2015/08/21(金) - 13:17
今大会最長ステージの終盤に登場する3級山岳ムーンストーンでローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング）がアタック。ライバルたちを振り切ったデニスがステージ優勝を飾るとともに、リーダージャージを着て個人タイムトライアルを走ることになった。
メイン集団の先頭を固めるジェリーベリーとBMCレーシング photo:Tim de Waele
USAプロチャレンジ2015第4ステージ image:www.usaprocyclingchallenge.com第3ステージで登場した標高3687mの1級山岳インディペンデンスパスを反対側から登り返し、ブリッケンリッジを目指す203kmで行われたUSAプロチャレンジ第4ステージ。終盤にかけて2級山岳フージャーパスをクリアし、一旦ブリッケンリッジの街を抜けてから3級山岳ムーンストーンを駆け上がる。残り3.9km地点でピークを迎える登坂距離1.1km/平均勾配10%の登りで決定的な動きが生まれた。
逃げるダミアーノ・カルーゾ（イタリア、BMCレーシング）ら3名 photo:Tim de Waele序盤の1級山岳インディペンデンスパスで飛び出したのは前日にも逃げていたハニエル・アセベド（コロンビア、キャノンデール・ガーミン）とローラン・ディディエ（ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング）の2名。
この日もメイン集団を牽引するBMCレーシング photo:Tim de Waeleここにロマン・クロイツィゲル（チェコ、ティンコフ・サクソ）やダミアーノ・カルーゾ（イタリア、BMCレーシング）らが加わり、強力な9名による逃げグループが出来上がる。逃げグループ内で発生した落車によって、1級山岳インディペンデンスパスで先頭は5名に絞られた。
リーダージャージを着て走るブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） photo:Tim de Waeleカルーゾを逃げに送り込んだリーダーチームのBMCレーシングに代わって、この日はキャノンデール・ガーミンが集団牽引。タイム差は4分を上限に縮まり始め、レース中盤の横風区間で集団がペースアップすると更にタイム差の縮小は加速する。ジェリーベリーもこのペースアップに加わり、2級山岳フージャーパスで全ての逃げは捕らえられた。
独走でフィニッシュするローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） photo:Tim de Waeleカルーゾの吸収とともにBMCレーシングが集団コントロールを開始し、アタックを許さないまま2級山岳フージャーパスを越えてブリッケンリッジに到着。BMCレーシングが集団を支配したまま最後の3級山岳ムーンストーンに差し掛かると、平均勾配10%の登りで総合5位のロビー・スクワイア（アメリカ、ヒンカピーレーシング）が真っ先に仕掛けた。
観客が詰めかけた登りを独走したスクワイアを勢いよく追いかけたのは総合2位のデニス。そのままスクワイアを追い抜いたデニスが頂上を先頭通過し、ハイスピードダウンヒルを独走でこなしてフィニッシュへ。
TTスペシャリストとしてのスピードを生かし、デニスが後続を19秒引き離してフィニッシュに飛び込んだ。スクワイアと競り合ったリーダージャージのブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング）がステージ2位を射止めて再びワンツー勝利。総合首位の座はブックウォーターからデニスに移っている。
「根気強くタイミングをアタックを待ち続け、頂上まで1kmのバナーが見えたところでアウターに入れてアタックしたんだ。苦しかったけど、観客をかき分けて頂上に達し、後続とのギャップが開いていることを知ってアドレナリンが出たよ」。表彰台でリーダージャージを受け取ったデニスは笑顔でそう語った。
デニスはポイント賞と山岳賞でもトップに浮上。翌日の第5ステージ個人タイムトライアル（14km）でデニスは更に総合リードを広げると見られている。
選手コメントはチーム公式サイトより。
19秒差のステージ2位に入ったブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） photo:Tim de Waele
ステージ優勝を飾ったローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） photo:Tim de Waele
リーダージャージに袖を通したローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） photo:Tim de Waele
USAプロチャレンジ2015第4ステージ結果
1位 ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） 5h10’55”
2位 ブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） +19”
3位 ロビー・スクワイア（アメリカ、ヒンカピーレーシング）
4位 ジョナサン・クラーク（オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア） +23”
5位 ブルーノ・ピレス（ポルトガル、ティンコフ・サクソ）
6位 ギャヴィン・マニオン（アメリカ、ジェリーベリー）
7位 トムス・スクインス（ラトビア、ヒンカピーレーシング）
8位 ディオン・スミス（ニュージーランド、ヒンカピーレーシング）
9位 タオ・ゲオゲガンハート（イギリス、アクセオンサイクリング）
10位 ラクラン・モートン（オーストラリア、ジェリーベリー）
個人総合成績
1位 ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） 17h24’03”
2位 ブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） +13”
3位 ロビー・スクワイア（アメリカ、ヒンカピーレーシング） +26”
4位 ジョナサン・クラーク（オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア） +27”
5位 ヒュー・カーシー（イギリス、カハルーラル）
6位 ラクラン・モートン（オーストラリア、ジェリーベリー） +42”
7位 ハイメ・ロソン（スペイン、カハルーラル） +44”
8位 ダヴィデ・フォルモロ（イタリア、キャノンデール・ガーミン） +48”
9位 ジュリアン・ベルナール（フランス、トレックファクトリーレーシング） +55”
10位 トムス・スクインス（ラトビア、ヒンカピーレーシング） +1’01”
ポイント賞
ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング）
山岳賞
ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング）
