(TRAP)+0:02
3位 久木田紗代子(Teamスクアドラ)+0:04

CM3A
1位 別所シンジ(OMEGA-STRADA)31:39
2位 谷直樹 +0:11
3位 蔭山達也(EURO-WORKS Racing)+0:14

CM3B
1位 小林剛(The☆whoo cx)31:17
2位 大西喜代利(FUKADAまじりんぐ)+0:19
3位 島添雅浩(FUKADAまじりんぐ)+0:21

C4A
1位 上村正幸(岩井商会RACING)29:34
2位 三上勇輝(ELITE TEST TEAM)+0:08
3位 呉山友崇(G.S.バンビーノ)+0:36

C4B
1位 小林亮太(ogw)30:14
2位 遠矢竜祐(シマノドリンキング)+0:10
3位 土谷亮(きゅうべぇsports)+0:23

CM4
1位 副島真二(18:02.8 33%
2位 熊本彰廣 +0:47
3位 松岡伸二(ボナペティ)+2:34

U17
1位 山口創平(WESTBERG/ProRide)27:54
2位 細田悠太(宇陀サイクルレーシング)+1:13
3位 出羽秀多(チーム36隊)+1:41

U15
1位 二唐基(WGAracing)17:33
2位 副島達海 +0:02
3位 木下幸紀(Limited846)+0:30

text&photo:Kei Tsuji