ヤングライダー賞
ヒュー・カーシー（イギリス、カハルーラル）
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
メイン集団の先頭を固めるジェリーベリーとBMCレーシング photo:Tim de WaeleUSAプロチャレンジ2015第4ステージ image:www.usaprocyclingchallenge.com第3ステージで登場した標高3687mの1級山岳インディペンデンスパスを反対側から登り返し、ブリッケンリッジを目指す203kmで行われたUSAプロチャレンジ第4ステージ。終盤にかけて2級山岳フージャーパスをクリアし、一旦ブリッケンリッジの街を抜けてから3級山岳ムーンストーンを駆け上がる。残り3.9km地点でピークを迎える登坂距離1.1km/平均勾配10%の登りで決定的な動きが生まれた。逃げるダミアーノ・カルーゾ（イタリア、BMCレーシング）ら3名 photo:Tim de Waele序盤の1級山岳インディペンデンスパスで飛び出したのは前日にも逃げていたハニエル・アセベド（コロンビア、キャノンデール・ガーミン）とローラン・ディディエ（ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング）の2名。この日もメイン集団を牽引するBMCレーシング photo:Tim de Waeleここにロマン・クロイツィゲル（チェコ、ティンコフ・サクソ）やダミアーノ・カルーゾ（イタリア、BMCレーシング）らが加わり、強力な9名による逃げグループが出来上がる。逃げグループ内で発生した落車によって、1級山岳インディペンデンスパスで先頭は5名に絞られた。リーダージャージを着て走るブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） photo:Tim de Waeleカルーゾを逃げに送り込んだリーダーチームのBMCレーシングに代わって、この日はキャノンデール・ガーミンが集団牽引。タイム差は4分を上限に縮まり始め、レース中盤の横風区間で集団がペースアップすると更にタイム差の縮小は加速する。ジェリーベリーもこのペースアップに加わり、2級山岳フージャーパスで全ての逃げは捕らえられた。独走でフィニッシュするローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） photo:Tim de Waeleカルーゾの吸収とともにBMCレーシングが集団コントロールを開始し、アタックを許さないまま2級山岳フージャーパスを越えてブリッケンリッジに到着。BMCレーシングが集団を支配したまま最後の3級山岳ムーンストーンに差し掛かると、平均勾配10%の登りで総合5位のロビー・スクワイア（アメリカ、ヒンカピーレーシング）が真っ先に仕掛けた。観客が詰めかけた登りを独走したスクワイアを勢いよく追いかけたのは総合2位のデニス。そのままスクワイアを追い抜いたデニスが頂上を先頭通過し、ハイスピードダウンヒルを独走でこなしてフィニッシュへ。
TTスペシャリストとしてのスピードを生かし、デニスが後続を19秒引き離してフィニッシュに飛び込んだ。スクワイアと競り合ったリーダージャージのブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング）がステージ2位を射止めて再びワンツー勝利。総合首位の座はブックウォーターからデニスに移っている。
「根気強くタイミングをアタックを待ち続け、頂上まで1kmのバナーが見えたところでアウターに入れてアタックしたんだ。苦しかったけど、観客をかき分けて頂上に達し、後続とのギャップが開いていることを知ってアドレナリンが出たよ」。表彰台でリーダージャージを受け取ったデニスは笑顔でそう語った。
デニスはポイント賞と山岳賞でもトップに浮上。翌日の第5ステージ個人タイムトライアル（14km）でデニスは更に総合リードを広げると見られている。
選手コメントはチーム公式サイトより。
19秒差のステージ2位に入ったブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） photo:Tim de Waeleステージ優勝を飾ったローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） photo:Tim de Waeleリーダージャージに袖を通したローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） photo:Tim de WaeleUSAプロチャレンジ2015第4ステージ結果
1位 ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） 5h10’55”
2位 ブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） +19”
3位 ロビー・スクワイア（アメリカ、ヒンカピーレーシング）
4位 ジョナサン・クラーク（オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア） +23”
5位 ブルーノ・ピレス（ポルトガル、ティンコフ・サクソ）
6位 ギャヴィン・マニオン（アメリカ、ジェリーベリー）
7位 トムス・スクインス（ラトビア、ヒンカピーレーシング）
8位 ディオン・スミス（ニュージーランド、ヒンカピーレーシング）
9位 タオ・ゲオゲガンハート（イギリス、アクセオンサイクリング）
10位 ラクラン・モートン（オーストラリア、ジェリーベリー）
個人総合成績
1位 ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング） 17h24’03”
2位 ブレント・ブックウォルター（アメリカ、BMCレーシング） +13”
3位 ロビー・スクワイア（アメリカ、ヒンカピーレーシング） +26”
4位 ジョナサン・クラーク（オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア） +27”
5位 ヒュー・カーシー（イギリス、カハルーラル）
6位 ラクラン・モートン（オーストラリア、ジェリーベリー） +42”
7位 ハイメ・ロソン（スペイン、カハルーラル） +44”
8位 ダヴィデ・フォルモロ（イタリア、キャノンデール・ガーミン） +48”
9位 ジュリアン・ベルナール（フランス、トレックファクトリーレーシング） +55”
10位 トムス・スクインス（ラトビア、ヒンカピーレーシング） +1’01”
ポイント賞
ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング）
山岳賞
ローハン・デニス（オーストラリア、BMCレーシング）
ヤングライダー賞
ヒュー・カーシー（イギリス、カハルーラル）
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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